戊辰戦争の驍将 板垣退助

板垣退助が慶応四年一月の土佐から出陣したときから幕末の戊辰戦争の活躍を日記形式にその日付と連動しておどとけします。

薩土同盟①

2005年03月27日 | 板垣退助こぼれ話
戊辰戦争の前年慶応三年五月十九日、板垣退助は京にて、谷干城、毛利恭助、中岡慎太郎を捕まえて料亭「大森」にて会談する。
中岡慎太郎が、土佐藩の挙兵討幕について板垣退助に尋ねると、板垣退助は「容堂公に訴え、容れなければ、諫死するのみだ」と答える。

これには、中岡慎太郎憤然として、畳を叩いて板垣退助を問責する。
「あなたは、国家の安危をかえりみず、一人いさぎよく死ぬだけで満足なのか。豚や犬のような無意
味な死は、断じて僕は許さない。今日必要な大計を早く語りたまえ」と迫る。

板垣退助は中岡慎太郎の気迫にのまれ、自分の非をわび、「藩論が討幕と決まらない場合は、同志たちとはかり挙兵しよう」と断固たる口調で告げると
中岡慎太郎はこれに安堵し、「我が意を得たり」とにこりと笑ったという。