LITTLEWHEEL Modeler's Diary

モデルフィニッシャー北澤志朗が、カーモデル作りに明け暮れる日々の暮らしを赤裸々に綴ります。

東京モーターショー・その1

2011年12月05日 19時15分30秒 | 車関連
12/4(日)、2年に一度のクルマのお祭り・東京モーターショーに行ってきました。

前回(一昨年)は、今は亡きNAVI誌の取材で行ったのでプレスデイでしたが、今回は仕事がらみじゃないので完全に自腹…のつもりが、なんと前日のS.E.M.月例会の席上でかっぱコーヂさん提供のタダ券をじゃんけんに勝ってゲットするという幸運に恵まれました。ラッキー♡
藤沢駅でT田君と待ち合わせて電車でGO! 現地でかっぱコーヂさん・中村太一君・U村さんと合流、総勢5名S.E.M.御一行様の出来上がりです。会場に入ったのは10時半ぐらいでしたが、すでに大変な混雑ぶりでした。まあ日曜日ですからねぇ。

前回と違って海外メーカーもかなり戻ってきたし、国産メーカーもけっこう気合い入ってる感じ。エコカー一辺倒から「走り」方面に少し回帰してきた雰囲気もあって、非常に面白かったですね。
午後5時頃までかかって、だいたい見たいものは全て見た、という感じ。ものすごい押し合いへし合いの中で戦って写真を撮ってきたので、帰りはもうヘトヘトでしたが、新橋の居酒屋で麦のジュース(笑)で乾杯したら、疲れも吹っ飛びました。実はそっちがメインイベントだったりしてね(笑)いやぁ楽しかった!

…前置きはこれくらいにして、展示車のレポートに行きましょう。コンセプトカーと会場発表の新型車を中心に、まずは国産車篇。

かつては国産で一番スポーツイメージが強かったのに、最近じゃミニバン&半端エコカー専門みたく言われちゃってるホンダ。今回の展示にはそれを払拭したいという意気込みが感じられました。

↑トップ画像はビートの後継とウワサの豆スポーツカー、EV-STER。顔つきは確かにビート入ってます。EVと銘打ってはいるものの電気とは限らない、とのこと。このカタチでエンジン積むならミッドシップしか無いですね。まだ純然とショーカーですが、復活のウワサがあるNSXともども、オクラ入りにはしないでねー。



↑プラグイン・ハイブリッドの4ドアセダンAC-X。無回転ホイールカバーやレバー式ステアリングとかディティールはアレですが、全体のカタチは意外に現実的。次のアコードあたりに反映されるか。このカタチ私はけっこう好きだな。



↑N-CONCEPT4。一部でウワサになってたNッコロ復活ってのはこれ? 普通のトール軽ワゴンにN顔を貼っつけただけに見えるぞ。オートサロンの改造屋さんの方がもっとイイ仕事してますよ。

次はスズキ。ここんちのコンセプトカーは毎回デザインが面白いし、必ず何らかの形で量産車に反映されるので、楽しみにしてるんです。今年も期待どおりやってくれました!



↑ケロロ軍曹。ではなく、レジーナというコンセプトカー。昔アルト・レジーナというのがありましたねえ。EVでも軽でもなく800cc直噴3気筒ターボ。これはヒジョーに好きです。このまま生産化されたら買っちゃいそうだ。昔のシトロエンやパナールあたりの匂いがプンプンしますが、パクリっぽくはなくオリジナリティを感じます。これのデザイナーはクルマのデザインをよく判ってるっぽい。一見イロモノに見えて魂ちゃんと入ってます。

三菱はちょっと地味な展示でしたねぇ。展示ブースもがらーんと空いてました。見やすくて助かったけど…



↑PX-MIEV II。前回も出ていたSUVタイプのプラグインハイブリッド。ガワは次のアウトランダーになるのかな。しかしこのまま量産化という風情でもなく、新味も無い。あまりに地味。



↑ミラージュ。懐かしい名前ですが、これも地味だなぁ。現行ニッサン・マーチと同じ匂いがします。コストカット&アジア生産の匂いです。

お次はマツダ。ここもコンセプトカーが楽しみなメーカーです。今年はスカイアクティブのデビューと新デザインテーマのお披露目で、ガツーンとチカラ入ってました。



↑魂が動くと書いて「魂動」というのが「流れ」に替わる新しいマツダのデザイン・コンセプト。文学的です。これはその具現化第一弾、靭(SHINARI)。直接特定の量産車のプロトになるのではなく、今後のデザインテーマのアイコンみたいなものらしい。良い意味ですごくリキんで作られてる感じがします。ちょっとピニンファリーナ入ってるぽいけど、古典的な自動車美を新しい面と線の解釈で再構築した、といったところでしょうか。マツダはこれからも自動車らしい自動車を作り続ける!という決意表明だと感じました。スカイアクティブはその為の橋梁棟なんでしょうね。



