臼彫り手斧にて荒彫り
掘る目安は、とにかく座っては違和感を感じたらそこを掘る、始めは恐る恐る掘り過ぎるのが恐くて少しずつしかできないものですが、
意外と掘り過ぎたと思っても後にはまだまだ掘り足りないということが多くあります。
微妙な調整は丸ノミとげんのうを持って進みます。
座面材自体を前後方向に傾けながら座り心地を確かめることも大切です。
とにかく自分の感覚、お尻の感覚、体に正直に向き合いながら、掘っては座りを繰り返し妥協せず、最高の座り心地を導き出します。
私の場合もこの方法で自分としては最高の座り心地を導き出し、後はチェアーフィッティングの技術を使って、同じ座り心地の座面を作り出しています。
座面外形を墨付け、大丸ノコで落とします。直径30cmの丸ノコは重い重い。
でも120mmの厚みも一発で切り落としてくれるので頼もしい。
裏面をほぼ厚み一定で平らにプレーナーをかけ、作業台の平面から90mmのところにチョークで墨付け、丸ノコで30mm一定で切り込みを入れます。
げんのう、手斧、プレーナーの順でハツリ落とします。
この時点で座面材の芯が抜けたので、乾燥に伴う大きな割れは避けられます。
荒彫りの座面まで
大きな節がありました。
始めの木取りの時にこの節がどこにいって納まるか、強度に問題がないかを考えます。
この節もこの座面の表情として魅力的です。