きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

音楽三昧

2015年08月31日 | 音楽のこと
先日東京に行き、くにえさんとリハーサルしてきました!

フィリピンで会って以来の再会なのに、いきなりくにえさんのお宅に泊まりこみ(笑)
そして朝お邪魔して、朝ごはん食べてリハーサル
夕ご飯食べてからも、夜寝る前までリハーサル
次の日も起きてすぐリハーサル
と、まるで合宿☆

そして練習の合間の会話は音楽のことばかり!!!

楽しい楽しい、近年まれに見る充実ぶりの2日間でした♪

肝心の出来栄えはといえば、
最も心配していたヴィラ・ロボスは、まったく心配なし!!
前世はイタリア人だったかも!?というくにえさんのヴェルディー「椿姫」の伴奏は、ばっちり☆

ラヴェルやラフマニノフの「ヴォカリーズ」はくにえさん初見で(!)すでにOK♪

と、あともう一度の、今度は九州での合宿のみで本番に臨みますが、更につめて、高めていけそうです!!

音楽に求めるもの

2015年08月21日 | 音楽のこと
先日あるテレビ番組で、作曲家の方がドイツで演奏したときのことを話していました。
演奏後に観客の方に、
「癒されていただけましたか?」
と聞いたら、
「音楽に癒しなんて求めていない」
という答えが返ってきて驚いた。という。

その話が、私にとっては頭をハンマーで殴られたみたいな衝撃だった。

音楽って何だろう?私はどうして音楽をするんだろう?
お客様を癒すため???

人々を癒すために私は、日々音楽のことを考え、技術を習得し、鍛えてきたのか?

私が音楽に求めるものは、いつだってもっともっと深いもの。知的であり、哲学的であり、何より刺激的なもの。
それなのにいつの間にか、演奏して、お客様に聴いていただく、となった瞬間に、
分かりやすく、楽しく、耳あたりの良い音楽を提供しようとする。。。
その矛盾に、今の今まで気づかなかった自分に驚いた。

それで思った。
人間はいつだって、瞬間瞬間を学び、成長していく生き物だと。
音をつかさどる芸術である「音楽」は、その、成長し続ける人間の脳に直接刺激を与えるのに有効な手段だと。

10月は、来てくださった方々が、皆「衝撃」を受けて帰っていただけるコンサートにしようと!
そんな風に心を新たにするみやこです。

音楽に、難解なものなんて存在しない。
作曲家の人生、舞台に乗る人間の人生。
その生き様と、「音」があるのみ。
あとはそれを、「楽」しんでもらわなければ!!

さぁ、知的で哲学的で、刺激的なコンサート造り!気張って行こー♪

ホロヴィッツ

2015年08月07日 | 音楽のこと
幼少の頃から、音楽好きの父の影響で、朝から晩までクラッシックを聴いて育った私。
私がピアノを習っていたこともあってなのか、ただ単に父がピアノ曲好きなのかどうか、定かではないけれど、
聴く曲はピアノが割合多かった印象がある。

その中でも特に聴いて聴いて聴きまくった演奏といえば、ロシアのピアノの巨匠、ホロヴィッツの演奏。
ふと思えば、ホロヴィッツほど、私の音楽観に影響を与えている音楽家はいないのかもしれない。
彼の演奏をを聴いてしまうと、正直、ほかの演奏家の演奏はどこか無味乾燥に思えてしまうほど、ホロヴィッツという演奏家は、卓越していると、いまだに思う。

その一番の特徴は、メリハリにあるのかな、といつも思う。
とにかく人の心をつかむのが上手い。
とびきり素敵なメロディーを、割と淡白に弾いちゃったなと思うと、2回目に同じメロディーが出てきたときは涙が出るほどやさしく歌い上げる。
落ち着いた、やや単調な感じがするなと思うと、次の瞬間にに恐ろしいほど情熱的に盛り上げる。
それがまた、何ともいえない絶妙なバランスとセンスの良さで!
とにかく彼の演奏はいつでもどの曲でも、期待を裏切らないどころか、もっとずっと先回りして、はるかな高みから、私の心を操る。

そんな彼の演奏を聴くときは、まるで宝箱を開けるときみたいに、どきどきわくわくする。
そしてひとたび宝箱を開ければ、そこにはちりばめられた、言葉にならないほど美しい宝石の数々が。。。

鬼才 だな、と思う。
彼のような演奏家になれるとはとても思えないけれど、
やっぱり演奏は楽しくなくちゃ。
聴いていて次はどうなるのかと、わくわくする

そんな演奏家に、私もなりたい。

さ、修行修行。
練習練習。
勉強勉強。