きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

音楽に求めるもの

2015年08月21日 | 音楽のこと
先日あるテレビ番組で、作曲家の方がドイツで演奏したときのことを話していました。
演奏後に観客の方に、
「癒されていただけましたか?」
と聞いたら、
「音楽に癒しなんて求めていない」
という答えが返ってきて驚いた。という。

その話が、私にとっては頭をハンマーで殴られたみたいな衝撃だった。

音楽って何だろう?私はどうして音楽をするんだろう?
お客様を癒すため???

人々を癒すために私は、日々音楽のことを考え、技術を習得し、鍛えてきたのか?

私が音楽に求めるものは、いつだってもっともっと深いもの。知的であり、哲学的であり、何より刺激的なもの。
それなのにいつの間にか、演奏して、お客様に聴いていただく、となった瞬間に、
分かりやすく、楽しく、耳あたりの良い音楽を提供しようとする。。。
その矛盾に、今の今まで気づかなかった自分に驚いた。

それで思った。
人間はいつだって、瞬間瞬間を学び、成長していく生き物だと。
音をつかさどる芸術である「音楽」は、その、成長し続ける人間の脳に直接刺激を与えるのに有効な手段だと。

10月は、来てくださった方々が、皆「衝撃」を受けて帰っていただけるコンサートにしようと!
そんな風に心を新たにするみやこです。

音楽に、難解なものなんて存在しない。
作曲家の人生、舞台に乗る人間の人生。
その生き様と、「音」があるのみ。
あとはそれを、「楽」しんでもらわなければ!!

さぁ、知的で哲学的で、刺激的なコンサート造り!気張って行こー♪