↑魂動コンセプト現実化への第1歩。雄と書いてタケリと読む。最初テカリかと思った(笑)これまた文学的でいい名前です。次のアテンザになるのでしょう。だとしたらこれは人気出るんじゃないかな。マセラティ・クアトロポルテやアストンマーティン・ラピード、ランボルギーニ・エストーケの庶民版です。セダン好きとしてはかなり萌えちゃいました。



↑魂動コンセプト量産化第一弾にして、フルスペック・スカイアクティブの第一弾でもあるCX-5。これ、乗ると相当いいクルマらしいです。SUVってそんなに好きじゃないんだけど、素直にカッコ良いと思いました。あれがそーなってこーなったのね、なるほど、と腑に落ちる展示方法も上手かった。走りも燃費も期待大です。

ニッサンはリーフに続けてEV路線まっしぐら。ステージショーも電気自動車ってこんなにステキ♡という内容でした。ちょうどショーの時間にぶつかって、じっくり見せてもらいましたが、コンパニオンのおねえさんたちが説明の間ずーっとノンストップ・エアロビクス状態!なんだか見てるこっちまで気分クタクタで、EVってすげぇ大変だなぁグッタリ、という印象しか残ってない(笑)。



↑キューブの延長線上にあるようなこれはタウンポッド。底意地の悪いカピバラみたいなヘラ顔、バックミラーにデッカく映ったらイラッとしそうです。



↑EVスポーツカー、エスフロー。これはカッコ良かったな。エンジン車では到底成立しないプロポーションで、EVならではのスポーツカーのカタチを明確に見せてくれた初めての例ではないかと。下からいきなりトルクがドン!と出るEVは発進加速が凄く良いので、実はスポーツカー向きなはず。



↑PIVO3。ニッサンはこのシリーズをずーっとやってますね。クルマ自体の作りはかなり現実的になってきましたが、スマホを使った自動駐車&自動出庫というアイデアは、都市のインフラが整備されないとダメでしょうね。まだまだ絵に書いたモチだなぁ。

ミラ・イースで一躍燃費世界のスターになったはずが、いきなりスズキ・アルト・エコに一発喰らったダイハツですが、健気に頑張ってます。



↑商ケースっていきなりダジャレですか。さすが大阪。サイドパネルがガバッと開いて商売スタートだそうです。お好み焼きとかたこ焼きとか粉モン売ってほしいな。それでアオシマからキット化されたりして。



↑軽と原付の間を狙ったというPICO。ここ数年、各社必ずこの手をやってますね。地方の公共交通インフラは今や死滅寸前ですから、こういうものはいずれ必ず必要になります。ちゃんと商品化してください。



↑D-X(ディークロス)は次のコペンというよりも、エコ時代になってもコペン止めません、という表明のように思えました。ボディ着せ替えてバギーやレーサーやスポーツワゴンに化かすというアイデアは昔からありますが、量産車として実現したタメシ無し。このデザイン自体は、個人的にはちょっと微妙かなぁ。シングルフレーム風グリルとバナナ目、すでに見飽きてます。



↑実はココんちの目玉はコレ。開発中の660cc2気筒ターボ。世界中のメーカーが気筒数削減に取り組んでますが、ダイハツは直列2気筒でいく方針。ピストン2個一緒に動いちゃって震動が凄いはずなんですが、バランサーは1次のみ。EGRで排ガス思いっきり気筒内にぶち込んどいて、吸気の酸素をプラズマ着火させて超希薄燃焼させつつ、燃焼コントロールで震動も手当てするというスーパーハイテクエンジンです。プラズマ・イグニッションのお試しコーナーがあって、本物のプラグをバチバチさせて遊んできました。スゲェ技術だ。メカフェチ萌えまくりです。

スバルは今回インプレッサの新型がお披露目でした。いつもながら手堅い。



↑これはインプレッサの5ドアですが、4ドアも同時に発表されました。今度のはかなり骨っぽい造形で、好き嫌いが分かれそうなスタイルに思えます。まあスバルはこれくらい個性がハッキリしていた方がいいような気もしますね。私はこのカタチ、けっこう好きです。



