牧師の読書日記 

読んだ本の感想を中心に書いています。

2月17日(日) 講演会「放射線の健康被害を考える」(北海道がんセンター院長の西尾正道医師)に出席

2013-02-17 08:04:13 | 日記

 昨日、北海道がんセンター院長の西尾正道医師(放射線治療科)の「放射線の健康被害を考える」という講演会に参加した。医者としての使命感を持って真実を語っているとても素晴しい講演内容であった。いかに原発事故後から今に至るまでのこの2年間、政府と東電、一般メディアが真実を隠蔽し、被害を過小評価し、うそとでたらめの情報を流しているかということを話された。「現在チェルノブイリよりも4倍も高い避難基準を福島の人たちに課しているのである。「安全だ」「頑張ろう、日本」「絆が大切だ」という前に「本当は危険だ」という真実の情報を流すべきなのだ。放射能のことを分からない人たち、または原発推進派(ICRP、IAEA、WHOなど)の関係者すなわち利権がからんでいる人たちで周りを固めて、一方的な情報を流しているこの国は共産国家のロシア以下である。原発に近い福島の人たちを移住させ(もちろんそのお金を東電と国が出す)、その土地を国有化し、その場所に汚染された瓦礫を集め封鎖するべきなのである。そういうことをしないでたいした効果のない除染を続け(ゼネコンを儲けさせるための公共事業)、また汚染瓦礫を日本中に運び燃やし汚染の場所を広げている。このままでは日本できれいな場所(土地)がなくなってしまうだろう。そうすれば当然その土壌からとれる農産物も汚染されていく。それを食べる人間が被爆していく。その人間の子供や孫、子孫が遺伝的に悪い影響を受けていく。彼らがやっているのは科学ではない、データを無視した自分勝手な自分に都合の良い物語を話しているだけである、全く良識がない、そういうことをこの国はやっているのである。」 そのような講演内容であった。昨年東京で行われたロシアのバンダジェフスキー博士(医師、病理解剖学者)の講演会にも参加したが話されている内容は西尾医師と近いものであった。

 一言で言えば、この国は人(特に福島の人たち、子供たち)のいのちを何とも思っていない、利権(お金)のために動いているのである。事故の影響を小さく見せよう見せようと動いているだけ、そして将来も原発を動かそうとしているわけである。それは明らかである。自分たちのいのちと自分たちの健康は自分たちで守らなければならない。自分たちで良く考えて正しい情報を得るようにしなければ、将来大変なことになっていく。それは何も原発だけのことではない。その事実に日本国民は気が付くべきだろう。第2次世界大戦の時と同じように国によって情報統制をされているのである。すなわち日本社会はデタラメの上に成り立っているのである(日本の原発事故対策ははっきり言って海外からは笑われている)。ただ、今はネットのおかげで様々な情報を得ることができるので幸いである(中には行き過ぎのもあるが)。とにかく講演を聞いていてすっきりとした。多くの人が集まっていたので聞いた人たちがそれを他の人たちに分かち合っていくことで少しはマシな社会になっていくことを期待している。