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自身もCCIEを目指しています。

マルチキャスト・ラボを完全仮想環境で実現する方法

2008年04月13日 12時45分58秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
先日,CCstudyの掲示板に「CCstudyのマルチキャスト・ラボを仮想環境で実践できないか」という書き込みがありました。
「サーバー,クライアント,3台のルーターをつないだ構成を,1台のPCで実践できないか」というものです。

●CCstudyのマルチキャスト・ラボ(PIM-DM)

そこで颯爽と登場したのが,CCstudyの「IOSコマンド検索」の作者としてもおなじみのnon sugarさんです。
「こんなことができることを確認しました」と紹介された方法が,Windows上でLinuxを動かす「coLinux」と,ルーター・シミュレータ「Dynamips」を連携させるというものです。
non sugarさんのWebサイト「無糖」にアップしていただいたものをご紹介します。

●coLinux (Debian) による「VLC マルチキャスト配信」検証結果(無糖)

サーバーをcoLinuxで,3台のルーターをDynamipsで,クライアントを実際のPCで動作させます。
そして,サーバーとルーターをcoLinuxの仮想インタフェース(TAPインタフェース)でつなぎ,ルーターと実際のPCをDynamipsの仮想インタフェースでつなぐ,以下の構成です。

[Server]eth1--TAP--F1/0[R1]F0/0--F1/0[R2]F0/0--F1/0[R3]F0/0--Loopback[Clinet]

いや~すごいですね!
non sugarさん,検証ご苦労さまでした!
CCstudyのDynamips紹介ページの「サンプル・コンフィグ」にも掲載させていただきました。

これまで「サーバー用のマシンがないから動作検証はちょっと…」と思っていた人でも,チャレンジできると思います。
coLinuxの使い方もnon sugarさんの「無糖」で紹介されています。
興味のある人はぜひどうぞ。

●coLinux (Debian) のインストール方法(無糖)

この,coLinuxとDynamipsの組み合わせ,いろいろ試してみると勉強の幅が広がりそうです。

Dynagenがメジャー・バージョンアップ

2007年12月12日 23時44分31秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
ルーター・シミュレータDynamipsの設定ツール「Dyangen」のメジャー・バージョンアップ版が公開されました。
(「Dynamips/Dynagenって何だ?」という人は,まずはこちらをどうぞ。)

●Dynagen0.11.0
http://www.dynagen.org/page6/changelog.html#unique-entry-id-15

何が起こったんだ?と思って見てみたら,大きな機能追加として「confDynagen」という機能を取り込んだみたいです。
調べてみたら,仮想ルーターが稼働中でもトポロジ変更ができる機能のようですね。
実機のように,電源を入れたままケーブルを抜き差しできる感じでしょうか。

●confDynagen
http://www.dynamips.cn/?p=93

ただ,今回のリリースは,Interim(仮の)という位置付けのようです。
ダウンロードも,画面右の「Download」ではなく「Interim builds *new*」からになっています。
紹介文にも「今のところ動作はいい感じのように思えるけど,新しいバグが出る可能性もあるので,使う人は気を付けて」(だいぶ意訳(汗))というようなことが書いてあります。
おそらく正式版は,バグをつぶしてからアップされるのでしょう。

今度,自宅の予備のPCで動かしてみようと思います。

Dynamipsが0.2.8-RC1にアップデート

2007年09月08日 21時08分06秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
Ciscoルーター・シミュレータ「Dynamips」が0.2.8-RC1にアップデートしましたね。
今度は,Cisco1700をシミュレートできるようになったみたいです。

●Dynamips0.2.8-RC1
http://www.ipflow.utc.fr/blog/?p=51
●Dynagen0.10.1
http://www.dynagen.org/page6/changelog.html#unique-entry-id-14

どんどん可能性が広がりますね。
すごいすごい。

CCstudyのDynamips紹介サイトは,多くの人にアクセスしていただいているようで,嬉しいです。

●Ciscoルーター・シミュレータ「Dynamips」を使う
http://ccstudy.org/simurator/simurator.html

機能が優れているというほかに,こうした定期的なバージョンアップでどんどん信頼性も増しているところも,人気の原因ですね。
CCIEラボ試験では,実機とこのシミュレータでお互いの足りないところを補完しながら勉強するつもりです。

Dynamipsでワークブック用のラボをシミュレートする

2007年06月05日 01時46分55秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
先日,Internetwork ExpertのCCIEラボ試験のワークブックが届きました。
Internetwork Expertのワークブックの面白いところは,Ciscoルーター・シミュレータの「Dynamips」でワークブックのラボを実践できるようにしているところ。
同社のWebページで設定ファイルを公開しています

