☆ アスースが“EeePC”の新型を発表
世界をリードしてきた日本のエレクトロ製品、しかし、国内で売れる“高機能で、ハイエンド”な商品は世界では売れない。
日本のデジタル家電は、携帯電話に代表されるように所謂ガラパゴス現象といわれ、孤立化してしまった。
本当に日本がガラパゴス島のような独自の生態系にいるとすると、絶滅リスクさえある外敵にも弱い構造といえる。
それに対して最近デジタル分野で急速な成長をしている台湾メーカーは、“安くて、そこそこの品質”をもって、世界のマーケットでシェアを伸ばしている。
そこには徹底した低コスト化戦略があった。
7日「アスース社」は低価格ノートPC“EeePC”の新型を発表した。
“EeePC”は機能をインターネットに絞り込み5万円パソコンとして売り出され、世界を驚かした。売上も1年で400万台を販売。
新型は、薄さ18mm、バッテリー駆動は5時間という性能に加え既存品よりも高級感を打ち出した。価格は$699となる。
そこには、世界で通用するブランドとなったという同社の自信が表われているようだ。
日本のノートPCは高機能化へ進んでいるが、世界のトレンドは、機能は限定されても小さくて使いやすく、安いものをノートPCに求めていると、同会長はコメントする。
昨年度売上高約2兆3000億円の「アスース社」の安さの秘密は、上海にあるサッカー場50個分の敷地を持つ巨大工場と、そこで働く2万人の従業員による大量生産にあった。
自社ブランドだけでなく、他社ブランドの製品も一緒に生産することで液晶パネル等の部材を大量に発注でき、安い仕入れ値を確保している。
世界のPDの8割は台湾で作られるといわれるほどの大量生産体制になっていて、日本メーカーは価格競争ではとても太刀打ちできない現実がそこにあった。