ヘッドフォン

最近欲しいものがあまり無く、物欲が抑えられていたのだが、ひさびさの衝動買いはヘッドフォン。

iPod nanoの付属品の白いヤツをずっと使っていたのだが、音質がうんぬんかんぬんというよりも、街で同じように白いヤツをぶらさげている人を見るにつけ、まるで同じTシャツを着ている人とすれ違うかのような気恥ずかしさを感じるようになったので、別のヘッドフォンが欲しくなったのだ。

最近はBoseとかゼンハイマーとか、舶来モノのヘッドフォンが人気なのだが、僕が選んだのは国産ブランド、オーディオ・テクニカのCK9。

今まで使っていたiPodの付属品で、別に音質に不満はなかったのだが（どうせiPodだし音質を気にしてなかったから）、ちゃんとしたヘッドフォンで音を聞いてみると、やはり違うことに気づかされる。もちろんどんなにがんばってもiPodなので、やはり限界はあるのだが。

最大の違いは、音のクリアさ。中高音が繊細に再現されるので、いままでのヘッドフォンでは聞こえなかった楽器の音まで聞こえるようになる。
「ここでこんな音が鳴っていたなんて気づかなかった」というような。

特に、ジャズの音が段違いに良くなったので、いろいろとジャズのCDを試し聴きしたくなったのは、僕にとってもeye openerな良い買い物でした。

貧困の終焉

世界中から貧困をなくすための国連ミレニアムプロジェクトを率いている経済学者の著。

貧困の終焉―2025年までに世界を変える 早川書房 このアイテムの詳細を見る

本の前半は、著者がボリビアやポーランドの経済顧問としてどのように経済再建に取り組んできたかの解説、後半は彼自身が推進している国連ミレニアムプロジェクトについて解説している。
経済学は臨床医と同じ態度で経済に接するべきであるとの信念に基づき、数字ばかりを追い回すのではなく、それぞれの国の文化的背景や地政学的環境をふまえて、総合的に経済診断と再建に取り組んでいるところは納得ができる。
また、マクロからのトップダウンだけでなく、貧困に苦しむ村を訪れ、現場からのボトムアップの視点から貧困撲滅のプログラムを立案しているところも評価できる。何より、先進国のGNPのたった0.7%を貧困国の援助にまわすだけで、貧困が消滅するという、現実的な（決して数字遊びではない）プログラムを立案し、国連の力で実践しようとしている点に興味をひかれる。

あえて物足りないところを述べるとすれば、①国連を盲信しすぎる点と、②現場の視点とマクロの視点とだけでは全てを語りつくせていないことくらいか。もしかすると本人の頭の中には解があるのかもしれないが。

ただ総じて、経済学者としての最も崇高な理想を見ることができる書で、非常にお勧めしたい。貧困が世界から消滅する、というかつての絵空事は、もはやわれわれひとりひとりの意思によって実現できるサイズの課題になりつつあることに非常に希望を感じる。

背中

外国である程度生活していると、外国で日本人を見かけた時には遠くからでも後ろ姿でもすぐわかるようになる。
パリでも東アジア人は数多く見かけるのだが、日本人とそれ以外の見分けばかりでなく、ツーリストと在住者の見分けも、だいたい付くようになっていた。

日本人とその他民族との決定的な見分けポイントはいくつかある。その代表格が、
①服装／髪型
②表情
③姿勢／歩き方
である。

このうち姿勢や歩き方の違いは、非常にわかりやすい。
最近の新聞記事で読んだところ、日本人は全般的に背中の上部の筋肉が弱く、猫背になりがちとのことで、確かに思い当たるふしがある。僕自身も気がつくと背中や腰が丸まっていることがある。食事の際に顔を皿に近づけるのも日本人の特徴だそうである。

そのためか知らないが、昨日から背中が痛く、今日は仕事を休んでしまった（コンサル稼業をしていると不思議と「会社を」休むという感覚がしないものだ）。
最近、PCやら書類やら重たい荷物を担いで往復３時間もかけて毎日クライアント先に通ったり、立て付けの悪い椅子に長時間座って作業したりしているので、いよいよツケがまわって来たようだ。

一年の計で、腹筋を鍛えることを誓ったが、背筋も鍛えることに決めた。

ちょうど一周年

今日で、日本に帰ってきてちょうど一周年になります。

フランスに居たときの１年間に比べて、はるかにあっという間に過ぎたし、自分自身としても成長スピードが思ったよりも早くなかったので、イマイチ内容の薄い一年だったと反省しています。その薄さはブログの記事数にも表れているかもしれません。

それでも、身近な人たちも含めておおむね健康に生活してこられたので、それが何よりです。

これからも衝動に任せてスピードを上げて前進していくので、たまに痛い目にもあうだろうけれど、「活き活き」とがんばります。どうぞよろしく。