ものづくり・夢工房     久保田技術研究所

バイク CB72 CB250 CYB350、yamaha YR2C等、旧車のレストアと、新幹線等のものづくりについて

久保田憲司の 「ものづくりのススメ」 Part2

2014-11-29 | ものづくりのススメ

ものづくりの基本

 ものづくりをする中で基本的なことですが「美しく見せるために」、「人から気分の悪い指摘を受けないために」について書かせていただきます。

私は、ものづくりで最も注意して作業することそれは、 直角 、 平行 、 同心円 、等間隔 です。

直角や平行が狂っているといくらいいものを作っても美しく感じられません。

 

美しく感じるプレートデザインはどれですか?

 次の図はフランジのネジを取り付けるプレートとします。あなたはどちらの形にしますか?用途によりかたちはいろいろ変わると思いますが、美しい形を選ぶこともものづくりの面白さです。底辺を溶接等により固定すると考えます。

 上記の図は底辺とネジ穴までの高さが同じになっています。

 図1:底辺寸法とネジまでの高さのみえお考え、あまりデザイン的なことを考えないで製作した場合に多いです。

 図2:円周からの距離が同じにした時のデザインです。

 図3:図2の角を45°に落としてます。

 図4:ネジの穴に同心円で円弧に切ってます。

 図5:ネジの座がに近くまでしぼませた形(テーパーを付けている。)

 私の感じるところでは 図1より図2が整っている感じがします。図2より図3が角がなく一般的な形に思えます。図3より図4は丸みを帯びていて優しさを感じます。図4に比べ図5は先を細くすることでスリムな感じがします。

 私はよく図5を採用します。力学的に見ても力の分散が有り丈夫でもあります。 魚を釣る釣竿が持つところは太く、先は数ミリまで細くなっています。しかしかなりの重さの魚に耐えられるのは力の分散にあります。釣竿が持つところと先が同じであれば持つところに力が集中し、根元から折れてしまします。飛行機の翼も多くが先端に行くほどが幅が狭くなっているのも力の分散にあります。

 これまた美しく感じるのは私だけでしょうか? 

 教え子から教えられました。  

 それは気持ちのこもったものづくりでした。彼が最初に就職した特注のステンレスの流し台等、厨房器具を製作していた時の社長さんの教えです。いつも心を込めた仕事をするようにである。例えばネジの締め方一つにおいても教えられたそうです。

このネジの締め方ではダメだそうです。ネジを締める時も考えて締めなさい、美しく占めることを言われたそうです。

このように常にネジの頭の方向が同じになるぐらい気をつけて仕事することだそうです。

 このように斜めになっても同じ方向に合わせることで仕事への気持ちが表れると教えられたそうです。

ネジ一つ締めるにしても 等間隔 、ネジの頭の方向まで考えてする仕事、誰もが信頼する職人さんと思います。

この気持ちはものづくりに大切なことだと実感しました。

 

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久保田憲司の 「ものづくりのススメ」 Part1

2014-11-17 | ものづくりのススメ

 幼少の頃より現在まで工作に明け暮れる毎日でした。現在60歳 今までものづくりで得た経験、技術、知識、楽しさを子供達、若者たちに伝えていきたいく、本日より気まぐれな楽書きとして残していきたいと思います。尚、このテーマは不定期便でございますので宜しくお願い致します。


 ものづくりは美しく :小さい時の工作していた時を思うと美しく作ろうと考えたことがない。しかし、カッコイイものを作ろうといつも思っていた。いまの私が思うものづくりでは美しいものづくりとカッコイイものづくり、どちらも大切なことと思います。美しいものづくりには性格が感じられ、カッコいいものづくりにはセンス(感性)が感じられます。

   奇数の美

 

1)と(2)ではあなたはどちらが美しいホイールと感じられますか?

 

 

 

 

 

 

 

(3)と(4)においてもどちらが美しく感じられますか?

 

 

 

 

 

 (5)と(6)はいかがでしょうか?

穴の数が多くなるとちがいがわかりにくいかな? 直感では?

 

 

 

 

奇数の方が美しく感じる人が多いように思います。(5)(6)においてはバラつきがありました。奇数3,5はものづくりにおいて目立つように思います。わたしはモノづくりに3,5の奇数を大切にするようになりました。

私が設計した可変迎角垂直翼型風車も3枚翼にしています。美しく感じていただければ嬉しいです。5枚翼も作ってみたいです。この作品は王寺工業高校の生徒と一緒に開発し、インテルISEF国際学生科学フェアで2位を受賞した作品です。 

  

五重塔 : 日本の木造建築の美の象徴五重塔、美しいですね。やっぱり奇数です。 美だけでなく意味があったみたいです。世の中をかたちをつくる基本となる」、「」、「」、「」、「」を表していたみたいです。偶然かもしれませんが、意識して奇数にしているとも考えられます。

 

 

奈良の唐招提寺の五重の塔です。

     美しいです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薬師寺の西塔です。これは六重の塔に見えますが実は三重の塔と言われています。1・3・5番目の屋根は裳階(もこし)であり裳階と屋根をひとつと見ると三重になります。

奇数を意識しての作りなんでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけに零戦の3枚プロペラ 美しいと思うのは私だけでしょうか?

カッコいいですね。

私の好きなアルミホールはRSワタナベです。これは私が言う奇数の美ではなく偶数の集まりですが美しいです。なぜでしょうか?特にネジ穴も4穴がマッチングします。またハヤシレーシングも偶数なんですが好きです。どちらも8本スポークです。数字の8は不思議な力があるのでしょうね?よく好まれる数字ですよね。七転び八起き 七転八倒 八方美人 末広がり etc

美しさには関係ないかも?

 

この装着しているハヤシストリートはPCDがロータスに合わず、私が穴を開け直して取り付けています。

8穴はあまりかっこいいとは言えませんが、8本スポークはいい感じと思うのは私だけでしょうか?

 

コメント (11)
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