恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

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ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その3

2015-12-07 07:52:46 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その2へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出
その3

白いクローバーの花のかんむりをかぶった佐々木のことを、俺はおよめさんみたいだといった。

その言葉に、佐々木は真剣な顔で俺に言った。


百花「ハルくん。私、お願いがあるの!」

佐々木はまた会えたら俺のおよめさんになりたいと言った。

俺は佐々木の思わぬ言葉に驚いた。


百花「ダメかな?」

春樹「だ、ダメなわけないって! お、俺でいいの?」

百花「うん。ハルくんがいい!」

春樹「…うん、わかった! じゃあ俺、佐々木のおムコさんになる!」

百花「やったぁ! 約束だよ?」


でも、具体的におよめさんとおムコさんって、何をすればいいんだろう?

佐々木のお母さんは、お味噌汁を作ればいいって言ってたそうだ。


(お味噌汁か…。一緒に毎日ご飯を食べるってことだな。でも…)


春樹「きっと楽しいんだろうな!だって、うちのお父さんもお母さん、毎日すっごく楽しそうだもん!」

百花「そうだよね、私のお父さんもお母さんも、すっごく楽しそうだよ!」


(俺も佐々木と一緒ならきっと楽しいと思う)


2人で顔を見合わせて笑った。


竜蔵「おーい、お前ら!こんなところにいたのかよ」

百花「あっ、みんな。来てくれたんだ!」

剛史「百花、お家の人が探してたよ?」

百花「本当に? そろそろ出発なのかな…」

一護「こんなところで何やってたんだ?」

春樹「へへっ、秘密!な、佐々木」

百花「うん! ハルくんと2人の秘密なの!」


俺たちの言葉にりっちゃんはべそをかき、一護は怒って佐々木の髪の毛を引っ張った。

一護の手を振り払おうと、下を向いた佐々木が慌てたように俺を呼んだ。



佐々木が嬉しそうに差し出す、その指先には四つ葉のクローバーがあった。


俺たちはまた会えるんだ!!


☆☆☆☆☆


佐々木が見つけた四つ葉のクローバー。



この四つ葉のクローバーは、俺に持っていて欲しいと、佐々木は言った。


百花「絶対、会いに来るから!その時まで…なくさないで持っててほしいの!」



その佐々木の声は今でも思い浮かべる事ができる。

あの時の俺の言葉も…。


春樹「うん。絶対に無くさないよ…。大切にする」



その四つ葉のクローバーはしおりにして、お気に入りの本に挟んで大切にとってある。

今は色あせてるけど、こうやって眺める度にあの時の佐々木の声が蘇る。


『絶対、会いに来るから!その時まで…なくさないで持っててほしいの!』


春樹「ちゃんと大切に持ってるよ…」


そう呟いて、四つ葉のしおりをまた本に挟んだ。



あの時のもう一つの約束…。

佐々木はもう忘れてしまったんだっけ…。


今も俺の耳には甘く残っている…。


『また会えたら、ハルくんのおよめさんになりたいな』


ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出 おわり


ハルくんの独り言(本編スパエン)~その1へ




ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その2

2015-12-06 07:18:18 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その1へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出
その2

探しても探しても、四つ葉のクローバーは見つからない。

俺はだんだん焦り始めた。


(これだけシロツメクサがあれば、一つくらいあると思ったのに…)


佐々木がポツリと言う。


百花「もしかして、見つからないってことは…もう、会えないのかな…」

春樹「そんなことないって!」


でも、俺が叫んでも佐々木はしょんぼりしたままだ。

何とかして佐々木を元気にしてあげたい。

緑のクローバーの間から、白い花がいくつも咲いている。


(たしか…、この花って編んでかんむりを作れたよな)


俺は今までクローバーの花を編んだことはなかったが、見よう見まねで編み始めた。

やってみると、何とかなりそうだ。


百花「何してるの?」


佐々木が不思議そうに尋ねる。


春樹「四つ葉のクローバーが見つからなくっても、佐々木に何かあげたくって。…うん、これでよし!」


俺がクローバーのかんむりをみせると佐々木は顔を輝かした。


百花「わあっ…花のかんむり! ハルくん、すごーい!」


初めてだから、あんまりうまく出来なかったけど…。

佐々木が喜んでくれてよかった。


俺は花のかんむりを佐々木の頭にそっとのせた。


可愛くてよく似合うと俺が褒めると、佐々木も嬉しそうに笑った。


百花「ふふっ…私、お姫さまみたい?」

春樹「うん、お姫さまみたい!」


俺は近所のお姉さんの花嫁姿を思い出した。

白い花のかんむりをかぶった佐々木は、あのお姉さんみたいだ。


春樹「あっ、でも、およめさんにも見える!」


佐々木はお姫さまになっても似合うけど、およめさんになってもきっとキレイだろうな。


その3へつづく

 


ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その1

2015-12-05 07:28:41 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編15話)~その5へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出
その1

今日は佐々木の引っ越しの日だ。

昨日まで、佐々木とはいっぱい遊んで、いっぱいお喋りした。

でも、それも今日までだ。


それにしても、佐々木はどこにいるんだろう?

