「日本史」はいうまでもなく、日本を中心とした歴史である。
しかし、近現代の日本史は、世界の動きを知らないと理解できな
いといってもいいのではないかしらん。
日清戦争~三国干渉~日露戦争については、先日も復習したとこ
ろだ(→こちら)。
あらためて当時の中国(清)の動きを『詳説世界史B』(山川出
版社)で簡単に見てみると、
日清戦争での清の敗北をきっかけに、列強は清朝領土内での鉄道敷設・鉱山
採掘などの利権獲得競争に乗り出した。シベリア鉄道の建設をすすめ、南進
の機会をねらっていたロシアは、まず、下関条約で日本が遼東半島を獲得す
ると、フランスとドイツを誘って日本に圧力を加えてこれを清に返還させ
(三国干渉)、その代償として東清鉄道の敷設権を得た(1996年)。
と書かれている。
この詳細は、川島真『近代国家への模索1894-1925 シリーズ中
国近現代史②』(岩波新書)に次のように書かれている。
日清戦敗北後、・・・・・・、清、とりわけ李鴻章が外交面で接近したのは、日本
ではなくロシアだった。・・・・・・1896年3月、李鴻章がロシア皇帝ニコライ二
世の戴冠式に慶賀使として派遣され、6月にペテルブルグにおいて露清秘密
同盟条約(いわゆる露清密約)が締結された。この条約は、日本を仮想敵と
した軍事同盟という面と、満洲における鉄道敷設権および経営権を露清銀行
に与えるという面をもち、期間は15年とされた(注1)。
この条約は、・・・・・・、民国期の学者蒋廷黻(しょうていふつ)は李鴻章の最
大の失策であったと否定的に評価している。ロシアの満洲進出を招来しただ
けでなく、日本の満洲、朝鮮への警戒と侵出を惹起したからである。
満洲事変に至る満洲問題はこの条約が生み出したものだというのがその理由
である。
注1:この時、李鴻章(1823-1901)はロシアから多額(50万ル
ーブル)の賄賂を受け取っている。
注2:東清鉄道と南満州支線が完成したのは1903年、日露戦争の
前年である。
はたして今日の中国の動きは日本の選択に影響を与えるかしらん。
『詳説世界史B』(山川出版社)
岩波新書のシリーズ中国現代史②と③
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<時事放談>
○下村博文政調会長(67)が自民党総裁選出馬断念。
菅総理から総裁選に出馬するのか政調会長として現体制を支える
のか迫られたようだ。総裁選に立候補すると言った時点で、こう
いうことになることは読めていたのではないか。
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