子供の頃、一度だけ天狗を見たことがある。
真夏の暑い日、山の中のじいちゃん家に泊っていた時、夜中の3時頃、無性におしっこがしたくなって、便所が家の外にあった。小屋みたいな所にあって、五右衛門風呂も隣にある。家から出て、便所がある小屋まで、子供の足で歩くと結構な距離である。
やっとついて、眠い目を擦り、おしっこを済ませ、月の光が明るかったので、じいちゃん家の屋根上を見上げると、丸い月を背に赤い天狗が私の方をジロッと、睨むように見ていた。
私はびっくりして、尻もちをついた。
「じいちゃん屋根に誰かおる!!」と叫ぶと、じいちゃんが慌てて、木刀を持って出てきた。
じいちゃんの姿を見ると、天狗はフワッと飛び跳ねて、山の中へと消えていった。
それから、一時探していたけど、誰もいなくて、玄関の前には、下駄の所に大きな羽団扇が落ちていた。
大人になった今見るとただの落ち葉である。
真夏の暑い日、山の中のじいちゃん家に泊っていた時、夜中の3時頃、無性におしっこがしたくなって、便所が家の外にあった。小屋みたいな所にあって、五右衛門風呂も隣にある。家から出て、便所がある小屋まで、子供の足で歩くと結構な距離である。
やっとついて、眠い目を擦り、おしっこを済ませ、月の光が明るかったので、じいちゃん家の屋根上を見上げると、丸い月を背に赤い天狗が私の方をジロッと、睨むように見ていた。
私はびっくりして、尻もちをついた。
「じいちゃん屋根に誰かおる!!」と叫ぶと、じいちゃんが慌てて、木刀を持って出てきた。
じいちゃんの姿を見ると、天狗はフワッと飛び跳ねて、山の中へと消えていった。
それから、一時探していたけど、誰もいなくて、玄関の前には、下駄の所に大きな羽団扇が落ちていた。
大人になった今見るとただの落ち葉である。
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