今朝の新聞で、埼玉県に住む76歳の男性が、自宅で熱中症で亡くなっていた…という記事を読んだ。
発見したのは48歳の長男である。
長男は無職で、父親と二人暮しだった。
二ヶ月に一度入る父親の十数万円の年金が、二人の収入の全てだった。
生活保護を一度申請したが審査で落とされた。
その後は電気、ガス、電話も止め、ひっそりと暮らしていたらしい。
76歳男性死亡、熱中症か 電気料金10年間払えず(朝日新聞) - goo ニュース
こういう記事を読むと、いよいよ日本も、「聖書のたとえ話」のような社会になってきたなア…と、思う。
ある町に、貧しいやもめの男が、年老いた父親と住んでいた。
やもめには仕事がなく、話を聞いてくれる人もいなかった。
ある日、二人の住むあばら家の前を町の役人が通りかかったので、やもめはひれ伏して頼んだ。
「お願いです。私のうちにはもう食べるものが何もありません。わずかで良いですから、食べ物をめぐんでください」
すると役人は、周りの人々を呼び集めて、たずねた。
「この男が、食べ物をめぐんでくれと言っているが、どうしたら良いか」
すると人々は、やもめを罵りながら、口々に言った。
「とんでもないことです。その男はどんな仕事も半日も続かない怠け者です」
「どこも悪いところはないのに、病気だ病気だと触れ回っています」
そしてある者は「男の父親も怠け者で、嫌われ者だった。きっとバチが当たったに違いない」と、囁いた。
役人は、やもめに言った。
「お前には働ける手と足があり、口もきけるではないか。町中を回って、まず仕事を探しなさい」
それからやもめは町中を歩いたが、「年を取りすぎている」とか「怠け者だから」という理由で、誰もやとってくれなかった。
やもめと年老いた父親は、いよいよ貧しくなり、雨水を飲んで、ようやくしのいでいた。
ある夏の夜、やもめが町で食べ物を漁ってから家に帰ってみると、父親が死んでいるのをみつけた。
しばらくして、れいの役人がやもめの家の前を通りかかった。役人は周りの人々に尋ねた。
「あの年老いた父親と暮らしている男は、今はどうしているのか」
「私たちがすすめた仕事を断っているうちに、飲み水もなくなり、父親は死にました。やもめもどこかにいなくなってしまいました」
役人はそれを聞くと、二度とやもめのことは尋ねなかった。
聖書なら、ここでイエスが登場し、「全てを救い、赦す」奇跡を表すところである。
でも、現実の私たちは、「落ちかかった」ら最後、なすすべがない社会に住んでいる。
にほんブログ村
発見したのは48歳の長男である。
長男は無職で、父親と二人暮しだった。
二ヶ月に一度入る父親の十数万円の年金が、二人の収入の全てだった。
生活保護を一度申請したが審査で落とされた。
その後は電気、ガス、電話も止め、ひっそりと暮らしていたらしい。
76歳男性死亡、熱中症か 電気料金10年間払えず(朝日新聞) - goo ニュース
こういう記事を読むと、いよいよ日本も、「聖書のたとえ話」のような社会になってきたなア…と、思う。
ある町に、貧しいやもめの男が、年老いた父親と住んでいた。
やもめには仕事がなく、話を聞いてくれる人もいなかった。
ある日、二人の住むあばら家の前を町の役人が通りかかったので、やもめはひれ伏して頼んだ。
「お願いです。私のうちにはもう食べるものが何もありません。わずかで良いですから、食べ物をめぐんでください」
すると役人は、周りの人々を呼び集めて、たずねた。
「この男が、食べ物をめぐんでくれと言っているが、どうしたら良いか」
すると人々は、やもめを罵りながら、口々に言った。
「とんでもないことです。その男はどんな仕事も半日も続かない怠け者です」
「どこも悪いところはないのに、病気だ病気だと触れ回っています」
そしてある者は「男の父親も怠け者で、嫌われ者だった。きっとバチが当たったに違いない」と、囁いた。
役人は、やもめに言った。
「お前には働ける手と足があり、口もきけるではないか。町中を回って、まず仕事を探しなさい」
それからやもめは町中を歩いたが、「年を取りすぎている」とか「怠け者だから」という理由で、誰もやとってくれなかった。
やもめと年老いた父親は、いよいよ貧しくなり、雨水を飲んで、ようやくしのいでいた。
ある夏の夜、やもめが町で食べ物を漁ってから家に帰ってみると、父親が死んでいるのをみつけた。
しばらくして、れいの役人がやもめの家の前を通りかかった。役人は周りの人々に尋ねた。
「あの年老いた父親と暮らしている男は、今はどうしているのか」
「私たちがすすめた仕事を断っているうちに、飲み水もなくなり、父親は死にました。やもめもどこかにいなくなってしまいました」
役人はそれを聞くと、二度とやもめのことは尋ねなかった。
聖書なら、ここでイエスが登場し、「全てを救い、赦す」奇跡を表すところである。
でも、現実の私たちは、「落ちかかった」ら最後、なすすべがない社会に住んでいる。
にほんブログ村
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます