しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

志風恭子の“1日1枚” 第3回エンリケ・モレンテ「スエニャ・ラ・アランブラ」

2005-10-01 19:31:52 | カンテ
いやいや、これまたすごい新譜ですよ。グラナダ生まれのカンタオール、エンリケ・モレンテの「スエニャ・ラ・アランブラ」。
アルハンブラ(スペイン語だとhを発音しないのでアランブラになるんですけどね)を夢見て、というこのアルバム、近日公開の映画(発売予定のDVD)のサントラでもありまする。両方みてからかきたいとも思ったのですが、まずはCDを。いそいそとコルテイングレス(スペイン唯一の百貨店チェーン)に買いにいってきたわけです。で、わくわくしつつ封を切り、ふっふっふとほくそ笑みながら針を落とす(CDだから針はおちないんだけど、まー固いことをいわずに)その瞬間の幸福感。期待にみちてるわけで。
きこえてくるのは、あの名作「ポエタ・エン・ヌエバ・ジョルク」でもつかわれていた、ボーカルでリズムを刻むあの音。どこか聖歌をもおもわせるような雰囲気で歌われるマルティネーテでありました。
続く「ヘネラリフェ」で伴奏しているのはなんとパット・メセニーですよ、パット・メセニー。
そう、このアルバムではパット・メセニーと2曲共演しているんですね。注目!
これがまたいいんですよ。新しい可能性みせてくれたっていうのかな。

エンリケって、ほんと好き嫌いがけっこう激しくわかれるタイプで、ヒターノ崇拝者の中には彼を馬鹿にしたりする人もいるようですが、聴かず嫌いでおわるのはもったいないアルティスタだとわたしは思うわけです。
ヒターノぽいフラメンコの方がわかりやすくて、とくに後期のモレンテはけっこう複雑なんで、初心者にはわかりにくいというところはたしかにあるんだけど、フラメンコをひとおとりきいて、フラメンコの曲やリズムになれてきた人はすごく楽しめると思う。。。うならせれるんではないかと。
ま、顔が嫌いとか、声質を身体が受け付けないとかいう人に無理強いするつもりはないけどさー。
でもフラメンコはひとつだけでなく、いろんなふうに楽しめるんだから、楽しんだ方が徳だよなーとかしかぜは思ってるわけです。
だってエンリケのリズムとメロディのあわせかたの微妙さとか、すごいぜ=。
もっといえばカマロンだってモレンテのもらったりしてるわけで、フラメンコにおける人種差別反対!つーのがまるではないかと。

4。5曲目でのバイオリンのアレンジも秀逸でっせ~。
なお5曲目はピアソラの曲なんですね。これもよいです。そーいやモレンテ、こないだタンゴのクンブレにでてたよね。
かと思うと次にはソレア。古典中の古典をきちっと歌っているし。ほんとこの人はすごい。
映画「カルロス・サウラのフラメンコ」でも共演してたカニサーレスやパケテ、アルフレド・ラゴスら30代のギタリストたちの伴奏なんかもいいし、他次元のフラメンコをたまには楽しんでみてくださいまし。
あ、美貌の娘(人気美男闘牛士と結婚して二児の母)エストレージャも美しい声をちょこっときかせてくれています。
なお映画版の方には、イスラエル・ガルバンもでてるそーですので舞踊ファンの方たちにも楽しんでいただけることまちがいありませぬ。こちらの方もお楽しみに!

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1 コメント

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Unknown (みんなのプロフィール)
2005-10-02 06:16:25
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