社会人になったばかりの頃に、H.タウブマン著『トスカニーニ-生涯と芸術-』
(渡辺暁雄訳)を読んだ。とてもおもしろかった。この著者はニューヨーク・タイ
ムズの音楽評論家である。アメリカ人の書いたものだからか、難しい言葉は使わ
ず、具体的事実を書いている。
イタリア人のトスカニーニは1867年生まれ。今から2年前に没後50周年、生誕140周
年を迎えた。ファシスト独裁に反対した、指揮台上の「独裁者」だった。トスカニ
ーニについて語ることは多い。今は多くの指揮者が暗譜で――譜面を見ずに指揮を
するが、それを始めたのがトスカニーニだった。暗記するほど楽譜を研究したのだ
が、極度の近眼(棟方志功かしらん。)だったせいもあるようだ。
本書p159練習風景
オーケストラがある個所で、じゅうぶんにアクセントをつけなかったとき。―
―「ここは多分アクセントがあったと思うんだが」といってから、いかにも諦め
たように肩をすぼめて、「しかし私は、トスカニーニに過ぎないんだから間違っ
ているかも知れない」ここでどっと笑わせてスコアを取りよせて調べてみる。顔
を譜面にすりよせて見て、いかにも驚いたように、「これは驚いた。私のいうこ
とが正しかった。作曲者は確かにここに、アクセントをつけていたよ」
さてメンデルスゾーン生誕200年を記念し、トスカニーニの「イタリア」と「宗教
改革」を取り上げよう。「イタリア」はいうまでもなく、この曲のベスト3に入る
(いなベストと言い換えよう。)名演だが、私はこの「宗教改革」も好んでよく聴
いている。メンデルスゾーンとトスカニーニのリズム感がたまらない。このCDの余
白4分ほどに収められている「八重奏曲変ホ長調」より「スケルツォ」もすばらし
い。演奏はNBC交響楽団。
なお、メンデルスゾーン交響曲の作曲順はややこしく、1番→5番→4番→2番→3番
の順である。(覚えられない。)
(渡辺暁雄訳)を読んだ。とてもおもしろかった。この著者はニューヨーク・タイ
ムズの音楽評論家である。アメリカ人の書いたものだからか、難しい言葉は使わ
ず、具体的事実を書いている。
イタリア人のトスカニーニは1867年生まれ。今から2年前に没後50周年、生誕140周
年を迎えた。ファシスト独裁に反対した、指揮台上の「独裁者」だった。トスカニ
ーニについて語ることは多い。今は多くの指揮者が暗譜で――譜面を見ずに指揮を
するが、それを始めたのがトスカニーニだった。暗記するほど楽譜を研究したのだ
が、極度の近眼(棟方志功かしらん。)だったせいもあるようだ。
本書p159練習風景
オーケストラがある個所で、じゅうぶんにアクセントをつけなかったとき。―
―「ここは多分アクセントがあったと思うんだが」といってから、いかにも諦め
たように肩をすぼめて、「しかし私は、トスカニーニに過ぎないんだから間違っ
ているかも知れない」ここでどっと笑わせてスコアを取りよせて調べてみる。顔
を譜面にすりよせて見て、いかにも驚いたように、「これは驚いた。私のいうこ
とが正しかった。作曲者は確かにここに、アクセントをつけていたよ」
さてメンデルスゾーン生誕200年を記念し、トスカニーニの「イタリア」と「宗教
改革」を取り上げよう。「イタリア」はいうまでもなく、この曲のベスト3に入る
(いなベストと言い換えよう。)名演だが、私はこの「宗教改革」も好んでよく聴
いている。メンデルスゾーンとトスカニーニのリズム感がたまらない。このCDの余
白4分ほどに収められている「八重奏曲変ホ長調」より「スケルツォ」もすばらし
い。演奏はNBC交響楽団。
なお、メンデルスゾーン交響曲の作曲順はややこしく、1番→5番→4番→2番→3番
の順である。(覚えられない。)

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