鮎の俳句日記

その日の徒然を載せていきます

秋の蝶

2012-09-30 19:08:37 | 句鑑賞 Ⅰ(土)




    秋蝶死す托鉢僧の鉢の中



      柴田由乃



「つちくれ」平成17年1月号



秋蝶は春の蝶と異なり、弱弱しさ、哀れさの代名詞だから、「秋蝶死す托鉢僧の鉢の中」と言っても違和感がないが、よりにもよってとんでもないところに飛び込んで死んだだという意外な印象も強い。

托鉢では鉢に入れて貰った物は全て食べるという規律がある  しかし、蝶の混ぜご飯は想像するだに旨くない。
きっと 当の托鉢僧も吃驚しただろう。 しかし、それと同時に南阿弥陀仏と唱えたであろうことは想像に難くない。

おそらく彼は秋蝶の死に、自分の死を思い重ねたあろう。死とはこんなにもあっけないものなのか。
日頃から修業している身なのに、この身震は何だろう。

この句は、鉄鉢を持っていた托鉢僧の受けた衝撃度に焦点を当てると、単なる哀れさを詠っただけの句でないことが分かるだろう。
そうするとこの秋蝶が仏のように大きく見える。


俳句の対話術 今津大天 より 転作いたしました。





蜂 キリギリス 蝶  冬越しのできない 昆虫は死をもって 子孫に未来を託して 散ってゆきます

鉄鉢の中で 息絶えた蝶に 哀れをもって 向かう僧

彼は きっと ご飯を汚されたことより 仏になった蝶が よい所にいけることを望んだことでしょう。






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秋の蝶

2012-09-30 19:08:37 | 句鑑賞 Ⅰ(土)




    秋蝶死す托鉢僧の鉢の中



      柴田由乃



「つちくれ」平成17年1月号



秋蝶は春の蝶と異なり、弱弱しさ、哀れさの代名詞だから、「秋蝶死す托鉢僧の鉢の中」と言っても違和感がないが、よりにもよってとんでもないところに飛び込んで死んだだという意外な印象も強い。

托鉢では鉢に入れて貰った物は全て食べるという規律がある  しかし、蝶の混ぜご飯は想像するだに旨くない。
きっと 当の托鉢僧も吃驚しただろう。 しかし、それと同時に南阿弥陀仏と唱えたであろうことは想像に難くない。

おそらく彼は秋蝶の死に、自分の死を思い重ねたあろう。死とはこんなにもあっけないものなのか。
日頃から修業している身なのに、この身震は何だろう。

この句は、鉄鉢を持っていた托鉢僧の受けた衝撃度に焦点を当てると、単なる哀れさを詠っただけの句でないことが分かるだろう。
そうするとこの秋蝶が仏のように大きく見える。


俳句の対話術 今津大天 より 転作いたしました。





蜂 キリギリス 蝶  冬越しのできない 昆虫は死をもって 子孫に未来を託して 散ってゆきます

鉄鉢の中で 息絶えた蝶に 哀れをもって 向かう僧

彼は きっと ご飯を汚されたことより 仏になった蝶が よい所にいけることを望んだことでしょう。






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90才のおばの骨折

2012-09-27 09:59:14 | 今日の汗駄句




90歳になった 親戚の叔母さん

この間 疲労骨折しました。

その 骨折にきずかず 毎日お掃除に励んでいます。

つい先日も 自転車でお買い物
家族に ひどくおこられていました。

その 叔母が 鳥骨鶏の卵でできた プリンを残しておいてくれました
でも 忘れてかえったら

このとうり 残しておいてくれたの  うれしいですね。







プリン プリン でおいしかった。







おまけは 綿の マフラー

ながくできていて これから 重宝しそうです。

洗濯してしまったので しわよってます、新品でしたよ。







        九十の叔母の自転車青田風




           鮎




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彼岸花 Ⅱ

2012-09-25 15:10:00 | 雑記




彼岸花 満開になりました。





絨毯のようになった 彼岸花も素敵ですが 数本のものもいいですね。






毎年の 彼岸花ですが 毎年 違う顔がみられて

幼い頃を 思い出される 花ですね。




彼岸花

2012-09-24 12:55:11 | 今日の俳句















彼岸花 咲いているのをみつけましたよぉー。

律儀なお花ですね。

毎年秋の彼岸になると必ず 咲いたところが見られますね。

今年もちゃんと 土手に花を咲かせていました。

花の盛りは これから これからですが

満開の 真っ赤な花の絨毯 今年はどこに 見にいこうかな。



彼岸花 曼珠沙華 死人花 天蓋花 幽霊花 捨子花 狐花

彼岸花は 歳時記によると こんなにも
色々な 呼ばれ方があります。




曼珠沙華消えたる茎のならびけり


      後藤夜半




咲いた後の花を詠んだものでしょう

彼岸花の花はいつの間にか 赤い色が消えるようになくなり

その後には 茎がまっすぐに並びます。

そんな彼岸花に 心をよせる 素敵ですね。




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盆の空

2012-09-22 20:22:34 | 句鑑賞 Ⅰ(土)





