恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


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悪意~その5

2016-10-04 06:39:32 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その5


〈百花〉

「玲さん、今日はちょっと変です…」


玲さんはフッと笑った。


玲「そお? アタシはいつもこんな感じなのよ。それより…」


玲さんは急に真剣な顔になった。


玲「ねえ、百花。アタシのことどう思ってる?」

百花「どうって…」

玲「アタシのこと好き?」


切れ長の目で見つめられるとドキドキした。


百花「玲さんのことは好きですよ…」

玲「百花が言ってる好きはlikeね…。お肉が好き、お花が好き、コーヒーが好き、玲さんが好き…」


百花「…」

玲「そうじゃなくてね…。アタシは百花のことが女として好きよ」

百花「!!!」

玲「百花はアタシのこと男としてどう思ってる?」

百花「玲さんは…玲さんです。それに私には譲二さんが…」


玲さんは私の手を掴むと強引に隣に座らせた。

そして私の肩に手を回すと抱き寄せる。


百花「玲さん…やめてください!」

玲「いいじゃない、減るもんじゃなし」

百花「いや…」

玲「アンタだって、もう処女じゃないんでしょ? だったらちょっとは彼のいない間に楽しんだっていいんじゃない」


そう言うと私の耳たぶに口づけた。


百花「いや…やめて…」


玲さんの唇は軽いキスを繰り返しながら、そのまま首筋を伝っていく。


譲二さんにされた時には、あんなに甘くて気持ちがいいのに…。

他の男性にされると不快感で身が竦む。



私は玲さんから逃れようと身悶えしたが、玲さんはガッチリと私を捕まえて離さない。


見た目は華奢で女性のようなのに、どこにそんな力があるのかと思うほど、強く私を押さえつけた。


百花「放して…」

玲「百花……好きよ」


そして覆いかぶさると、その美しい唇が強引に私の唇を塞ぐ。

アルコールと煙草の臭いが口の中に広がった。


私はもがいてなんとか玲さんのキスから逃れた。


百花「やめて…」


玲さんはあの妖艶な微笑みを浮かべながら囁いた。


玲「前からアンタとは男と女の関係になりたいって思ってた。それにね…アンタの彼氏よりずっといい気持ちにさせてあげるわ…」


玲さんの手が私の胸に伸びた。

 

 

その6へつづく


悪意~その4

2016-10-03 06:32:08 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その4


〈譲二〉
寄り合いが始まる前の雑談時には、竜三郎さんの危惧したとおり玲さんの店のことを当てこする人がいた。

譲二「夜の店の方のマスターはまだ慣れないので、不手際があれば俺に言ってください。」

店主1「そのマスターは組合には入らないの?」

譲二「まだ始めたばかりですから…また本人とも相談してみます」

店主1「組合に入った方が税金の相談なんかも受けられるしね。勧めてあげるといいよ」

店主2「若い人が増えるのはいいことだからね。マスターもあんまり気にしない方がいいよ。色々言う人は何しても言うんだから」

譲二「はい。ありがとうございます」


☆☆☆☆☆


寄り合いは思った通り長引いている。

イライラしながら、座っていた。


マナーモードにしている携帯が震えた気がして、確認してみた。

不在着信が何件か入っている。

りっちゃんだ。


俺は会長さんに断って、席を外し、電話をかけ直してみた。


譲二「りっちゃん、どうかした?」

理人「あ、マスター。仕事中だった?」

譲二「いや、今日は商店街の寄り合いがあってね」

理人「なあんだ。それで、クロフネ夜の部も休みにしてるのか」

譲二「え? 玲さんの店は開いてるはずだよ」


☆☆☆☆☆



〈百花〉
食事の後、課題をしながら譲二さんを待った。

なかなか帰って来ないな~。


トントン、とノックの音がした。


(譲二さんかな?)


百花「はい」


扉を開けると玲さんが立っていた。



百花「玲さん、どうしたんですか?」

玲「今日はお客さんが入らないから、もう店じまいすることにしたわ」


ん? ちょっとアルコール臭い…。


百花「玲さん、酔ってるんですか?」

玲「そうよ…。でね、アンタともう少しお喋りしたいなって思ったの…。ちょっと入れてくれる?」

百花「え…、でも」


玲さんは半ば強引に部屋に入って来た。

そして私のベットに座り込む。


百花「あの…、お水を汲んできましょうか?」

玲「水なんていらないわ…。それより百花もここに座りなさいよ」


なんだか、いつもと違う…。

 