↑アドバンスト・ツアラー・コンセプト。次のレガシイを示唆するスタディ?これも相当ゴツゴツしてますねー。アメリカ人はこういうの好きなのかな。かなり大きなクルマですが、ダウンサイズ・ターボの波に乗ってテンロク直噴ボクサー・ターボでハイブリッド、もちろんフルタイム4WD。



↑お待たせしました。今回の大本命はこちら、トヨタ/スバル合作スポーツカーのスバル版、BRZ。クルマに夢中でお姉さん首チョンパになっちゃったゴメン。見た目トヨタ版とは顔がちょっと違うだけですが、足のセッティングも変えてあるらしいです。スバル版の方が顔は好みだな。かなり本気モード入ったクルマみたいで、ヌルいデートカーの要素はほとんど無さそう。それが吉と出るか凶と出るか…

という流れで次はトヨタ。



↑こっちは同じクルマのトヨタ版、なんと「ハチロク」という名前ですよ。レビンかセリカだと予想してたんだけど、思い切ったことしましたなトヨタ。写真がケツだけなのは、なにしろ殺人的混雑で。みんなスポーツカー好きだなー。ってカン違いしたくなるくらいにテッパンでウケてました。まあ会場に来てるのは基本的にクルマ好きなばっかりですからネ。
背後のスクリーンに映し出されているPVがまたビックリで、どぎゃーっとドリフトしまくり。さあ箱根でバトルしようぜ!みたいな。豆腐屋の配達車にオススメ!みたいな。テストコースをピシューッと走っといて公道上では安全運転しましょうってテロップが流れる、とかじゃなく。トヨタでこういうの見たのは多分初めてです。モリゾウ社長は本当にトヨタを変え始めたのかもしれない。アストンのベツさんとマブダチだしね。



↑そのハチロク君の絶大な人気の陰で完全に滑りまくってたゲッツ!じゃなくて燃料電池車FCV-R。写真撮りやすかったけどあまり嬉しくもない。エコカーだからってなにもワザと不細工にする必要は無いと思うんですけどね。普通にきれいなカタチにすればいいのに。



↑これはトヨタ本体ではなく関東自動車工業が独自に製作したコンセプトカー、FSハイブリッド・コンセプト。次のセンチュリーはこんなんではいかがでしょうか?という提案だそうです。まだまったくのショーカーですが、品良く適度に押出しもあり、センチュリーらしさも充分醸し出していて、なかなか良いなぁと。写真だとコンパクトに見えますが、相当デカいです。
関自工はこの他にMR-Sがベースと思われるハイブリッドのスポーツカーも持ってきてて、なかなかイケてました。トヨタ本体よりもセンスの良いデザイナーがいるようです。



↑レクサスの新型GS。セダン好きの私としては、今回もっとも楽しみにしていた1台なんですが…
全体のカタチはアウディ+BMW÷2。それはまあイイとして、気になるのはディティールの未整理さ。特に肝心要のフロントグリル周辺がひどい。グリルとヘッドライトの輪郭、その間のプレスライン、そしてフード側のプレス、これが全部角度バラバラであっちゃこっちゃ向いてます。搬入の時に軽くぶつけちゃって、いい加減に修理したみたい。あとサイドのプレスラインも、前フェンダーからピューッと引いた線がリアドアのハンドルでグギッと脱臼、そっから後ろは中途半端に低くズレてます。横からもぶつけられたのか?(笑)ほかにもなんだかよく判らないぶつけて凹んじゃったみたいなエッジがあちこちに。
マトモなメーカーのクルマでこんなテキトーな造形、見たことない。今回最大のガッカリ。ドイツ三巨頭のヒトたちはさぞやホッとしたことでしょう。日本人としては「どーよ今度のGS。ウカウカしてるとヤバいぜーベンツ」とか書きたかったんだけどなぁ。



↑最後に口直しの1台を。ブレーキ屋さんアケボノのブースにあった、元ピニンファリーナのケン奥山氏がデザインしたスポーツカー。まあ有り体に言ってミッドシップのスーパーセブンですが、カッコ良かったです。地肌の金物(風ですが)、オープンホイール、シザードア。スパルタンスポーツ三種の神器を完備してます。ぜひ生産していただきたい。

以上、国産車篇でした。次回は輸入車いきます。









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