別れの挨拶をしようとみんな集まっているのに…。

みんなでよく遊ぶ土手を探していると遠くに佐々木の姿が見えた。

俺は佐々木の名を呼びながら、走って近づいた。



百花「あっ、ハルくん!」

春樹「こんなところにいたんだ。みんな探してたよ?」

百花「ごめんね…でも、ここでみんなといっぱい遊んだから、最後にこの景色を見ておきたくて…」


最後なんて言葉が佐々木の口から出て、俺はドキンとした。

そして、それを打ち消したくて叫んだ。


春樹「最後なんて言うなよ! また遊びに来ればいいだろ?」



佐々木が辛そうに下を向いて小さく呟いた。


百花「ほんとは、もっとみんなと一緒にいたかったな…」


(そんなに…。佐々木の行く場所ってそんなに遠いんだろうか?)

(もう会えない…なんてことは無いよな?)


同じことを思ったのだろうか?

佐々木が泣き始めた。


春樹「佐々木、泣かないで! きっとまた会えるよ!」


佐々木の目から涙がぼろぼろこぼれる。


百花「だって、引っ越し先はここからずっと遠くだって、お母さんが言ってたんだもん…」


遠くても…遠くても、佐々木に会いたい。

願いごとを叶えるには…。

土手には見渡す限りクローバーが生えている。

俺はいいことを思いついた。


(そうだ! 四つ葉のクローバーだ! )


地面にはいつくばって、四つ葉のクローバーを探し始めた。

佐々木はそんな俺を見て、不思議そうに尋ねた。


百花「ハルくん、何してるの?」

春樹「四つ葉のクローバーって、すごい力があるんだって。前に本で読んだんだ! もし探せたら、きっとまた会えるよ!」


佐々木の顔が明るくなった。


百花「ほんとに? じゃあ、私も探す!」

春樹「絶対見つけるぞ」


俺たちはクローバーの茂みを覗き込みながら、四つ葉を探し始めた。


その2へつづく

 


ハルくんの独り言(本編15話)~その5

2015-11-20 08:15:45 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編15話)~その4へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編15話)~その5

どうしたら佐々木に笑ってもらえるんだろう?

自分の心の中を探る。


何かとてつもなく大事なことを忘れている気がする。


あと少しで思い出せそうなのに思い出せないこと…。

だけどそれはとても大事なことだ。

☆☆☆☆☆


俺は逃げ出した佐々木を探しながら、自分の頭の中も必死で探っていた。


そしていつしか足は、前に佐々木とストラップの話をした土手に向かっていた。


向こうに小さな人影が見える。

佐々木だ!


どんなに小さくても絶対に見間違えたりはしない。



必死で走っていく。


春樹「はぁはぁっ…ここにいた…」

佐々木「ハルくん…」

春樹「佐々木、走るの早すぎ! 探すのどれだけ大変だと思って…」


佐々木を見つけたのがあまりに嬉しくて。

その佐々木目がけて走るのに一生懸命で、その横に別な人物がいるのに気付いてなかった。


春樹「わ! 一護! ごめん! 2人でいるなんて思わなくて…」

一護「どんだけ、俺の存在感薄いんだよ」

春樹「悪い、邪魔だったな」

一護「…邪魔なのは俺の方だわ。俺、もう行く。ハル、お前ももうちょいしっかりしろよ」

春樹「俺?」

百花「一護くん。きっと、一護くんがいなかったら私。ダメになってた。ほんとにありがとう」

一護「…うっせ」


一護は肩をすくめると、一人で帰って行った。



俺は佐々木に聞いてみた。


春樹「…なあ、佐々木。俺が忘れたのって…とんでもなく大事なことじゃない?」

百花「ハルくん…」


佐々木はやっぱり悲しそうな目で俺をみつめてる。

その目は俺の問いを肯定していた。


(やっぱり、そうなんだ!)


