染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
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「特A」落ちの衝撃

2018年03月02日 | 店主の一日
魚沼産コシヒカリのランキングが初めて食味ランキングの「特A」から「A」ランクに格下げになりました。
結構な衝撃です。

この評価が始まって以来の28年間、「特A」を維持していたのは「魚沼産コシヒカリ」のみでした。
評価開始当時はまだ、「魚沼産」で単独上場をしていない頃からの話だと思います。その「ごちゃごちゃ」当時から維持してきたものが、ここで途絶えるのは実に残念です。
自分でも普段から地元のコシヒカリを食べていて、やはり美味しいコメだなあと感心をしながらも、他の産地のお米に比べて、少し価格差が大きいので、「美味くて欲しい人がいるのはいいけれど、こんなに高いといかんよあ〜〜」と価格差に危機感は持っていたのですが、「品質が下がる」と云うのは全く想定をしていないことでした。
報道では「品質は相対的なもの」という書き方をしてありますが、今まではその「相対的」な基準の中できちんと最高位だったわけですから、相対もへったくれもないなあと。
もちろん、魚沼産コシヒカリの中にもバラツキはありますからね。
今回は魚沼と一緒に中越地区のコシヒカリも「特A」から「A」に落ちているので、気候的影響もあるのかとも思います。
話題になった他の産地のお米も食べてみますが、〜どんなものでも宅配で届きます。便利な世の中です〜僕個人の感覚では、「コシヒカリに追いつくのはなかなかなか難しい」
と思っていました。まあ、慣れもあるのかもしれません。

もう一つ驚いたのは新潟県は「コシヒカリ一辺倒」であったこと。コシヒカリは全国12の産地で「特A」を取っています。
他の品種と比べても産地数が圧倒的に多く、優れた品種であることが伺えますが、北海道や、宮城、福島等々のように複数の品種で「特A」を持っていないということでした。20年ほど前から栽培されているこしいぶきがAランクなだけです。
また、北海道産米のようにコシヒカリを親や祖父に持たないお米が「特A」を取る品種も増えてきましたですね。
これはまさに、他の産地の努力と評価してよいのだと思うのです。
新潟県でも新品種「新之助」が出ましたが、味も知名度もまだまだかなあと。


20年ほど前に読んだお米に関する本で、著者の方が「現在ではコシヒカリに勝る米はない。自分の想像力をして更に美味しい米がイメージできない。コシヒカリの優位はあと20年は続く」と書いてありましたが、ここにきてライバルが増え、人の世代も味覚も変わりつつあるのかもしれません。
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