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日本人の知的能力を増進するための提案をするブログです。

加瀬英明氏  

2021-12-15 05:27:10 | 文化

 

>日本を守る 〝第二の幕末〟迎えつつある日本 米教授論文「日本が目覚める」 深刻化する中国の脅威、米国へのいたずらな依存困難に  > 2021/12/14 06:30

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>10月に、岸田文雄内閣が誕生した。 >日本は百数十年ぶりに〝第二の幕末〟を迎えつつある。 >幕末には日本の岸辺に、米国や英国、フランス、ロシアなどの白人帝国主義の外夷が大津波のように押し寄せ、国論が「尊皇攘夷か」「開港か」に分裂した。

 

泰平の眠りを覚ます上喜撰(じょうきせん) たった四はいで夜も寝られず 

 

>いま、中国という「巨龍」が日本を吞み込もうとしている。>今日の護憲派が攘夷に当たるが、幕末の先人たちは開港という現実を選んだ。  

 

彼を知り己を知れば、百戦あやうからず。 (孫子・謀攻)   

 

>この10月にワシントンにある著名なシンクタンクの上級研究員で、ジョンズ・ホプキンズ大学国際政治学科のハル・ブランズ教授が『世界の眠れる巨人である日本が目覚めつつある』という論文を発表して、米国で注目を浴びた。>ブランズ教授は「日本はこれまでも世界史の進路を大きく変えてきたが、先の大戦後、貪(むさぼ)ってきた惰眠から覚醒しようとしている」といって、安倍晋三内閣を継いだ菅義偉内閣と岸田文雄内閣が、「これまでと変わらない(=モア・オブ・ザ・セイム)と見るのは誤りで、日本は脱皮しようとしている」と説いた。  

 

惰眠は良くないですね。だが、態度を変えるのは難しい。   

日本人には意思 (will) がない。意思は英語の未来時制の文章内容であるが、日本語の文法には時制 (tense) というものがないので、日本人には意思がない。

意思のあるところに方法 (仕方) がある。Where there's a will, there's a way. 日本人には意思がない。仕方がないので無為無策でいる。おとなしい。優柔不断・意志薄弱に見える。能動がなくて受動ばかりの生活を送っている。だから戦時中は、玉砕するまで戦い抜いた日本兵であった。困った時には '他力本願・神頼み' になる。生きる力 (vitality) が不足している。

 ' やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず' 山本五十六 (やまもと いそろく)

どうやら '指示待ち人間' ができあがったようですね。   

 

>この大きな要因が、深刻化する中国の脅威と、米国にいたずらに依存することができなくなったためであり、安倍元首相が「自由で開かれたインド太平洋」戦略を提唱したことを称賛している。 

 

日本人には意思がない。だから、意思決定ができない。意思決定 (理性判断) の代わりに、恣意決定 (盲目の判断) をする。これが非常に危険である。政治哲学がないから日本人の提唱は美辞麗句となる。      

 

>そして、日本が「『普通(ノーマル)の国』としてよみがえることによって、米国にとって地理的な条件と、経済、軍事、技術力、民主的な価値観を共有しており、英国と並ぶ重要な同盟国となろう」と論じていた。  

 

そうですね。だが、日本人が普通の人に蘇るのは難しい。

言語は伝達の手段であるばかりでなく、思考の重要な手段でもあります。ですから我々の考えの疎かな所は日本語のせいであることもあります。   

非現実 (考え) の内容は、英語の時制のある文章により表される。非現実の内容はそれぞれに独立した三世界 (過去・現在・未来) の内容として表される。その内容は世界観と言われている。これらの三世界は時制により構文が異なるので、同次元で語ることができない。それで独立した三世界になっている。この規則を the sequence of tenses (時制の一致) と呼ぶ。日本人の初学者が英論文を書くときに難渋する規則である。 

世界観は、人生の始まりにおいては白紙の状態である。人生経験を積むにしたがって、各人がその内容を自分自身で埋めて行く。自己の 'あるべき姿' (things as they should be) もこの中にある。来るべき世界の内容を語ることは、時代を先取りすることである。

自己のその内容 (非現実) を基準にとって現実 (things as they are) の内容を批判 (縦並びの比較) すれば、批判精神 (critical thinking) の持ち主になれる。批判精神のない人の文章は、ただ現実の内容の垂れ流しになる。全ての事柄は他人事になる。これは子供のようなものである。日本人も英米人も子供の時には非現実 (考え) の内容というものがない。だから ‘話を告げる’ (to tell a story) ということは、’作り話をする’ とか ‘嘘を吐く’ という風に受け取られて悪い子供とされている。この判定だけがわが国では一生涯続く。

日本語の文法には時制がない。だから、日本人には世界観がない。そして、日本人には批判精神がない。残念ながらマッカーサ元帥の '日本人12歳説' を否定できる人はいない。  

