恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


他にも順次インデックスを作ってます。インデックスで探してみてね。



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永遠の刻(とき)~その3

2015-07-04 07:06:42 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

永遠の刻(とき)~その3

〈アリサ〉
スーパーで買い物をした帰り、マンションの玄関に入ろうとしたら女の人が立っていた。

その人はあたしを見るなり近づいてきた。


???「あなたは茶倉譲二さんの恋人ですよね?」


そうだ、思い出した。

以前ジョージとカフェでいるところを見たことがある。

ジョージの見合い相手だ。


「いいえ」と叫んで玄関に駆け込めば良かった。

後になって、そう悔やんだ。

マンションはオートロックなのだし、中に入ってしまえば、あたしが何階の住人なのかも分からないはずだ。


だけど、蛇に睨まれた蛙のようにあたしは微かに頷いていた。



そして、彼女に誘われるまま一緒に近くの喫茶店に行った。

彼女は山村鈴音と名乗った。



鈴音「あなたはご存知ないかもしれないけれど…、以前譲二さんとお見合いしたことがあります」

アリサ「…」

鈴音「譲二さんからはお断りされたのですけど…。私…、自分でもみっともないと思うんですけど、譲二さんのことを諦めきれないんです」

アリサ「ジョージ…さんはあなたのことが好きだって言ったんですか?」

鈴音「いいえ…、一度も」



鈴音さんは微かに口角をあげて微笑んだ。

あたしは思い切って言った。


アリサ「それなら望みはないだろうから諦めたほうがいいと思います」

鈴音「そうですね…。私も友人のことだったらそう勧めると思います」

アリサ「…」

鈴音「でも、譲二さんと何度かお会いして、お話しして…。とても気が合うんです。
話題も…次から次へと出て来て…、どんな話題でも話が弾むし、話してると本当に楽しくて…。
譲二さんもとても楽しそうにしてた…」


