恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

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インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


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ハルくんの独り言(本編スパエン)~その5

2016-01-11 08:14:46 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編スパエン)~
その5

2人で手を繫いだまま、クロフネまで帰った。


クロフネでは、いつものようにみんなが集まっていた。


俺の記憶が戻ったと告げるとみんなは歓声を上げて喜んでくれた。

口々にみんなが「良かったね」と言ってくれる。


その明るい雰囲気の中、一護だけがかすれた声で俺の名を呼んだ。

振り返ると一護の目はすわっている。


春樹「一護…」

一護「一発殴らせろ」

春樹「はっ!?」


一護は今にも殴りかかろうと構えている。


(ええ?…一護…本気か?)


一護の気迫がすごくて、みんな強くは止めてくれない。

リュウ兄に至っては「こういうのは、俺は止めない!」と宣言する始末。


一護「いくぞ…」

春樹「ちょ、待てって…」


俺は観念して目をつぶる。

ガッ


(いてっ! 手加減なしかよ!)


一護「…おっし、すっきりした」

春樹「くっそ…いてぇ…。また記憶なくしたら、どうしてくれるんだよ」


俺が文句を言うと、一護は「その時は佐々木のことを奪ってやる」と冗談ぽく答えた。

その一護の目は笑っていない。


春樹「ハハッ…それじゃ、絶対記憶なくせないな。さっき、約束したばっかりだし」


俺も負けじと言い返した。

ジョージさんはそんな俺たちの間に割って入った。


譲二「はいはい、そんくらいにして…お祝いするぞおお!」


ジョージさんの叫び声にりっちゃんも「わーい!」と歓声をあげた。


(ありがとう。ジョージさん、りっちゃん)

(俺と一護の仲が険悪になりすぎないように、そうやって気持ちを逸らせてくれたんだね)


譲二「リュウ! 店じまいだから、ドアの鍵閉めて来い」

竜蔵「おう!」


みんなはそれぞれ立ち上がると、お祝いの準備を始めた。

そんな中、俺は佐々木に「後で抜けだそう」と小声で囁いた。


その6へつづく


ハルくんの独り言(本編スパエン)~その4

2016-01-10 07:27:14 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編スパエン)~
その4

ズキズキする頭を抱えて必死で考える俺に、佐々木は優しく告げる。


百花「あの時、ハルくん言ってたんだよ…この前みたいにクローバーの花言葉は『幸福』で…」


佐々木の言葉に促されるように、佐々木との会話が断片的に蘇った。



百花『へえ、すごい!ハルくん物知り!』

春樹『これでも花屋の息子ですから。……』


佐々木の弾けるような笑顔。

得意そうにウンチクを語る俺。


なんだかまだぼんやりしているけれど、確か…佐々木は一生懸命手先を動かしながら、言ってたよな。


百花『じゃあ、ちゃんと心を込めて作らないと!』


それで…それで…。


あの時、俺たちの会話に割って入るように…一護が何か言ったっけ。


あれは…確か…。


一護『タンポポの花言葉はなんだよ?』


一護のその言葉に答えるように呟いた。


春樹「…タンポポは、『おもわせぶり』」


佐々木が驚いたように目を見張った。


(そうだよ! あの課外授業で、押し花製作があったんだ。)

俺たちは四つ葉のクローバーでストラップを作ったけど、他のみんなは花で押し花製作をしてたんだ。


頭の中に剛史たちの声も蘇る。



剛史『俺、タンポポでいいや…しおりが楽だな』

一護『あ、俺も剛史と同じヤツにしよ』


春樹「あの時、一護も剛史もやる気なくて…タンポポの押し花で、しおりを作ってたよな?」


俺の言葉に佐々木がうんうんとうなづく。

一護はタンポポの花言葉が気に入らなかったんだっけ…。


一護『変な花言葉だな、他のにしろよ』

春樹『ええ? 俺にそれ言うの?』


会話と一緒に、周りのみんなのざわざわとした雰囲気も蘇ってきた。


春樹「しかも花言葉を変えろとか理不尽なこと言ってきて…」

百花「ハルくん…?」

春樹「ずっと忘れてて、ごめん」


佐々木が目をうるうるさせながら俺に抱きついた。


春樹「ただいま、佐々木。ありがとう、記憶のない俺とずっと一緒にいてくれて」


俺は佐々木をしっかりと抱きしめた。

佐々木は顔を涙で汚しながら「おかえりなさい」と言ってくれた。


昔と変わらず泣き虫な佐々木。

そんな佐々木が大好きだ。


俺はそんな佐々木に何度も謝り、2人の大切な思い出はもう絶対に忘れない、と誓った。

そして佐々木は……ただ「よかったっ!よかった!」と何度も繰り返していた。

その5へつづく


ハルくんの独り言(本編スパエン)~その3

2016-01-09 08:11:15 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編スパエン)~
その3

(それにしても、これは一体何なんだろう?)




