東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

盛夏の千葉へ

2013年08月23日 | トンボ
14日はネアカヨシヤンマの産卵シーンを撮影したく、羽化の撮影でもお世話になった西田さんに再び志願していたところ、嬉しくもお誘いくださり、千葉県の九十九里平野まで足を運んだ。

到着して環境を伺うと、そこは羽化を撮影した青空を望めるような開放的な湿地とは異なり、樹木に囲まれ落葉や枯木が堆積した薄暗い池。西田さん曰く、開放的な湿地でもここのように樹木に囲まれた薄暗い池のどちらの環境でもネアカヨシヤンマは産卵に飛来するとの事。しかし、この時期、開放的な湿地では炎天下を避けられず、熱中症の危険などといった撮影者にストレスを与える上、産卵個体の多くは植物などの障害物に邪魔されてしまい画になりにくく、西田さんの知る数あるポイントの中から、暗いという条件付きではあるものの、撮影の障害になる物が少なく炎天下を避けられる場所にしましょうと、お気遣いくださりこのポイントに案内していただいた。

しばらく池を見張っていると、どこからともなくヤンマが飛来。低空で池を旋回しながら産卵場所を探している様子。来た!と、ネアカヨシヤンマの動きを見ながら撮影のチャンスを探る。

産卵中のネアカヨシヤンマに忍び寄る西田さん

西田さん、加納さん、僕の三人で各配置につき、午後1時を過ぎたあたりから3頭ほど産卵に入るメスが見られ、西田さんに上手く追い込んでいただき、目の前の朽木に産卵したところに忍び寄ってシャッターを切った。

ネアカヨシヤンマ ♀(産卵)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED+SB-700

宝石のようなブルーの複眼に黒と黄色の斑模様を持つ美しいヤンマ。産卵中のメスが見せる、クッと立った尾毛は格好がよく、まるでウサギの耳のようにも見える。ネアカヨシヤンマが産卵に好む場所は泥土やある程度柔らかくなっている朽木。主な生息分布は沿岸部から平野部の湿地環境を好むとされてる。僕の通う区内臨界地区にも生息環境に当てはまる場所は幾つかあるが、ごく稀に見かける程度でしかない。僕はこのヤンマが黄昏時の東京の空で群飛する姿を子供たちに見せたい。

PS:西田さん、加納さん、度々の志願をお聞きくださりありがとうございました。チャンスは少ないながらもお陰様で楽しい時を過ごせ、満足できる画が撮れました。感謝しております。

撮影日:8月14日

撮影地:千葉県九十九里平野


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