こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

Jam Films S(エス) (2004)

2005年10月26日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 118分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (ファントム・フィルム)
初公開年月 2005/01/15
ジャンル ドラマ/サスペンス/SF

ささやかなスリルを味わうその男、いったい何者?(『Tuesday』)
謎の女に遭遇した殺し屋が、最後に願った奇跡。(『HEAVEN SENT』)
白いブラウスが似合う美しい客に魅せられたクリーニング店主の欲望。(『ブラウス』)
朝が来なくなった世界に、再び夜明けは訪れるのか?(『NEW HORIZON』)
7年前の、あの出来事、幼なじみのアイツに確かめなくちゃ…。(『すべり台』)
アイデンティティもパーソナリティも揺らぐ街で…。(『α』)
緊急事態発生。普通のサラリーマンが、日本を救う英雄になる!?(『スーツ -suit-』) 
【goo映画より抜粋】

 

ショート・ショートなオムニバスドラマが好きだったりします。何本かあるうち全部ではなくても1本くらい好きな作品が見つかったりしますし、途中で用事が出来ても区切りがつけ易かったりするなんてトコも好きだったりします。トイレに立つのも苦になりませんもんね。

そんなオムニバス映画で、日本の代表格とも言えるこのシリーズの第三弾がこれ。ってこれでシリーズ最後なんでしょうか?「このシリーズの集大成」なんて言っちゃってますけど。勿体無い気もしますね。お引越しも片付いてきて、久しぶりの記事UPはこの作品でイってみたいと思います。なんとまぁ、今回は7本ものエピソードで楽しませてくれるこの映画。ショートフィルムズが好きな人にはたまらない出来栄えとなっております。

7本もの作品をたった一つの感想で括ることも出来ないとは思いますが、前作の『Jam Films 2』よりは遥かに面白い感じ。それでもやっぱり一番好きなのは一作目の『Jam Films』なんですけどね。

今回の7作品の監督は、一作目のカントクさんたちにより選ばれた新進気鋭のクリエイター達とのコトで、その期待も高まるってモンです。さてさて、その出来栄えは・・・・?

【Tuesday】というあやしげな感覚の映画で始まるこの『Jam Films S』は、一人の男のマンションでの昼下がりの行動を追って行くだけの話からスタート。画面は暗めでまったりとした空気が漂います。食器を洗い几帳面に食器棚へ納めた7階の一室の男はエレベーターで階下へ。買い物にでも行くのかと思いきや、なんと3階で降り、とある女性の一室に・・・・・。この男は何者?ストーカーなのか?何故この部屋の鍵を持っているんだ?もしかしてマンションの管理人?にしても明らかに不法侵入だよね、これっ!盗人ではないけども部屋をあちこち物色してるし。あらら、そんなこんなで女性の秘密まで知ってしまったこの男の正体は・・・・。

Jam Films S(エス)続く第2話は【HEAVEN SENT】温かくもちょっと切ないお話です。藤井隆と結婚ホヤホヤの乙葉ちゃんが悪魔役。バリバリのヤンキー風メイクで登場します。どこぞのバラエティ番組用かと思えるようなそんなメイクも悪魔ならアリ?そんな彼女の前に横たわる4人の死体と、一人の重傷の男(遠藤憲一)。彼女は血だらけの男に願いを3つ叶えると言います。死を目前にした男が願ったのは何と意外な事でした・・・・。

そして第3話【ブラウス】。腕の良い手洗いクリーニングの店主(大杉漣)とそこへ毎回白いブラウスだけを持ってくる女性客(小雪)の淡い想いを3年に渡る交流を描きます。柔らかで静かなイメージの中、淡々と進む物語。店主と客という関係ながら、女性に対してほのかな恋心を抱いてしまった店主はついに禁断の行動へ・・・・・。フェチシズムを感じさせる作りにチョットハラハラしちゃうんです。漣さんに、ついつい魅入ってしまう作品です。

 

それにしても、このショートフィルムっていうのは、作り手にとってはどうなんでしょうか?やっぱり難しいのかな?そーだよね。この短い時間の中で「起承転結」を織り込まなければならないし、無駄なコトはもちろん、重要な要素を最小限に留めつつ最大限の表現として持って行かなきゃならないんだもんね。そりゃムズカシいでしょ。

そんな中、こんなバカバカしくても良いのか?とも言える作品もやっぱりあって、それがこの第4話【NEW HORIZON】です。思えば『Jam Films (パート1)』でも、妻夫木クンの主演した【JUSTICE】ってのがありましたね。あれも綾瀬はるかちゃんがヒロイン役で登場してました。そんな彼女が、今回もこの話で自分の知らないトコで女神となってしまう女の子の役に抜擢です。それにしても3日も朝が来なくなってしまったというこの世界でオトコどもが考えることときたら・・・・(涙)アホだな本当(笑)朝が来た時に彼らはシラフに戻るんでしょうね。この映画の中では、こんな話も大切な栄養分のように思えてきますね。

そして、こっちゃんが一番好きなお話がこの5話目の【すべり台】。これ最高です!7年前に自分のせいですべり台から男の子を転落させてしまったがために、アホな男に成長させてしまったと罪の意識を持つ女の子(石原さとみ)は、転校前に当の男の子(柄本時生)を呼び出し罪を償おうとする。男の子は「じゃ、ヤラせて」と!おいおい、何を言い出すんだこのガキんちょはと思いきや、女の子はあっさり「うん、いいよ」とOK!「ええっ!そんなのアリかよっ!」と様子を伺う山崎まさよしが最後に笑わせてくれます。そうだよね。こんなもんだよね。と思いつつもひっくらコケてしまうこと間違いなし!(笑)この映画一番のヒットです。観た人のレビューでも人気の高いお話でしたね。

第6話の【α】はチョット異色なコンビ。内山理名とスネオヘアーの共演です。これも一つの管理社会の行き着くトコロ的恐怖なんでしょうね。こうなってくると個性って何だろ?意味あるのか?って思えてくるものです。笑っては済まされない怖さをラストでは感じます。

そして最後の【スーツ -suit-】は、あまりにも無謀な話で笑えます。どーいうワケなのか良くは分かりませんが日本は危機に陥っていて、そんな日本を救うためにある日突然、一人のサラリーマンの男性(藤木直人)がヒーローとして選ばれてしまうのです。しかも抽選で!(笑)ニュースなどの報道で日本中が彼に期待をし湧き上がる中、当の本人は気が気じゃない!だってキャバ嬢(小西真奈美)との浮気は全国に流されちゃうし、自分の知らない人間が親友気取りでTVの中で語ってる!オマケに勝手に自分の生存確率まで計算されちゃってるし。さてさて、そんな彼に本当に日本が救えるのかなというお話。気になる終わり方がまた良いのかもしれませんネ。

そんなこんなで、トータル的には結構満足できた映画でしたヨ。
やっぱりショートフィルム系は好きです。
この映画を観た後、勢いづいて「SMAPの特別編」をDVDレンタルしちゃいました。

《2006.07.28記事一部改訂》

 

【作品】Jam Films S

Jam Films S

アミューズソフトエンタテインメント

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Jam Films

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これが最初のJam Films です
Jam Films 2

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