鈴音さんはあたしを正面から見据えると静かに言った。


鈴音「譲二さんはあなたに歴史の話とかしますか?」

アリサ「歴史の話くらいしてくれるよ…」


ウソではない…。

ジョージが夢中になって話している時はあたしはいつも聞き役で…、話してる内容の半分も分からないけど…。

でも話してくれないわけじゃない。


鈴音さんは少し意地悪な顔になった。


鈴音「だけど、あなたは譲二さんの話を理解しているのかしら?」

アリサ「分からない時は優しく説明してくれるもん」

鈴音「歴史の話だけじゃなく、譲二さんは仕事の話をあなたにしたりする?」

アリサ「仕事の話はしてくれないけど…。でも、あたしだってジョージとは気があうよ!」


思わず、声が大きくなってしまった。


鈴音「ごめんなさい。あなたのこと、少し調べさせてもらったの…。あなたが以前されてた職業…、譲二さんは知ってるのかしら?」



あたしは目の前が真っ暗になった。

「知ってる」と答えたらジョージはそんなふしだらな女を恋人にしてると嘲笑いされるだろう。

でも、「知らない」と答えたら……ジョージを騙して良心は痛まないのかと言われるだろう…。



結局、あたしは何も言い返せないまま、彼女と別れた。



あの女があたしのことを言いふらしたら…。

ジョージの仕事は…、会社はどうなるだろう…。


不安で……気持ちが押しつぶされそうだ。

でも、あの鈴音という人に会ったことを、どうしてもジョージには話せなかった。


その4へつづく


永遠の刻(とき)~その2

2015-07-03 08:22:04 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

永遠の刻(とき)~その2

〈譲二〉
アリサにじいさんが会いたがっているという話をすると、案の定嫌がって尻込みした。


アリサ「そんな…茶堂院グループの会長になんて、とても会えないよ…」

譲二「会長といっても俺のじいさんだ。気難しいところはあるがただの年寄りだよ。それにアリサは年寄りの扱いは上手じゃないか」


2人で買物に出かけた折など困っている年寄りや足元がフラついている年寄りにさっと近づいて、さりげなく助ける姿に俺は気づいていた。

☆☆☆☆☆


尻込みするアリサを何度もなだめて、何とかじいさんに会わせる当日が来た。



その日、朝からアリサはほとんど物を食べることができなかった。

仕方がないので、温かいココアを飲ませて気持ちを落ち着かせた。



アリサはいつものファッションとは違い、大人しいブラウスと紺のスカートという出で立ちで、じいさんの前に立った。

そして、それまでの緊張もみせず、にっこり笑ってじいさんの質問に答えていった。

だから、俺のフォローの出番もほとんどなかった。



じいさんはアリサをとても気に入ったようだった。


アリサが「高校は中退してるんです…」と恥ずかしそうに言った時も、「女に学はいらん。それより譲二をしっかり支えて温かい家庭を守ってくれる方が大事じゃ」と言ってくれた。


