ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

読書日記2/5 山崎豊子『運命の人』に沖縄を学ぶ

2012年02月12日 21時45分28秒 | 日記
山崎豊子の「運命の人」を読む。
1巻から4巻を一気に読む。

白い巨塔とか、大地の子とか、不毛地帯や、沈まぬ太陽。
骨太で、小説なのかルポなのか、
わからなくなる迫力。
取材量と照らすと、事実を小説的に描いた作品群と
言えるだろう。

今回の「運命の人」は沖縄返還のお話。
沖縄の痛ましい歴史と、現在も起こっている事件。

ストレートに学ぶだけでは
見えてこない日本とアメリカと、そして沖縄の
糸のからまったような関係が浮かび上がる。

NHKでドラマがはじまっている。
配役を思い起こしながら、
名前頼みでは混乱するところを補っていく。

運命の人、登場人物たちが役割を果たしきらずに
終わっていくところもあり、
大きな中のごく一部を切り取っているのだろう。

その、中途で小説が終わりを迎えてしまった
登場人物たちが立つ位置から描く社会と、
その後を、見たい、読みたい、と思う。
おそらく、それは現代のこの社会の側面のあちこちを
写し取って、わかりやすく私たちに示すものであろうから。

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