むらちんです
家を出てから9時間半後
愛媛県宇和島駅に降り立った俺
この日、宇和島の気温は38度
でたらめな暑さだ
ボーボー燃えそうな暑さ
ここで車をレンタし、更に南下
山道を走る
冷房をガンガン効かせ窓を開けて走る
ミンミンやカナカナの歌声を聴きながら快適なスピードで
緑豊かな山道を走る
時おり大きな川やダムを横目に見ながらの爽やか夏ドライブ
そのうち道が細くなってきた
対向車とやっとすれ違えるかどうかといった細い道
ヘタこくとガードレール突き破って崖下へ転落
ガードレールから遠ざかり過ぎると反対側の壁に激突
相当ヤバい
だがヤバいのはそれだけではない
たまに道に何か転がってる
落石
踏んづけてハンドルとられたらアウトだな
いきなり上から降ってきてフロントガラスを突き破ることも考えられる
危険極まりない
相当ヤバい山道
これが延々続く
ここに人間がいてはいけないような雰囲気の山道
日が暮れる前に山を抜けないとヤバそうだな
まあ、約75キロの道のりを2時間程で目的地周辺に着いた
四万十川
最後の清流、四万十川
なんと美しい、四万十川
実にひさびさ
懐かしささえ感じる
2年半前の1月に車中2泊でアカメにチャレンジした
まあ、1月2月はアカメは出にくいということもあり会えはしなかったんだが
代わりに60アップのシーバスを釣った
右も左もわからない遠征先でのヒットの味は格別
過去にいろんな海で釣りをしてるが、高知県は毎回必ず何かが釣れる
アカメは去年高知市内で捕った1本だけだが、シーバスとかメバルとか、とにかく毎回何かがオモテナシしてくれる
2年半前とは通れるルートが多少変わっていたが、陽が落ちる前に目的のポイントに着いた
Jロッドに、カルディアキックス3500をセット
ちなみにJロッドとは、俺が勝手に名付けたロッドで、J州屋で1000円で売ってる振り出し式パックロッドのことだ
長さは165センチと短いが、ローエンド振り出し式パックロッドでこれ以上長くなると強度が落ちる
実際、いつだったか高知で買った長めのローエンド振り出し式のやつは、ルアーキャストの負荷に耐えられず、その日のうちに折れた
355グラムと重いカルディアキックス3500にはPEライン1.5号をもともと300mくらい入れてた
前より短くなってはいるが、それでもまだ200mくらいは残ってるだろう
ミノウオサイズが掛かったらまずはベールを起こしてラインフリーにすればいい
いくらパワーファイターと言えども、焦らず時間かければ取り込めるだろう
Jロッドは確かにマトモなロッドではないが、過去にヒヌマ川で60アップは抜きアゲたことはある
抜きアゲ直後にラインが切れたが(笑)
まずはマリアザファーストの白から投げる
ちょうど水が満タンで、前にシーバス釣った時に降りた足場に水がかぶっている
今回みたいな普通のズックじゃ降りることができない
長靴だったら余裕なんだがな
飛距離を稼ぐために偽アイピーを投げる
何度か目に根掛り
手で引っ張るとブツッとあっけなく切れた
ロストか・・・・
清流を汚してしまった
リーダーを結び直す
ナイロン20号を電車結び
やがて水も引きはじめてきた
スッテンコロリンしないよう細心の注意を払い、足場へ降りる
場所によっては波が寄せるタイミングで水をかぶる箇所もある
いずれにせよ、軽装備では攻め手に限界がある
完全に陽が落ちきって暗くなれば、ツルツル滑るこの足場は危険
とりあえずは持ち込んだやつをひとつずつ投げていこう
これは違うんじゃないかなと思いながらも小さいミノーを投げてみる
1年前に浦戸湾でアカメ釣ったミノーにも反応は出ない
というより、魚の気配自体が皆無
やっぱりそれなりのサイズのミノーに戻そう
2週間前に秋田でたまたまみつけたSAX110(税込216円)をセット
SAX110は、かつてポイントM90で90アップを連れてきてくれた俺にとってはスペシャルなルアー
まずどこの店でもみかけない
あんまりにもスペシャルなんで、実際に90アップを連れてきてくれたやつは自宅のメモリアルルアー用ケースに保管し、実釣で使うことはない
だからSAX110を使うのはひさしぶり
まあ、これを沈めたりゆっくり巻いたり速く巻いたり
河岸をかえるとするか
さっき通ったアカメの産卵場所に何人かブッコミしてたしな
あそこなら何か釣れるかもな
オモテナシ県だからボウズってこてはないだろう?
などと身勝手な妄想をする俺
まあ、この場所はもう切り上げるとするか
じゃもう数投だけ・・・・
ググググッ!!