        流れ行く有象無象や盆の空




       浜 明史



       「竜」 平成16年




 時をわすれて雲の流れを見つめているとこれほど楽しいこともない


一時童心に返ったような感じがする

こころを楽しませてくれる雲が たんなる水蒸気やむ水滴の集まりであることを思い出すと

急に興ざめしてしまう。

時をわすれさせた楽しい想像の世界はどこに行ってしまうのだろう。

ふいと この世の無常と想いが重なる


提出句は盆の空を詠っている

お盆にはご先祖さまが帰ってくる 余談だか 父が亡くなるまえ お盆に家に帰りたいと言った

私が渋っていると「ご先祖さまさえ 家に帰ってくるというのに なぜ 俺が帰れないのだ」と 怒った

結局それが父の生前の最期の帰宅となった

お盆になるといつも それを思いだす。


きっと 作者もいろいろなことをお盆には思い出したのだろう。

父母のこと 友人のこと 師のことなど

次々と雲が連なるように

いろいろな心象がわき上がってきたのではないだろうか。


今津大天 俳句の対話術より





今年も盆がゆき 秋の彼岸を向かえました。

盆や彼岸は 亡き父や母をおもい 優しかった おばあさまをおもい出す日でも あります。

怒られた思い出より 楽しかったことを思い出します

あの日は もう帰ってこないのですね。









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さぼってました

2012-09-21 16:26:58 | 雑記



大変長らくのご無沙汰をしてしまいました。


八尾へ行く前 主宰から 9月20日までに20句 未発表の ものを作って出すように言われていました。

粘りにねばり 昨夜の午後9時に メール投稿をすませました。

8月の終わりには「もうだしたよ」といわれた方もあり あせりました。

とにかく 出来たできないは別にして 参加することに 意義があると思い 努力することにきめ
いままで作り溜めたものを 紐解いてみましたが ろくなものはありません。


でも きめた以上は 「やらねば」



去年出された方の 成績の良い方はどんな 構成をしていられるか とにかく何でも あたれです。

今は もう秋 何かのうたではりませんが 秋のものはなんとかなります。

でも他の季節のものが いまいち


作ったものの その時の 肌への風を思い出し 情景を目に浮かべ推敲してみます。

字を入れ替え 前後を入れ替え なんとか50ほど ぬきだしました。


これを20に 絞るのがまた一苦労です。


どれを残して どれを捨てるか 作ったものは 全部が 駄作でも「かわわいい」のです


一句ずつ 捨てていき25句にしましたが ここからが また まよいましたよ。

それぞれの句への思いも断ち切らねばいけませから。


やーと なんとかなりそうかなと思ったとき 「表題」はどうする



このたびの 20句制作 大変でした。

でも 毎日 これほど自分の句をみつめ 推敲したり 言葉を見つめなおしたり したことがあったでしょう

偉い先生方でも 推敲に一年を要するかたもいられると聞きます。

句を発表したしたときから 句は一人あるきするそうです。

自分の句をもっと大事にし 心のある句を詠みたいものです。



このたびの 句 制作にあたり 一番大事なことは 心のあるものを詠む 

これが 一番大事なことだと 思いました。





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おわら風の盆 越中八尾 美しき踊り子達

2012-09-04 09:17:31 | 雑記





最終日の9月の3日 越中富山 風の盆に行ってきました。


選んだのは バス会社の ものです。

高速道路や最寄の道も快適に 現地につきましたが

会場近くは車の列 遠く離れた駐車場からは 地元のバスに乗り継ぎ
会場入りしました。

でも 6時ごろに八尾に着き だらだら坂を登っていくと
すぐに 踊り手にあえました。

町流しと言う踊りかたらしい。

男の格好をした踊り手が行き その後を女の方の踊りが続きます。

しんがりは お囃子


胡弓の哀愁をおびた音がなんともいえません。

「キタサノサアーサ ドッコイサノサッサ」
唄の最後はこんな節でしめる 「おわら」

おわらとは→おおわらい→大笑い と言う意味もあるそうな


二百十日の風の厄日に 風神の鎮魂を願い踊られるとききました。


八尾の坂の町を 流してゆく 鎮魂の踊り

堪能してきました。  俳句はこれから「四苦八苦」します。






おわら風の盆 越中八尾 美しき踊り子達




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秋の燈

2012-09-01 13:24:27 | 句鑑賞 Ⅰ(土)




     法燈の千二百年秋気澄む



         柴田由乃



比叡山延暦寺根本中堂には伝教大師最澄以来の 

「千二百年の不滅の法燈」が消えることがなかった。


標高800メートルの秋の澄んだ空気の中で

仏陀の教えを千二百年間守り継いできた 地にたって

この句は生まれた


不滅の法燈はもちろん不滅の真理のシンボルであるが

これに 「秋気澄む」を配したのは決して偶然ではない。

この地に荘厳を感じたと同時に、不滅の真理の静寂を感じ取ったのだ


不滅の真理はどこにもある。

しかし 我々の心が静まらないかぎり 姿を現さない

今の世界は ひたすら 富を求めて走り続けている

このような 文明の行き先は 誰の目にも明らかなのに 誰も根本を考えない。

「秋気澄む」 べきは 人々の心なのだ。

圧倒的な「千二百年」が それをうったえていると見るべきなのだろう。



今津 大天
俳句の対話術 より






比叡山の根本中堂のあるあたりに行くと 独特な雰囲気に圧倒されます。

そして あの 遣唐使のころよりの 「灯」が 時代を超えて うけつがれています。

比叡山が 焼かれても 延々と受け継いできた 「灯」

灯とともに 日本人としての 心も受け継がれてきたものでしょう。





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