意見は比較の問題である。現実の内容と非現実の内容があれば批判精神が発揮できる。英米人の意見はこれである。これは縦並びの比較ということができる。建設的である。進歩が期待できる。希望が持てる。現実の内容だけであれば、その比較は '現実' '現実' の上下判断 (横並びの比較) になり、'どっちもどっちだ' がある。無力感に苛まれる。この種の比較は復讐に復讐を重ねる民族同士の争いの原動力にもなっていて進歩が期待できない。

イザヤ・ベンダサンは、自著 <日本人とユダヤ人> の中で ‘自らの立場’ について以下のように述べています。   

何処の国の新聞でも、一つの立場がある。立場があるというのは公正な報道をしないということではない。そうではなくて、ある一つの事態を眺めかつ報道している自分の位置を明確にしている、ということである。 読者は、報道された内容と報道者の位置の双方を知って、書かれた記事に各々の判断を下す、ということである。 ・・・・日本の新聞も、自らの立場となると、不偏不党とか公正とかいうだけで、対象を見ている自分の位置を一向に明確に打ち出さない。これは非常に奇妙に見える。 物を見て報道している以上、見ている自分の位置というものが絶対にあるし、第一、その立場が明確でない新聞などが出せるはずもなければ読まれるはずもない。・・・・・ (引用終り)      

 

>日本は第二次世界大戦に敗れて米国の保護下に置かれてから、江戸二百六十年を再現したような泰平を貪ってきた。 >「平和ボケ」といわれてきたが、米国による「保護ボケ」を患ってきた。  

 

そうですね。日本人には意思がない。だから、能動が無く、受動オンリーの暮らしをする。だから、平和ボケになる。   

 

>1972(昭和47)年2月に、リチャード・ニクソン大統領が毛沢東主席の北京を電撃訪問して世界を驚倒させると、田中角栄内閣が慌てふためいて、日中国交正常化(72年9月)に走り込んだ。 >鄧小平が、象遣(つかい)ならぬ新しい龍遣いとなって登場すると、世界が中国の巨大市場に涎(よだれ)を流して、競って中国に投資した。 

 

日本人には意思がない。だから、政治も他国の後追い専門になります。それで、日本が世界をリードすることはない。   

 

>日本と米国が育てた中国という「巨龍」が、アジア太平洋を支配下に置こうとしている。 >中国という怪獣を育てたから、自業自得だ。 

 

そうですね。中国を料理する仕方が難しい。  

中国は中原 (ちゅうげん) に鹿を逐 () う伝統的な覇者の国である。だから、覇者の物語 '三国志' は、中国人の愛読書となっている。覇者は周辺諸国に覇権を打ち立てようとして傍若無人のふるまいをし、多大な迷惑をかけている。これは皇帝の時代も国家主席の時代も漢民族のメンタリティが同じであるから変わらない。漢民族は、自分たちの考えを示すために漢字を作った。しかし、彼らは外国人の考えを示すための漢字は作らなかった。だから、外国人に対して自己の内容を発信はできるが、外国人からの内容を受信することは難しい。独断専行に陥りやすい。印欧語族のインド哲学を経文 (漢文) に表すことが至難の業であることがわかる。漢文の書物をいくら読んでも外国人の考えは出てこない。だから、中華思想を堅持し自己中心的にならざるを得ない。周辺諸国を中国化することに専心してやまない。中国人が外国人の影響を受けて発想の転換 (paradigm shift) をすることは期待薄である。

 

中華 (ちゅうか)  [外国との交渉が少なかった時代に] 自国を、世界の中心にある、一番優れた国とみなしたこと。[狭義では、漢民族のそれを指し、またその呼称としても用いられる]    東夷 (とうい)  [東方の野蛮人の意] 昔、中国から見た東方諸国の称。[広義では朝鮮・沖縄を含み、狭義では日本を指した]     南蛮 (なんばん)  [南方の野蛮人の意] 昔、中国で、インドシナなど南海地方の諸民族の称。 西戎 (せいじゅう)  [西方の野蛮人の意] 昔、中国で、チベット族やトルコ族など西方の異民族の称。北てき (ほくてき)  [北方の野蛮人の意] 昔、中国で、匈奴 (きょうど)・韃靼 (だったん) などの遊牧民族の称。   

 

>■加瀬英明(かせ・ひであき) 外交評論家。

>1936年、東京都生まれ。

>慶應義塾大学卒業後、エール大学、コロンビア大学に留学。

>「ブリタニカ百科事典」初代編集長。

>福田赳夫内閣、中曽根康弘内閣の首相特別顧問を務める。

>松下政経塾相談役など歴任。

>著書・共著に『米陸軍日本語学校』 (ちくま学芸文庫)、『新しいナショナリズムの時代がやってきた!』(勉誠出版)など多数。   

 

 

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