ただ,なんせ全14台の機器をシミュレートするという大規模なもの。
さらにターミナルサーバーの設定もあったりして,いろいろコツが必要だったりします。
そこで,設定ファイルを動かすためのノウハウをまとめてみました。

●Internetwork Expertのワークブック用の設定ファイルを動かす
 1.設定ファイルのダウンロードから起動まで
 http://ccstudy.org/simurator/config/IEWB1/iewb1.html
 2.CPUの利用率を抑える
 http://ccstudy.org/simurator/config/IEWB2/iewb2.html
 3.仮想ターミナルサーバーから操作する
 http://ccstudy.org/simurator/config/IEWB3/iewb3.html

自分なりに試行錯誤したものをまとめた感じなので,「もっとこういういい方法がある」といったご指摘があったらぜひお願いします。

実際に使ってワークブックのラボ・シナリオを実践してみるのはこれからです。
使ってみた感想などは,おいおいアップしていきたいと思っています。

Dynamips不具合情報

2007年01月21日 20時54分45秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
CCstudyに,Cisco7200/3600シミュレータ「Dynamips」の不具合の報告が届きました。
「ウイルスセキュリティ2006(ソースネクスト)と一緒に使おうとすると,Dynamipsが起動できない」というものです。
情報提供者さん,ありがとうございました。
「私も同じ経験をした」という人や,「私は無事に起動した」という人がいましたら,コメントいただければと思います。

■問題
ソースネクストのウィルスセキュリティ2006をインストールしているとDynamipsが起動出来ない。
○ウィルスセキュリティ2006
http://www.sourcenext.info/sp/press/051201_vs2006.html

■状況
Dynamips Serverを起動し、simple1.netをダブルクリックすると,Dynamips Server画面とDynagen画面が閉じてしまう(下の「資料」参照)。

■報告者の環境
・WinXP
・メモリ:1.93 GB

■確認事項
Windows2000のケース

・ファイルタイプの詳細設定を確認
dg-local.cmd、%1はデフォルトで””での囲みがある状態
⇒起動しない状況に変わりなし

・『simple1.net』ファイルの設定変更
image = 行のIOSパスをCから指定
⇒起動せず

・IOSVerを変更
c7200-is-mz.122-26から、c7200-is-mz.124-7a.zipへ
⇒起動せず

・ソースネクストのウィルスセキュリティを終了させる
⇒起動せず

・ソースネクストのウィルスセキュリティをアンインストール
⇒起動

■資料(エラー画面)
=========Dynamips Server画面=======================================
Cisco 7200 Simulation Platform (version 0.2.6-RC5-x86)
Copyright (c) 2005,2006 Christophe Fillot.
Build date: Jan 5 2007 20:22:25

Hypervisor TCP control server started (port 7200).
4 [unknown (0xD50)] dynamips 3640 _cygtls::handle_exceptions: Exception:
STATUS_ACCESS_VIOLATION
400 [unknown (0xD50)] dynamips 3640 open_stackdumpfile: Dumping stack
traceto dynamips.exe.stackdump
38634 [unknown (0xD50)] dynamips 3640 _cygtls::handle_exceptions: Exception:
STATUS_ACCESS_VIOLATION
47095 [unknown (0xD50)] dynamips 3640 _cygtls::handle_exceptions: Error
whiledumping state (probably corrupted stack)
続行するには何かキーを押してください . . .

================Dynagen画面=========================================
Reading configuration file...

*** Dynagen has crashed ****
Please open a bug report against Dynagen at http://www.ipflow.utc.fr/bts/
Include a description of what you were doing when the error occured, your
network file, any errors output by dynamips, and the following traceback
data:

Traceback (most recent call last):
File "dynagen", line 915, in ?
File "dynagen", line 529, in import_config
File "dynamips_lib.pyc", line 68, in __init__
File "dynamips_lib.pyc", line 2033, in send
error: (10054, 'Connection reset by peer')
Press ENTER to exit
======================================================================

以上です。
「ウイルスセキュリティ2006」は,更新料金0円で人気の「ウイルスセキュリティZERO」の前に発売されていたウイルス対策ソフトです。
また,「ウイルスセキュリティZEROでも起動しない」という話も聞いているそうです。
こうした情報はDynamipsを利用している人や,これから利用しようと思っている人にとって大切な情報だと思いますので,声を集めて,CCstudyの「Cisco7200/3600シミュレータを使う」のページに記録していこうと思います。

Cisco2691シミュレータ

2006年11月20日 00時07分22秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
Cisco7200シミュレータがバージョンアップされたみたいですね。
バージョン0.2.6-RC4というのが最新になっています。
http://www.ipflow.utc.fr/blog/

