始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 2月9日放送のメモ (世界不況でリサイクルの危機)-2

2009-02-10 20:35:29 | WBS

     売れない、集まらない二重苦に陥るリサイクル

世界的素材需要の下落は、家電リサイクルにも影響を及ぼし、リサイクルとして買い取られる価格は下落している。

買い取られた家電は今まで海外へ中古家電や素材として輸出されていたが、今や海外からの需要が激減している状態。

そのため、家電回収業者でも、無料引き取りなどは難しくなり、運送料として引き取り料金を徴収するようになっている。
しかし、そのことによってさらに回収品が集まらないという悪循環に見舞われている。

今後は、リサイクル家電の市場を国内へシフトする動きとなるようだ。

パソコンのリサイクルも、回収量の落ち込みが大きい。

リサイクル事業を行う大阪の「ケーエヌアイ」は、奈良に町おこしの一貫として廃校を利用したパソコンの解体工場を運営、自治体や企業から無料で回収したパソコンを地元住民のスタッフが解体作業をしている。

しかし、パソコンの買い替え需要が減り回収されてくるパソコンの量が激減、昨年8月時点で約4000台あった在庫が現在約500台に。

さらに、資源価格の下落が売上に追い打ちをかけている。
都市鉱山とまでいわれ期待された電子基板に含まれる素材価格が、景気後退で暴落しているのだ。

同社では、ケーブルなど他の素材を売ってなんとか採算をとっている状態。地域の活性化につながる事業なので閉めるわけにもいかないという。

リサイクルは事業収益という市場原理の面もあるが、環境対策という国の政策的な面もあるため、このまま放置しておくわけにはいかない。
事業として立ちゆかなくなる前に国はリサイクルを補完する制度を検討すべきだろう。


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WBS 2月9日放送のメモ (世界不況でリサイクルの危機)-1

2009-02-10 11:38:36 | WBS

     需要の下落で在庫過剰の回収品

資源として有効活用する目的で始められたリサイクル、しかし、ここにも不況の波が押し寄せている。

東京、江東区にある「東京ペットボトルリサイクル」には1日平均10トン約30万本のペットボトルが回収処理される。

同社は、自治体が回収しリサイクル協会を通じて処理する一方、自前でメーカーなどから買い取っているが、ペットボトルの価格は暴落している。

昨年1トンあたり4万5000円で業者が引き取っていたものが、いまや、価格がつかずリサイクル協会が委託料を支払って業者に引き取ってもらうという逆転現象すら起きている。

もともとペットボトルのリサイクル事業は、業者が引き取り先から処理費用をもらって、再生品を売っていたので、元に戻ったかたちになる。

それが、高値で取引されていたのはリサイクル協会を通さず直接需要の高まった中国などに輸出されていたからだ。

しかし、ここへきて中国への輸出が激減、ペットボトルは過剰感が出てきている。

「東京ペットボトルリサイクル」では、こうした需要の落ち込みに対し、不純物のない再生資源を作り量より質の重視を目指すという。

ペットボトルだけではなく、世界的需要の大幅な落ち込みで素材価格の下落傾向は急速に広がっている。
自動車などの原材料となる鉄スクラップの価格は1年でピーク時の6分の1まで下落、アルミもピーク時の4分の1という具合だ。

リサイクルしても売るための市場が急速に縮小している状態に、回収在庫は増え続ける。