染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
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鏑木清方展をみる。

2022年04月08日 | 店主の一日
鏑木清方展をみました。

「東の清方、西の松園」と言われることも多いようです。
知人の洋画家、I氏が「日本画の美人画って云っても、デッサンがめちゃめちゃで、骨のない軟体動物だ」と言っておりましたが、まあ、それはそれで。
なるほど「築地明石町」に描かれる女性はなかなかの美人です。この絵のモデルは解っているようで、きものスタイリストの江木良彦氏の祖母に当たる方だそうです。
夢二、深水と様々な美人がおりますが、個人的な好みで言えば「築地明石町」の女性が一番好みです。
あはは。

先般、ラジオで聴いたネタではあるのですが、清方、松園は字も絵も筆を使って書いた最後の世代になるのだとか。
松園も戦後まで、清方は1972年まで生きたので当然その生涯には鉛筆もペンもあったでしょうが、字を書くにも筆を使った世代となると、確かに鉛筆を使った世代とは違うものが出てきそうな気がします。
〜作家が、万年筆を使うのとパソコンで書くのでは内容が変わってくるというている人もいらした気がします。〜
手元に「100% KIYOKATA」という図版があります。実際の絵にここまで近づくことはできませんが、目尻や髪の細かな描写が全体感を伝えるのに影響するのでしょう。

美人画の系譜が様々あるにしても、僕は清方の絵が好きです。
妙に着飾ることのない日常の描写の絵が多いからでしょうか。
上村松園は絵を学ぶために今の京都市立芸術大学に入ります。
清方は挿絵画家としてその仕事を始めます。そんな大衆性が僕には向くのかもしれません。
コメント
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