☆ 円高は消費押し上げ効果となる
個人の輸入は身近なものにまで広がっている。
名古屋で外国人向けの賃貸業を行う「フリーベル」は、外国語対応のノウハウを生かし5年前から衣料品を中心とする個人輸入の代行業を行っている。
円高のお陰で人手が足りなくなるほどの忙しさだという。
5ヵ国から商品を輸入するが、ポンド安でイギリス物に人気があるようだ。
ネットオークションで10万円する革ジャンが、同社を通じて買うと4万5000円以下となる。
このような状況を専門家は、企業も個人も経済環境の急激な変化に適応力を高めている人たちがいると説明する。
そのような人たちが個人輸入でいち早く円高メリットを享受しようという動きなのだろうという。
確かに個人輸入の量は事実増えていて、日本通運では1月の個人輸入の取り扱い件数が前年比65%も伸びている。
前年に比べ1割強進んだ円高は、1世帯あたり年間3万8000円くらいの輸入品の値下がりを享受できると専門家は分析、消費押し上げ効果となるようだ。
円高メリットを受ける商品は食糧や衣料といった消費者が価格に敏感に反応する物が多い。
ただし、様々な規制によって円高効果がすぐに現れない物もあり、円高が物価に十分反映されるためにはそれらの規制を少なくする政策が必要なようだ。
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