その5へつづく


悪意~その3

2016-10-02 06:26:48 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





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悪意~その3


〈百花〉
今日は譲二さんが商店街の寄り合いで遅くなるということだった。

だから芽衣と涼と一緒に食事に行こうと約束したんだけど…。


芽衣はアルバイト先から電話があって、今日入る予定の子が病欠になったからシフトを変えて欲しいと言われたそうだ。

涼の方は以前提出していたレポートのダメ出しが出て、急遽手直しをしなければならなくなったらしい。

二人とも謝ってくれたけど…仕方がないよね。


夕食は…帰って自分で作ろう。

玲さんに言って、厨房の隅を使わせてもらえばいいよね。


☆☆☆☆☆

クロフネに帰ると桃護さんも譲二さんもすでにいなかった。

玲さんによると玲さんとは入れ違いに慌ただしく出かけたらしい。


玲「百花、友だちと食べて帰るんじゃなかったの?」

百花「それが、芽衣も涼も急用ができて、私一人だから自分で作ろうかなって思って帰ってきちゃいました。」

玲「そう…。残念だったわね…。じゃあ、アタシが百花の分も作ってあげるわ」

百花「え? でも、悪いですし…」

玲「ううん、気にしないで」


玲さんはにっこり笑う。

だけど、玲さんに作ってもらうのは悪いので、私も手伝うことにした。

なんだか、玲さんといるときれいなお姉さんと一緒にいるみたい。

 

その4へつづく


悪意~その2

2016-10-01 05:51:44 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





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悪意~その2


〈譲二〉
夕方、玲さんが仕込みのために出勤してきた。


玲「あら?今日は桃護はいないの?」

譲二「うん、今日は商店街の寄り合いがあるから、オヤジさんの店を手伝いたいってさ。だから、俺ももうすぐで抜けさせてもらうよ」

玲「そういえば、そんなこと言ってたわよね。なら、百花の夕食は?」

譲二「自分で済ませてもらうように言ってあるから、外で食べてくるんじゃないかな」


百花ちゃんは芽衣ちゃんたちと食べて帰ると言って出かけた。

俺が「3人で食事にいくなら、できるだけゆっくりしておいで」と言うと「りっちゃんたちと出かけた時と全然言うことが違いますね」と言って笑われたのだった。

まさか玲さんと2人にさせたくはないと言うわけにもいかず、適当に誤魔化したっけ。


玲「分かったわ。百花が帰って来たら伝えることはある?」

譲二「俺はかなり遅くなるかもしれないから、待たずに休んでいてと伝えてくれるかな?」

玲「分かった。でもそんなに長くかかるの?」

譲二「今日は特に紛糾しそうなんだ…。あ、もうそろそろ行かないと」


俺は玲さんを残してクロフネを出た。



歩いていると、愚痴が次々と頭の中に湧いてくる。

玲さんが百花ちゃんのことを呼び捨てるのが面白くない。

恋人である俺は、ベッドの上でしか呼び捨てに出来ないのに。

百花ちゃんの幼なじみでもないくせに…。

なぜ、あんなにも馴れ馴れしいんだろう。

百花ちゃんも百花ちゃんだ…。

いや、百花ちゃんは玲さんのことを男とは思ってないふしがあるからな…。

 

その3へつづく


悪意~その1

2016-09-30 07:00:14 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





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悪意~その1


〈譲二〉
今夜は商店街の寄り合いがある。

長引くのはいつものことだが、今回は特に会長が辞意を表明していて、次期会長を巡って紛糾しそうだ。

商店街で店を持つ以上避けられないことだが、ため息がでる。


それに…昨日リュウに言われた言葉を思い出す。


竜蔵『ジョージ、ちょっといいか?』

譲二『なんだい? リュウ』

竜蔵『オヤジからジョージに注意しとけって言われたんだけどよ。』

譲二『竜三郎さんが?』

竜蔵『クロフネの夜の店はちょっと変なヤツも集まって来てて、商店街のイメージダウンだって声があるんだとよ。』

譲二『そうか…』

竜蔵『俺は玲の野郎も悪いヤツじゃないって、オヤジに言っといたけど、ジョージの責任だって言い出すヤツもいるだろうから、気をつけろよ』

譲二『わかった。ありがとう、リュウ』



玲さんの店の雰囲気は外から見ても独特だ。

あれが気に入らない人もいるだろう。

夜のクロフネの経営にはノータッチだとは言っても、責任者は俺なのだから、文句を言われても確かに仕方がない。


桃護「マスター、どうしたんですか?ため息なんかついて」

譲二「あ、ごめん。ちょっとね。今日の寄り合いは紛糾しそうだなって、思って」

桃護「ああ、そうでしたね。うちのオヤジも、ぶつくさ言ってましたよ」


それで、倫護さんに店を手伝って欲しいと言われたらしく、「早めに抜けさせて欲しい」と桃護さんは言った。


譲二「そうだよね。昔はそんな時は一護が店を手伝っていたもんだけど、今は一護も一人前に働いてるからなぁ」


その後は、一護が働いているフランス料理店の話題でひとしきり盛り上がった。

 

その2へつづく