あらためて、握りしめた紙切れをしげしげと眺める。



(これは…写真? プリクラ?)

(しかもここに写っているのは……。)


俺と佐々木の楽しそうなツーショットだ。


俺が驚いて問いかけると佐々木は慌てている。


百花「そ、それは…違うの! ハルくん、それは、間違いで…」


佐々木は「違う、間違いだ」と繰り返しているけど…。


(プリクラに親しげに写っているってことは…)

(もしかしたら…佐々木と俺って…)


そこまで考えた時、頭が痛み出した。


(いつも…いつも、これだ)


俺はズキズキする頭を抑えてうずくまった。


百花「ハルくん!! 大丈夫!?」


佐々木の声を聞きながら悪態をつく。


(あと少し…あと少しで思い出せるのに…)


そんな俺に佐々木は自分の携帯を差し出した。

そこには…あの四つ葉のストラップがついている。

驚いて見返した俺に佐々木は言った。


百花「これね…みんな持ってるって言ったけど、本当は嘘なの…」

春樹「え?」

百花「ハルくんと私が作ったから…この世にふたつしか…私達しか、作ってないものなの…」


俺は佐々木が言った言葉をなんども反復する。


春樹「俺達で…作った…。俺達しか持ってない……」

その4へつづく


ハルくんの独り言(本編スパエン)~その2

2016-01-08 08:23:27 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編スパエン)~
その2

佐々木が落とした小さな紙切れ…。

必死に追いかける佐々木をあざ笑うように、風はその紙切れを中洲に運んでいく。



(あんな小さな紙切れ…川に落ちたら濡れて破れてしまう…)


俺はその紙切れを追って、川に足を踏み入れた。


スニーカーの間からみるみるうちに水が入って来て、足を濡らす。


紙切れはまた風に飛ばされ舞い上がる。


(濡れてしまえばおんなじだ!)


バシャバシャッ!!


俺は覚悟を決めて川の中を進んでいった。



百花「は、ハルくん!!」


気まぐれな風に翻弄された紙切れを俺はしっかりと掴んだ。

それは思ったよりも分厚くしっかりした手触りだった。


春樹「佐々木!これー?」


振り向いて、岸辺に佇む佐々木にその紙切れを見せた。

俺はびしょ濡れになったけど、佐々木の大切な紙切れは無事だ。

岸に戻ると佐々木は俺が風邪をひくかもと心配してくれる。



春樹「だって、佐々木が大切にしてるものだろ? それなら、服が濡れるくらいなんでもないよ」


春樹「それに風邪なんて滅多にひかないし」

百花「ハルくん…」


俺は佐々木を安心させようと微笑んだ。


その3へつづく


ハルくんの独り言(本編スパエン)~その1

2016-01-07 09:08:26 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

ハルくんの独り言(本編最終話)子供時代の思い出~その3へ


☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編スパエン)~
その1

佐々木と一緒に土手で四つ葉のクローバーを探している。

しゃがんで一生懸命探している佐々木に声をかける。


春樹「佐々木、あった?」

百花「ううん、まだ…ハルくんは?」

春樹「いや、こっちもないみたい…」


佐々木は無意識に髪を掻きあげた。

その拍子に指についていた草が髪に引っ付く。


『今日はもうこれくらいにしようよ』


そう言いかけた俺に「もう少し探そう!」と佐々木は言う。

佐々木の意志は堅そうだ。


(がんばろう…佐々木のためにも)


もう一度クローバーの茂みに目を凝らしているとカサっという微かな音がした。


春樹「佐々木、あった?」


振り向くと、佐々木はなぜか慌てている。

佐々木の手には小さな紙切れがあった。


春樹「何? それ」

百花「わっ! ハルくん! な、何でもない! 何でもないよ!」

春樹「そうなの? でも、とても大事そうにしてたから…」

百花「大事なのは、大事なんだけど…」


その時突風が吹いて、佐々木の持っていた紙切れが舞い上がった。


百花「きゃっ!」

佐々木は手を伸ばし、その紙切れを掴もうとする。


百花「あ! 大変!!」


そう叫ぶと、佐々木は紙切れを追いかけた。


春樹「お、おい!佐々木!」


俺の声にも気づかないのか、佐々木は必死で紙切れを追いかける。

しかし、風はそんな佐々木をあざ笑うかのように、紙切れをひらひらと舞いあがらせる。

佐々木の指先は、紙切れに届きそうで届かない。




風は無情にも紙切れを中洲の方に運んでいった。


その2へつづく