恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

譲二さんの愚痴(佐東一護本編1話)~その1

2015-09-14 09:24:28 | いっちゃんルートの譲二さん

「いっちゃんルートの譲二さん」に関しては、続編のスパハピから始まって、譲二さんが出てくる回のみの話を飛び飛びに書いてきた。
だから、全部通して読んでも話が繋がらないと思う。
もちろん、吉恋のいっちゃんルートを読んだ人対象の話ではあるから、それでもいいのかもしれないけど。
ハルくんルートや譲二さんルート(こちらはブログ名になるくらい本命だからだけど)に比べて、量が少ないのはちょっと寂しい。
というわけで、今まで書いてなかった部分も譲二さん目線で振り返ってみようと思う。

☆☆☆☆☆


頼れるみんなの兄貴として、ヒロインと幼なじみたちとの恋愛模様を応援しつつ、自分の気持ちには蓋をして、ちょっと落ち込んでみたり…。

 そんなちょっと情けないけどラブリーな譲二さんを王道のいっちゃんルートでウオッチングしてみようと思う。

 自分のルートのヒロインにも自分から告白できない譲二さん。


 そんな譲二さんが他人のルートのヒロインに気持ちを打ち明けられるわけも無く…。


☆☆☆☆☆
譲二さんの愚痴(佐東一護本編1話)~その1

今日からこのクロフネに下宿することになった女子高生の百花ちゃん。

この店の常連さんの高校生たちと実は幼なじみだった。

俺は百花ちゃんに「誰かの店を手伝ってみたら?」と勧めた。


百花「じゃあ、一護ちゃんのお店を手伝います」


元気よく答えた百花ちゃんの頭を一護がポカリと殴った。


百花「い、いたっ!」

一護「一護ちゃんってのやめろ」

百花「でも、子供の頃はそう呼んでたのに…」

一護「ガキの頃のことなんか覚えてねーよ!」

百花「それじゃあ何て呼べばいいの?」

一護「そうだな…一護様でどうだ?」

百花「一護さま?」



きょとんとした顔で百花ちゃんがつぶやく。

わ~、何て可愛いんだろう。

オジサン、なんだか君を守りたくなってきたよ。


春樹「一護、またそうやって佐々木に意地悪して…子供の頃と同じだな」


ハルがため息混じりにつぶやいた。


一護「何だよ…」

春樹「一護くんでいいんじゃないの?佐々木」

百花「う、うん」


他の奴らは百花ちゃんが一護を選んだことが不満そうだ。


竜蔵「何で一護ん家なんだよ。俺ん家が忙しいって言ってんのに」


不満気なリュウに百花ちゃんは「ケーキ屋さんって子供の頃からの夢だったから…」と答えた。

そうだよね。女の子は甘いモノが好きだからね。


竜蔵「ったく、これだから女は…。すぐに可愛いのがいーのーとか言いやがって…」


やれやれ、リュウは硬派だからな~。


譲二「リュウ、今時、そーいう言い方はモテないぞ?」

竜蔵「おまえなぁ。モテるとかモテないとか…男がそーいう女々しい考えすんじゃねぇよ」


そうは言ってもね…。

10年後には後悔することになるよ、先輩としての意見だけど。


みんなでリュウのモテ具合についてひとしきり盛り上がった。

一護は自分の身代わりに百花ちゃんを手伝いに行かそうとする。


百花「一護くんはお店に戻らないの?」

一護「百花がいるなら人手足りるし、俺、クロフネで昼寝してるわ」


困り切った百花ちゃんにハルが助け舟を出した。


春樹「佐々木はこっちに戻ってきたばっかりで、分からないことばっかりなんだから、そんな風に一護が意地悪するなら、俺が佐々木を連れていっちゃうよ?」

一護「ったく、行けばいいんだろ? 相変わらず口のうるせーヤツ」


一護は面倒臭そうに立ち上がってクロフネのドアを開けた。


一護「何ぼうっとしてんだ」

百花「え?」

一護「店、手伝うんだろ。さっさと行くぞ」

剛史「わざわざ一護にいじめられに行くなんて、百花も変わってないな」

理人「逃げたくなったら、いつでも僕のところにおいでね」


そんなみんなの言葉を振り切るように一護は百花ちゃんを連れて帰っていった。


一護「百花! 行くぞ!」

百花「う、うんっ」


♪~カラーン

2人の後ろ姿を見送る。

やれやれ、大丈夫かな?

 

その2へつづく



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。