おもな変更点は,以下のような感じです。
・Cisco2691, Cisco3725, Cisco3745のシミュレーションに対応
・GhostRAM機能の追加(複数台の仮想ルーターで同じIOSを使うときは,1個のIOSを共有できるようになった)
・PCのCPU利用率を下げるidlepc機能のコマンド化(以前は設定ファイルに手動で書く必要があったが,コマンド上で自動設定が可能になった)
・NM-1FE-TX, NM-4T,NM-16ESWのネットワーク・モジュールが追加可能に

CPU利用率やメモリーの使用量の問題がクリアになってきて,より実用的になってきました。
対応する機種もCisco2600シリーズにまで増えてきました。
そろそろCisco2620あたりのサポートも近いかも??
このまま行けば,「実機+足りない分はシミュレータで検証」というのが,身近になりそうな気がします。

インストール方法や操作方法を手取り足取り知りたい!という人は,「Cisco7200/3600シミュレータを使う」をどうぞ。

Cisco7200/3600シミュレータの使い方

2006年10月21日 01時06分47秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
CCstudyに,Cisco7200/3600シミュレータに関するトピックを追加しました。
http://ccstudy.org/simurator/simurator.html
はっとがシミュレータを触ってみてわかったノウハウを,一気に吐き出してみました。
これまで「なんだか正体がよくわからないなぁ」と思っていた人でも,「こんなものなのかぁ」と,なんとなくイメージがわいてもらえると嬉しいです。

1.必要なツールを用意する
2.ツールをインストールする
3.起動して動作させてみる
4.ターミナル・ソフトを使って操作してみる

シミュレータではルーター同士をつなげたりするのに設定が必要だったりするのですが,これからその設定例もアップしていきたいと思っています。
そこで,皆さんが勉強で作った「Dynagen」のコンフィグを,自宅ラバーズのみなさんで共有しませんか?
もし,「俺はこんなコンフィグを作って動作したぜ!」という人がいましたら,メールまたは掲示板でご一報ください。

Cisco7200/3600シミュレータの最新版が出てますね

2006年10月17日 01時36分17秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
Cisco7200/3600シミュレータであるDynamipsの最新版が出ました。
「バージョン0.2.6-RC1」です。
http://www.ipflow.utc.fr/blog/
同時に,設定ツールであるDynagenも最新版が登場しています。
http://dyna-gen.sourceforge.net/

主な追加事項としては,
・ネットワークモジュール「NM-16ESW」のサポート
・save,push,filterというコマンドの追加
・各種バグの修正
とのこと。
saveはコンフィグの保存でpushはコンフィグのインストールらしい。
ちょっとやってみたけど,なぜかシミュレータ自体が落ちる。
ドキュメントを読むと「まだ実験的」とあるので,そうなのかも。

ちょうどこのシミュレータを使う方法をCCstudyでまとめていたときに,最新版がアップされました。
ある程度書いてから公開しようと思ったのですが,ちょうどいいタイミング(?)なので紹介しちゃいます。
まだ記事は少ないのですが,これからアップしていきます。

●Cisco7200/3600シミュレータを使う
http://ccstudy.org/simurator/simurator.html

Cisco7200/3600シミュレータを使ってみた

2006年10月01日 21時51分18秒 | ルータ・シミュレータ(Dynamips)
今日は,Cisco7200/3600シミュレータに挑戦してみました。
これは,Cisco7200や3600の“現生IOS”を使って,ルーターの動作や表示をPC上で完全にシミュレートするというものです。
http://www.ipflow.utc.fr/index.php/Cisco_7200_Simulator
一時期ブログで話題になっていたのですが,「ちょっと難しそう」と思って敬遠していたんです。
でも,最近IOSが手に入ったので,休日を利用して挑戦してみました。

やってみての感想は…「す,すごい!」
PC上でCisco7200が違和感なく動きます。
TeraTermを使って操作することもできて,実機の操作と全然変わりません。
これは,「実機により近い環境で勉強したい」という人の強力なツールになりそうです。

環境を構築する際に,Linuxの難しい操作や設定が必要だと思っていたのですが,すべてWindowsでできることを初めて知りました。
とはいえ,実行時のオプションの設定など,細かいノウハウがあるようです。
結局私は,仮想ルーター2台を通信させるのに,丸一日かかってしまいました。
(その際,まことさんのメモ書きが参考になりました。ありがとう,まことさん!)

もうちょっと触ってみて,CCstudyでノウハウを共有できればと思っています。

↓見た目は普通ですが,実はシミュレータに接続しています