充分沈めてからの若干速めの巻きに突然きた!
このファーストアタック
覚えてるよ
しっかり覚えてる
一年ぶりの感触
何度もググググッ! をする
けどわかってる
ドラグははじめから緩めに調整してる
ミノウオサイズでなければ多分大丈夫
要は魚と引っ張り合いをしなければいい
引っ張り合って驚かせなければ、沖までビュンビュン走られることもないだろう
案の定何度もググググッと突っ込むが、その度ロッドにテンションかけない様にしてやる
チヌと同じいなし方だ
やがて姿が見えた
やはりアカメだ!
てか、思ったよりデカい!
去年捕ったやつよかあきらかにデカい!
スゲーデカい顔
70くらいか?
俺の心臓がバックンバックンしてるのがわかる
俺の足下まで寄せてきた
寄せてきたところでまた突っ込もうとしたが、逆らわずにテンションを抜いてやり対応
ついに足下で大人しくなった
勝負あったな!
俺の勝ちだ
やったぜ四万十アカメ!
でここからどうする・・・・
水面から俺の立ってる足場まで30センチ程
ここに着いたときみたいに波があれば、寄せ波に乗せることもできるんだが・・・・
どうする?
しゃがんで口にフィッシングペンチ(プラ製)突っ込もうにも、それはバッグの中だ
取り出すのがもどかしい
それにこの薄闇
ペンチ出そうとバッグ開けたら、慌てて他の物まで取り出してしまって転がっていきそうな感じ
水の中に落としでもしたらもう拾えない
てか俺の立ってる足場から水際ギリギリまでの数10センチ、俺のズックで大丈夫だろうか?
水際ギリギリまで自分で寄ってキャッチしたいんだが、滑るのが怖くて近づけない
今俺が立ってるのは水際から50センチくらい
こっから先はズックでは滑る気がする
・・・・・
・・・・・
抜きアゲるか?
このサイズをJロッドで抜きアゲるのは無理だろう
ロッドが折れるのは構わないが、プラ製の安いトップガイドのササクレか何かでPEが切れる気がする
どうする俺?
辺りはかなり暗い
早くこのアカメを完全にキャッチして楽になりたい
PEを手に巻きつけた
そのまま静かに持ち上げ・・・・
持ち上がったぞ!
ブチンッ!
ボシャンッ!
ゆっくり泳いでいったアカメ
電車結びがダメだったみたいだ
てか、勇気を出してもっと水際に近づき、リーダーをつかむべきだった
ズックが滑るのを考えるのであれば、キャッチするときに靴下裸足になれば良かった
千載一遇の四万十アカメを最終的に逃した
しかも魚にルアーを残して
すまない・・・・アカメ
このあとも少し投げてはみたものの何の反応もなく
てか、いろんなことに後悔してテンションも下がり
結局賞味1時間半程で終了とした
この後、前にも入った割高な風呂屋で汗を流し、宇和島へ向けての帰路についた
来るとき通った山道はとても夜通る勇気が出ず、別ルートを選択
来たときより5キロ長い80キロの道のり
来たときよりもっと酷い道だったらどうしよう・・・・
だったら早朝移動した方が良いかな・・・・
まあ、どちらにしろ宇和島に戻らなきゃならないんで、四の五の考えずに走り出した
・・・・・
で、俺の予感は大的中
来たときの道よかずっと狭い
てか、対向車来たら絶対すれ違えない道
スゲークネクネしてるし、デコボコしてる
マジでメゲそうになったし、休憩したくなったが、そんな休憩なんてできない
きっと車停めてライト消した日にゃ闇の中から何かが出てきて吸い込まれてしまう
そんな感じの怖さ
ダムの辺りを通るときはまるで脅かしてやろうかな感じでゴウゴウ水が音をたてて不気味だし
とにかく自然豊かな山
人間の世界ではない
ちなみにシカを5頭、ウサギを4羽、ネコを2匹みた
車のライトに気づいてシカもウサギも逃げるんだが、みんな本気で逃げようという感じじゃなかった
やはり人間の世界ではないからだろう
まあ、そうはいっても帰りは2時間半はかからなかった
ただ、慣れない夜の恐ろしい山道で極端に疲れた
さすがに宇和島の海で第2戦目!とは考えられないほど衰弱してた俺は、コンビニの駐車場に車を入れるやいなや、すぐにバタンキューと眠りに落ちたのだった
今回はあのアカメには悪いことをした
次にやる機会があれば装備はしっかり整えて挑むことにしよう
足周りは万全にしなけりゃ絶対ダメ
PEは2号以上
Jロッドでも大丈夫
アカメは幻の魚でもなんでもなく、高知には普通に生息している
アカメはやはり夏場は釣りやすく、誰でも釣れる
そんなことを学んだ今回の四万十チャレンジだった
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