気になったのは、じいさんが「子供は若いうちにさっさと産め。何人産んでもかまわん」と言った時だった。

アリサは黙っていたが、頬にさっと赤味が走り、その後すぐに血の気が引いて青白くなった。


俺は漠然と「中絶すると子供が出来にくくなるらしい」ということを気にしているのかな?と思い、じいさんが子供の話を止めるのをイライラと待った。


☆☆☆☆☆


帰りのアリサはしょんぼりして言葉少なだった。

俺は彼女の気を引き立てようと、じいさんがどんなにアリサのことを気に入ってくれたか実例を挙げて色々話したが、アリサはほとんど話を聞いていないようだった。


その3へつづく


永遠の刻(とき)~その1

2015-07-02 07:52:43 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

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永遠の刻(とき)~その1

〈譲二〉
兄貴に呼びだされた。


紅一「アリサさんとはうまくいってるのか?」

譲二「ああ、まあな…」

紅一「そうか…。それなら良かった」

譲二「それを確かめるためだけで呼んだのか?」

紅一「いや、実は会長が『わしは死ぬ前にひ孫がみたい』と言っていてね」

譲二「じいさんが?」


会長とは俺たちの祖父の茶倉緑太郎のことだ。


譲二「ひ孫なら兄貴のところにいるじゃないか」

紅一「それはそうなんだが…。じいさんとしては逆らって小さな喫茶店のマスターをしたり、何度見合いしても結婚しようとしないお前が心配でならないんだろう」

譲二「…」

紅一「それにじいさんは俺よりもお前のことを何倍も可愛がってるからな」


二言目には兄貴はそういうが、俺自身は兄貴よりも可愛がられたような覚えはなかった。


譲二「それで?じいさんは今度は俺に何をしろと?」

紅一「付き合っている彼女がいるならさっさと結婚しろ。せめて自分の前に連れて来て紹介しろってことらしい」

譲二「それは…」


茶倉の人間、それも一番偉いじいさんに会うとなるとアリサが嫌がるだろうな、と思った。

しかし、アリサに「結婚しよう」と宣言した以上、それは避けられないことだというのも分かっていた。


譲二「今すぐでなくてもかまわないか?」

紅一「ああ、しかしなるべく早くしてくれ。じいさんも昔に比べて気が短くなっているからな」


その2へつづく


クロフネ~その7

2015-06-26 07:56:28 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

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クロフネ~その7

〈アリサ〉
クロフネでジョージの昔の常連さんたちにあった。



彼らとおしゃべりするジョージは明るくて楽しそうだった。

ジョージは自分のことを『壊れている』とよく言うが、今まであたしにはよくわからなかった。

だけど、やっと分かった。本当のジョージはもっと明るくて、あんな笑顔を見せるんだ。

クロフネにいた頃はいつもあんなに楽しそうに暮らしていたんだ…。



みんな男の子たちだけど、少し嫉妬を感じてしまう。

クロフネのマスターだった頃のジョージに会いたい。

その頃のジョージにも好かれたい。

ううん。その頃のジョージと変わらないような笑顔を私の前でも見せて欲しい…。

美緒さんに負けたくない…。



譲二「アリサ…、どうしたの?」

アリサ「え?」

譲二「さっきから考えこんで…」

アリサ「クロフネのマスターだった頃のジョージってどんなだったかな~って想像してた」

譲二「そっか…アリサは知らないものな…。でも、もう少しの辛抱だよ…。
俺は必ずクロフネのマスターに戻るから…。アリサと一緒にね」


ジョージと一緒にここで暮らす。

クロフネのマスターとその恋人として…。

そんな夢みたいなこと本当にあるんだろうか?


譲二「今は一緒に暮らしてるといってもすれ違いばかりだけど、クロフネに戻ったらずっと一緒だよ…」


ジョージはあたしを抱きしめると深く口づけてくれた。


クロフネ』おわり


クロフネ~その6

2015-06-25 08:25:06 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

クロフネ~その6

〈譲二〉
アリサをクロフネに伴った何度目かの時だった。

アリサのためにコーヒーを淹れていると、チャイムが鳴り、ドヤドヤと人が入ってきた。


理人「やっぱり!マスターだ」

竜蔵「よお!ジョージ!久しぶりだな」

一護「あれはマスターの車だったんだな」

剛史「そうだと思った」

春樹「お久しぶりです」


アリサが怪訝そうな顔で俺を見上げる。

俺は説明した。


譲二「昔馴染みの常連さんだよ」


みんな大学を卒業してそれぞれ就職したり、夢を叶えたりしてるはずだ。


譲二「やあ、久しぶりだね」

竜蔵「ジョージ、元気にしてたか?」

一護「クロフネをまた開業するのか?」

剛史「時々、風通しに来てるんだよな?ばあちゃんが言ってた」

理人「あれ?その人は?もしかして…マスターの恋人?」

譲二「ああ。彼女はアリサ。俺の婚約者なんだ」



尻込みして俺の後ろに隠れようとするアリサを前に押し出して紹介する。

あいつらは珍しそうにアリサを囲んで口々に質問を浴びせた。


理人「マスターとはどこで知り合ったの?」

アリサ「駅で落とし物を拾ってもらってね。あたし好みだったから、メアドとか交換してもらったの」

理人「よかったね~マスター。アリサちゃんが見初めてくれて…」

一護「馴れ馴れしいぞ、エロガキ」

理人「いてっ、いっちゃんやめてよ!」


アリサとみんなのやり取りを聞きながら、俺はみんなの分のコーヒーを淹れた。


譲二「みんなもコーヒー飲んでくだろ?」

竜蔵「ジョージのコーヒーは久しぶりだな」

剛史「ずっと飲みたかった」

一護「タケが欲しかったのはクロフネのマンデーだろ?」


あいつらも最近は吉祥寺を離れているので、今日はたまたまみんなで集まったらしい。

男ばかりの集まりで美緒がいないことに俺はホッとしていた。


アリサを囲む輪から離れて、ハルがそっと話しかけてきた。


春樹「ジョージさん。すみませんでした。俺…」

譲二「…ハルは何も謝ることはないだろ。美緒…ちゃんがお前を選んだだけなんだから…」

春樹「でも…」

譲二「昔のことだよ」

春樹「ジョージさん。彼女はどことなく、美緒に似てますね。だからなんですか?」


そっか、ハルにもアリサは美緒に似て見えるのか。


譲二「最初のきっかけは確かにそうだったど、美緒ちゃんとアリサは全く違うよ。俺はアリサがアリサだから好きなんだ」

春樹「そうですよね…。すみません」

譲二「だから、ハルはもう俺に負い目を感じることは無いんだよ。ハルは…美緒ちゃんを大事にしてあげてくれ…」


俺のコーヒーを飲んでひとしきりおしゃべりすると、あいつらはこれからカラオケに行くからと店を出ていった。

その7へつつづく