１２．美人局 ４

　「えっと私どもは結婚を前提にお付き合いする人の為に出会いを提供している会社でして、お互いのデータを採取してですね。性格など合いそうな人と人とを結びつける。出会い系サイトみたいなグループです。ただ、これだけは分かってほしいのは、お互いが気に入る確立が９８パーセントですよ。この前だって、貧乏な女性がいまして、何でもホストに金を使って、借金を返せなくてどうしようかと悩んでいました所、私どもが紹介した歯科医の人と結婚しまして、全額返せたというお話しです。このような前例がこの会社の信用を得ている訳です。」
　「なんか超嘘くさくない。」手や胸にジャラジャラとアクセサリーを着けている２０歳のギャル風な女性が黒服の男と話している。
　「嘘なんかじゃないですよ。現実にこうやって出会って結婚した人もいますし、出会いは無限大だから、きっとあなたに相応しい男性を探してあげますよ。」
　「そんな事より、てか、何で黒服なわけ？」
　「これは、この会社のスタイルという訳で、社長がマトリックスが好きなので、このような形になっていると聞いています。」
　「なんか信用できなーい。」と言って、プリクラ付きの携帯を取り出して、会社をギャルは出て行った。

　「ターゲット発見。交差点にギャル男を待たせています。」黒服の男がトランシーバーで合図をしていた。
　ギャルは何も知らずに電話をしながら交差点を曲がっていた。
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