DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

福島はお米を売る気だったら精密に検査をしたほうがいい

2011年09月18日 | Weblog
一般米が出荷可能に 福島・会津坂下町、矢祭町
「福島県は17日、同県会津坂下町と矢祭町の一般米について、放射性物質の本調査が不検出だった結果を受け、同日付で出荷が可能になったと発表した。県によると、同県内の一般米が出荷可能となったのは初めて。
 本調査では、会津坂下町のひとめぼれなど17検体、矢祭町のコシヒカリなど6検体のすべてで放射性物質が検出されなかった。
 県は本調査ですべての検体が暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回った市町村から出荷を認める。
 一般米の本調査は15日から始まり、17日までに結果が出た検体からは放射性物質は検出されていない。」

農水省のHPでは詳細な発表がされているので確認しておいたほうがいい。
農産物に含まれる放射性セシウム濃度の検査結果

福島県産の米は
予備調査(収穫前)結果(8月3日~9月15日)
196点中→検出せず  157点
    100Bq/kg以下 39点

本調査(収穫後)結果(8月10日~9月15日)
101点中→検出せず  91点
    100Bq/kg以下 10点

これやっぱ危険そうだよね。
しかも前言ってた検出限界の表示が福島だけないんだよw

福島県、『お米』の放射性物質検査 “検出限界値”表示なしの不思議
(日々雑感さんのブログより)
「まあ、推測するに、検出限界は、セシウム134:10Bq・セシウム137:10Bqっとこでしょうか」

だいたいこんな感じでしょう。

でも暫定基準値の500Bq/kg以下だから全部出荷OKってことだろうね。

そもそもお米ってのはセシウムの吸収が悪くって
他の作物と比較しても比較的安全な部類に入る。
だから、おそらくちゃんとベクレル表示をして売れば
買ってくれる物好きな人も多く現れると想像するのだが…

原発事故関連情報(1):放射性核種(セシウム)の土壌-作物(特に水稲)系での動きに関する基礎的知見(日本土壌肥料学会)

土壌から白米への移行係数(白米1 kg当たりの放射能濃度/土壌1 kg当たりの放射能濃度の比)は0.00021~0.012で、土壌中のK濃度が高いほどCs-137の作物への移行が少ない傾向にあるとの報告もある(Tsukadaら, 2002a)。施用資材によっても移行係数は変化し、通常のNPK三要素を施肥した場合に比べK肥料を無施用で高くなり、堆肥施用で減少するとの報告がある(津村ら, 1984)。

 5.吸収されたセシウムのイネ体内での存在割合

Cs-137とKはイネ体内では比較的類似した挙動を示す。作物に吸収されたCs総量のうち玄米に移行した割合は12~20%(津村ら1984)である。糠部分で白米より高い濃度にあることが知られており(Tsukadaら, 2002b)、白米のCs-137濃度は玄米に比べ30~50%程度低い(駒村ら, 2006)。

可食部へのCsの移行が少ない場合であっても、稲ワラ等の非可食部の処理をどうするかは重要な問題である。例えば、イネの場合、白米とそれ以外の部位のCs存在比率は7 : 93との報告がある(Tsukadaら, 2002b)。非可食部の家畜への給与、堆肥化、鋤込み、焼却等の処理により再び放射性Csが食物連鎖を通じて畜産品に移行し、あるいは農地に還元される等の可能性がある。第一義的には放射性Csの吸収抑制対策の確立が重要であるが、非可食部の処理についても考えておく必要がある。

イネの中のセシウムは稲ワラの方に大部分が吸収されちゃって
食べる白米にはほとんど移行しないようだ。
だから、今回発表されたデータは値が低いので
捏造されているってわけではなく
普通に育てていてもセシウム濃度が低い場合もありうるのだ。
だから安全そうな米にはちゃんと産地名と含有セシウム量を明記すれば
福島産全部が売れなくなることは避けられるかもしれない。
さもなければ出荷したところで
誰も買ったりしないだろう。

政府、農水省、農家は自分たち目線でなく
消費者目線に立ち
その安全性にもっと真摯に向き合い責任の所在を明らかにすべきだ。

それから収穫後セシウムの大部分がたっぷり含まれている
稲ワラの処理方法が全く問題視されてない
まさか飼料に回したり、燃やしちゃったりってことはないよね(笑)
お役人てホントに馬鹿だからありうるかもw




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