とんでもなく大切なこと、絶対忘れちゃいけないこと…。

必死で考えてみる。

頭にかかったあのもやを取り除けば…そしたら…。

だけど…。

(あともう少しなのに…なんで、思い出せないんだろ…)


春樹「ごめん、あと少しで思い出せそうなのに…」

百花「ハルくん、焦っちゃダメだよ」


佐々木は精一杯の笑顔でそう励ましてくれた。

だけどその笑顔は、とっても辛そうだ。

とても、見てられない。


春樹「けど…佐々木、辛そうだよ」

百花「そんなことないよ! もう、泣かないって決めたし!」

佐々木は言う。

百花「思い出せないなら、新しい想い出、作ればいいんだもん」


佐々木の健気な笑顔が眩しい。

(ごめん、佐々木、俺のせいで…)


百花「あ! もちろん、諦めようってことじゃないよ? ちょっとしたことで、思い出すかもしれないし!」

春樹「ちょっとしたこと?」

百花「うん、例えば…」


佐々木は頭を傾けてそっと考えこんだ。

そして、何かを思いついたようにその顔は輝いた。

百花「ハルくん、四つ葉! 四つ葉のクローバー探そう!!」

春樹「四つ葉? どうしたんだよ、急に…」

百花「四つ葉の花言葉は『幸福』でしょ? ハルくんの記憶、戻してくれるように願掛けしよう!」


どうして佐々木が急に元気になったのかは分からない。

だけど、その佐々木の声には、明るい希望の響きがあった。


春樹「わかった…一緒に探そう!」


俺たちは子供の頃にそうしたように、クローバーの茂みを覗き込みながら、四つ葉を探し始めた。


ハルくんの独り言(本編15話)~その5〜おわり

 

ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その1へ

 

 


ハルくんの独り言(本編15話)~その4

2015-11-19 08:15:02 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編15話)~その3へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編15話)~その4

やがて、結婚式も終わりそうになった。

佐々木に促されて教会の外に出る。



道々、結婚式の感想を話しながら歩いた。

佐々木は小さなため息といっしょに呟いた。


百花「いいなー…」

春樹「え?」


佐々木は頬を赤らめて言い訳をした。


百花「少し羨ましくなって…」

春樹「だから、うっかり呟いちゃったんだ?」

百花「だって、あの花嫁さん、すごく綺麗じゃない?あんな風になれたらいいなーって」

春樹「なーんだ、そういうことか! それなら、きっと佐々木の方が、綺麗な花嫁さんになると思うよ」


佐々木があのウェディングドレスを来た姿を思い浮かべてみる。

うん、佐々木だったら、今日の花嫁さんより何十倍も綺麗だ。


春樹「真っ白なドレス、絶対に似合うし!」


俺の言葉を聞いた佐々木が、また、ぼんやりしている。


春樹「佐々木? どうかした?」

百花「ううん、何でもない!」


佐々木はいつも「何でもない」っていうけど…。

そんな時の佐々木は本当に辛そうなんだ…。

何でそんなに辛そうなんだろう。

子供の頃、佐々木は何でも俺に相談してくれてたっけ。

今だって、俺が記憶喪失になんかなってなかったら……、そしたら、佐々木に相談してもらえたんだろうか?



春樹「そんな顔、するなよ…。今の俺には言えないこと?」

百花「え?」


佐々木が驚いたように俺をみつめる。

また……何かまずいことを言っただろうか?


春樹「あ、いや、違うんだ…。一護達から、佐々木とはもっと仲良くなってたって言われてさ…。
もしかして記憶なくす前だったら、ちゃんと相談してもらえたんじゃないかなって思って」

百花「どういうこと?」

春樹「佐々木、俺に言いたいこと、あるだろ? ちゃんと言ってくれていいよ」

百花「べ、別にそんな風に思ったことなんて…」

春樹「じゃあ、何でそんなつらそうな顔するんだよ!」

春樹「佐々木が戻ってきたこと、忘れててもさ…俺は…佐々木の幼なじみだろ?」


(俺たち、仲良かったよな…。俺もっと佐々木に信頼されたいよ)

ふと、佐々木を心配して、一生懸命慰める一護の姿が目に浮かんだ。

(そうだった。今は俺より一護との方が仲がいいのかもしれない)


春樹「そりゃ…佐々木には、一護がいるわけだし、別に俺じゃなくてもいいかもしれないけど…それでも、寂しいっつーか…」


俺を見つめる佐々木の瞳からじんわりと涙が溢れてきた。


(あ、俺そんなつもりじゃ…)


一生懸命あやまったけど、佐々木は「ごめんなさい」というと俺の制止を振りきって、走って行ってしまった。


ショックですぐに佐々木を追いかけることが出来なかった。



俺は、何で佐々木をいつも泣かせるようなことを言ってしまうんだろう?

俺は佐々木の力になりたいのに…どうしたら佐々木に笑ってもらえるんだろう?

どうしたら?


その5へつづく