反転授業実践ブログ

反転授業の取り組みその他を周知させていただきます。

級友の練磨 の生徒の取り組みから

2017-05-17 12:45:26 | 日記
 中間試験の一週間前になりましたが、級友の練磨を行っています。
生徒たちが作成した問題が、ちょうどレベルの高い演習を行うには適していました。
また新しいクラス分けにも慣れ、友人どうしで話し合いができる雰囲気が整ってきました。

 ところで学びの中に創造性というキーワードがありますが、
教師が授業内容をコントロールしようと思っていると
なかなか創造性が引き出せないのかもしれません。
 
 級友の練磨の授業形態で、生徒たちに解説講義を委ねることで
解説ストーリを作る生徒が現れました。初めてのことです。
 (下の添付写真に参照)
どこで何を発問しようか、級友の反応を予測してどのように問い直そうかなど
答えようかなどを、解説台本を作成し創造性を身につけてくれています。
このように級友への解説に前向きに準備している生徒は、この仕掛けによって数学を楽しんでくれているようです。

 どの生徒も積極的に取り組んでいるとは言えませんが、ワンパターンの教師主導型の授業ではストーリーを創作するという
動きにはなかなかならないと思います。教師が導くところと引き出すところそして委ねるところのバランスが大切だと思っています。



数理系の反転授業の実践報告をします

2017-05-08 13:34:56 | 日記
少し先ですが、今年の7月15日(土)午前中に創価大学において
第3回創価大学教育フォーラム「高大接続と大学教育ー高校の取り組みから大学は何を学ぶか」というところで
お話をさせていただくことになりました。
フォーラム自体は午後の開催で、午前中にワークショップの時間帯で話をさせていただきます。

反転授業に取り組んで4年余り、その中でインフラも含めて社会的な環境もずいぶん変化してきました。
実践例を踏まえながら話をさせていただきます。
授業デザインに興味関心があり、都合のつきそうな方は是非ご参加ください。


    


級友の練磨って何?

2017-05-03 13:30:38 | 日記
級友の練磨について

 級友の練磨とは生徒が新しい問題を作成し、それをみんなが解き、生徒が採点し、解説するという取り組みです。
まさに生徒の、生徒による、生徒のための新たな演習の形です。
 
 これまでの演習問題は、問題集や先生から与えられるものと相場が決まっており、
生徒はそれを解くことのみを行ってきました。しかも答えがきちんと存在しており、
定型的ないわゆるどこかにその解法が示されている問題ばかりでした。
 もちろん受験数学をマスターするには有効であり、手取り早い学習方法であることは否定できません。
一般的に行われている授業では、情報や知識などの情報収集力はつきますが、
「分析する力」「活用する力」はあまりつかないと思っています。
なぜなら与えられた問題を解くだけでは答えに注目してしまい、表面的な理解に留まり、
分析するという段階の思考が省かれるからです。
ましてや個人の活動に終わっていたのでは、
「共感する力」や「協働する力」は全くつかないと言っても言い過ぎではないとないと思います。
 
 問題を作問することで次のような効果を期待しています。

(1) 問題の本質が見える
(2) 解答が出ない問題にも当たることもあり、それを分析することで理解が深まる
(3)自分の持っている知識をフル活用して、戦略を立てる思考力を養うことができる
(4) まだ誰も考えたことのない新しいアイデアを創造することができる
(5) 出題者の意図などが読めるようになる

1年生最初の作問は、教科書の数字を変えただけからスタートしましたが、
やがて生徒は優秀なS君には簡単に解かれたくないといった、競争心とも遊び心とも取れる気持ちが働き
京大などの過去問から取り上げて問題の難易度は上がりました。
しかし、作問のではなくどこかから入手したcopy and pasteの班ばかり目立つようになりました。
1からの策問は時間がかかりますが、入試問題を材料にもう一工夫求めていくために
改めて上記のことを生徒に伝えました。

          

今年度初の授業見学者

2017-05-02 22:55:15 | 日記
 今年度初めての授業見学者が来られました。
新しいクラスになって初めての授業見学となりましたが、1年から継続して行っているせいか
落ち着いた生徒の態度と、遠いところから時間を割いて見学に来られる方への感謝の気持ちが伝わった
いい授業見学会ができました。
 2年になって、自分たちで作問する質も上がり1つ1つ内容の深い問題になっていることも相まって
なかなか50分で3題とも理解するのは難しくなっています。

 ウエルカムボードで授業見学者にメッセージを伝えたりと機転を利かせてるいろいろと対応してくれました。


    

 他の生徒に教えることでお互いの学びに寄与していることがやっと浸透してきたようです。