5/21 読響第638回定期 ヴァルチュハとマラ３

5月21日（火）、夕方からサントリーホールに向かい、読響第638
回定期を聴く。

曲目に釣られて、何カ月も前のスポット買いだ。

席は2階センターの「特等席」。少し前の席に音楽評論家Ｔ条さ
んの姿も。

テレビカメラが少なくとも5台入っているのが確認できる。


指揮は、今年4月に首席客演指揮者に就任したユライ・ヴァルチュ
ハ（スロヴァキア）。
今回は「就任記念」かしらん。
ヴァルチュハは、既にベルリン・フィル、ロイヤル・コンセルト
ヘボウ、ドレスデン国立、ＮＹフィル等々に客演している。

＜プログラム＞
マーラー　交響曲第3番 ニ短調
指揮：ユライ・ヴァルチュハ
Mez.：エリザベス・デション
女声合唱：国立音楽大学（合唱指揮：工藤俊幸）
児童合唱：東京少年少女合唱隊（合唱指揮：長谷川久恵）
コンサートマスター：林悠介


指揮者はまず体力がなければいけないと言われるが、この曲は指
揮者もオケも「体力と集中力」勝負かしらん。そして聴衆も？


マーラー　交響曲第3番 ニ短調
第1部
1.力強く、決然と　ニ短調
（パン［牧神］が目覚め［序奏］、夏が行進してくる－－最終的
には削除された標題。以下同じ）
弦楽五部は16型。強力なホルンによる出だし。
長身ヴァルチュハは膝を曲げず、右手による拍中心の指揮。ホッ
トな演奏だ。dim.からcresc.する部分でハッとする。
終わると思わず拍手しそうになった。
［概算演奏時間33分］

ここでMez.のE.デションと合唱団が入場。女声合唱52人、児童合
唱30人。


第2部
2.メヌエットのテンポで、中庸を守って　イ長調
（草原の花が私に語ること）
柔らかく振る指揮によるsoftな弦がすばらしい。
［9分30秒］

3.ほどよく、スケルツァンド、急がずに　ハ短調
（森の動物たちが私に語ること）
4つの部分、(2)と(4)の部分に出てくるバンダ（カーテンコールに
登場）が印象的。
［16分10秒］

4.きわめて遅く、神秘的に、終始再弱音で　ニ長調
（夜が私に語ること）
ソリストのE.デションは160cmほどの身長か。金髪にしてやや縮
れ毛。芯のあるメゾだ。ヴァルチュハはデリケートに振る。
［9分10秒］

5.快適なテンポで、表情は大胆に　ヘ長調
（天使が私に語ること）
コーラスがスパッと立ち上がる。女声合唱がすばらしく、よく声
が出ている。児童合唱も含め、全員暗譜。
ヴァルチュハは「もっともっと」の指示を送る。
［4分10秒］

6.ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて　ニ長調
（愛が私に語ること）
5.のｐｐ終止からattacca。ヴァルチュハは指揮棒なし。ゆっくりし
たｐｐで「ソドーシラソラシドレーミレ･･････」とマーラーらし
い息の長いフレーズが始まると、もうたまらない。softなｐｐが
続く。木管の出し方（浮き上がらせ方）がすばらしい。涙がにじ
んでくる（誰しも？）。微妙な強弱（弱強？）を繰り返しつつ、
全体的にじわじわとcresc.。
codaでティンパニとともに、それまで我慢していた「興奮」が訪
れた。

指揮が止まり、何秒かの静寂後、はたして大拍手とブラボーの嵐
となった。私も精一杯、アレグロの拍手。

さほど遅くはないが、微妙なデュナーミクに読響の実力が発揮さ
れた。
［23分30秒］
（ちなみにバーンスタイン／NYフィル［ＣＤ］は27分59秒）


今回のヴァルチュハ×読響×マラ３－－これを褒めない人はまず
いないだろう。飽きさせない1時間40分だった。
ＴＶ放送も楽しみ！だ。



プログラム表紙


17:00　三丁目東公園


17:11　お母さんたちのお迎え


17:24　あざみ野


18:02　溜池山王


18:13　サントリーホール


18:14　ふと気づくと、横にクラシック研究会のＮ田さんが！


18:16


18:28　放送予定


18:32　続々と


18:33　開演前の2階席


20:46　カーテンコール　児童合唱はバインダーを持っていた。


20:48　客席最前列は両手をあげて拍手。


20:50


20:53　お開き


21:07　溜池山王


21:55　あざみ野に戻る。

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M.T.トーマス／ロンドン交響楽団
佐渡裕／ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団