ものづくり・夢工房     久保田技術研究所

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久保田憲司の 「ものづくりのススメ」 Part2

2014-11-29 | ものづくりのススメ

ものづくりの基本

 ものづくりをする中で基本的なことですが「美しく見せるために」、「人から気分の悪い指摘を受けないために」について書かせていただきます。

私は、ものづくりで最も注意して作業することそれは、 直角 、 平行 、 同心円 、等間隔 です。

直角や平行が狂っているといくらいいものを作っても美しく感じられません。

 

美しく感じるプレートデザインはどれですか?

 次の図はフランジのネジを取り付けるプレートとします。あなたはどちらの形にしますか?用途によりかたちはいろいろ変わると思いますが、美しい形を選ぶこともものづくりの面白さです。底辺を溶接等により固定すると考えます。

 上記の図は底辺とネジ穴までの高さが同じになっています。

 図1:底辺寸法とネジまでの高さのみえお考え、あまりデザイン的なことを考えないで製作した場合に多いです。

 図2:円周からの距離が同じにした時のデザインです。

 図3:図2の角を45°に落としてます。

 図4:ネジの穴に同心円で円弧に切ってます。

 図5:ネジの座がに近くまでしぼませた形(テーパーを付けている。)

 私の感じるところでは 図1より図2が整っている感じがします。図2より図3が角がなく一般的な形に思えます。図3より図4は丸みを帯びていて優しさを感じます。図4に比べ図5は先を細くすることでスリムな感じがします。

 私はよく図5を採用します。力学的に見ても力の分散が有り丈夫でもあります。 魚を釣る釣竿が持つところは太く、先は数ミリまで細くなっています。しかしかなりの重さの魚に耐えられるのは力の分散にあります。釣竿が持つところと先が同じであれば持つところに力が集中し、根元から折れてしまします。飛行機の翼も多くが先端に行くほどが幅が狭くなっているのも力の分散にあります。

 これまた美しく感じるのは私だけでしょうか? 

 教え子から教えられました。  

 それは気持ちのこもったものづくりでした。彼が最初に就職した特注のステンレスの流し台等、厨房器具を製作していた時の社長さんの教えです。いつも心を込めた仕事をするようにである。例えばネジの締め方一つにおいても教えられたそうです。

このネジの締め方ではダメだそうです。ネジを締める時も考えて締めなさい、美しく占めることを言われたそうです。

このように常にネジの頭の方向が同じになるぐらい気をつけて仕事することだそうです。

 このように斜めになっても同じ方向に合わせることで仕事への気持ちが表れると教えられたそうです。

ネジ一つ締めるにしても 等間隔 、ネジの頭の方向まで考えてする仕事、誰もが信頼する職人さんと思います。

この気持ちはものづくりに大切なことだと実感しました。

 

コメント
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