東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

草地に眼を凝らして

2013年05月28日 | バッタ
沖縄に続き、近畿、東海と早くも梅雨入り。この先、一週間のウェザーインフォメーションを見ると、東京でも梅雨入を思わせるような雲や傘マークがズラリと並んでいる。その梅雨入りを察知しているかのように、この先の季節に最盛期を迎える昆虫たちの発生が目立ってきている。そして、そろそろ最盛期を過ぎようとする種類も含めて、この週末は多種類の活動を眼にすることができた。まずは久しぶりに草地に眼を凝らしてみつけたバッタの観察報告から。

ショウリョウバッタ (幼虫)

D300S+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

大きさは1cmほどとまだ小さな赤ちゃんショウリョウ。やせっぽっちだが、およそ1ヶ月ほどで立派な成虫へと急成長を遂げ、7月中旬にはチキチキと翅を鳴らして飛翔する姿が見られる。この個体、近寄っても逃げないと思っていたら用を足している最中であった。。。

トノサマバッタ (幼虫)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

こちらは3cmほどの幼虫。翅がないと頭でっかちで不格好な姿であるが、成虫にも引けを取らない敏感さは素晴らしく、やっとの思いで撮影に成功。

どちらも子供たちには人気があり、バッタと言えばこの2種の他にはないであろう。以前は両種ともに臨海地区の草地環境で多く観察することができていたものの、ここ十数年の間で生息観察が狭められたことにより、残念ながらトノサマバッタの方は殆ど見かけなくなってしまった。ショウリョウバッタは都市公園にある芝生や狭小な草地環境でもよく見られ、都市環境にも適応できると種類であると思われる。その一方、トノサマバッタはショウリョウバッタよりも優れた飛翔能力を持ち、生活、活動範囲がとても広く、より広大な草地環境を好む種類。そうした広大な草地環境は減りつつあり、近い将来、トノサマバッタは河川敷でしか観察することができない種類になりつつあるのではないかと感じている。

撮影日:5月25日


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