平成21年3月のFMICSに掲載したものに赤字で加筆しました
もし、そうだとすると本木さんの「こだわり」を何に変えるか、というのが私たちに与えられた課題だと思います。
(これがヒネリの基になります)
単純に考えると「こだわり」を「特色」と読み替えられそうです。
実際、多くの大学がGP(アカデミー賞)を取るために、特色つくりに奔走し競争的資金を奪い合っていると見るのが妥当だと思います。
GPに選定された取り組みは、他大学の教育改革に役立つものが多いことや高等教育システム全体にとってよい影響があったといわれています。
しかし、一方では学内のコンセンサスを得ない選定を目的とした特色もあると聞きます。
(これがCOCに変わりました。本当に良かったのか疑問ですね。)
本木さんは役を演じるに当たって、納棺師の本を読み心を動かされ、実際に納棺師に弟子入りして葬儀を経験しました。
納棺士の仕事の本質について深く得た上で、発揮されたこだわりが映画を成功に導いたといえます。
(やはり現場の持っている力は凄いですね)
FMICS人としての「こだわり」はやっぱり学生の「が」にこだわらなければ、意味がありません。
(これがFMICSの原点ですから)
大学の持っている伝統やカラーという言葉に隠されている「こだわり」を学生と共にひとつずつ積み上げることが、大学本来の持っている「特色」といえるのではないでしょうか。
(いま読み返しても思いは変わりません。まさにこれが「特色」でしょ。)
これに気づかずに競争的資金獲得のために新たな「特色」つくりをいくらしても、それは大学に根付きづらい「特色」なのではないかと危惧しています。
(この危惧、アタリでしたね。多くの大学がお金を取るための企画でした。学生の「が」が抜け落ちた特色でした。)
結局は、キャンパス中にイキイキとした笑顔の学生がいて、楽しくてワクワクドキドキできるような大学に変われることが、生き残れる大学だといえます。FMICS流の「あったかさ」のある大学ということです。
(学生のニーズをいかに捉えるかが、生き残りのキモです。)