懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

馬馬虎虎な話し

2005-01-06 22:11:09 | Weblog
中国語で「いい加減な」という意味の単語で「馬虎」というのがあります。
「馬馬虎虎」で「まあまあふうふう」と読みます。
「ぼちぼち」といった感じの意味になるらしいんですが、この単語にまつわる伝説がちょっとかなしい。

昔々、宋の時代にいい加減な性格の画家がいて、いい加減な虎だか馬だかわからない適当な絵を描きましたとさ。
上の息子にこれは何の絵かと聞かれると虎だと言い、下の息子に聞かれると馬だと言いました。
自分でも何の絵だか忘れています。
ザ・適当親父です。

上の息子は狩りにでかけ、他人の馬を「虎だー!」と言って殺してしまいます。
お父さん、馬の持ち主にとっぷり怒られて大金を弁償させられます。

下の息子は散歩に行き、虎を見つけると「馬だー!」と言って背中に乗ろうとします。
当然のようにかみ殺されてしまいました。
お父さん、悲しみます。

そして適当父さん、反省。

というわけで「馬虎」で「いい加減な、ぞんざいな」という意味になりました。

また、父さんの心の傷が転じて「トラウマ」になったわけでございます。
それは嘘です。
前半は嘘っぽいけど、ホント。
多分。

トラウマの語源は、虎馬ではなく、「傷」という意味のギリシャ語traumaです。
今日のトリビア。