あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
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近鉄百貨店・1

2005-12-13 23:16:09 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典

「そうやった。島田さんは自分のことを話さへん人やった……」
小坂はそう呟いて軽いため息をつき、今度は陸橋の先の百貨店の方を見た。「そうや、僕、百貨店で下着買うていきますわ」
 (『神の火』上巻p303)

これも同じく、2005年12月11日(日)に撮影したもの。陸橋から撮りました。
引用したのは 『神の火』 から、「ベティさん」こと小坂雅彦さんの台詞。
下の方に見えているのが、その陸橋です。『神の火』 では、この陸橋でたくさんのドラマが生まれていますね。

写真には映っていませんが、陸橋の真ん中の下方に、島田先生とハロルドさんが数年ぶりに再会して、秘密の会談をした「マクドナルド」が、かつてはありました。(学生時代、私もお世話になりました・笑)
今はなんと、「ティファニー」が入ってます。ええ、宝飾店の「ティファニー」ですよ。
「マクド」と「ティファニー」・・・えらい対照的な・・・

『照柿』 では、野田達夫さんの行きつけの場所の一つとして、合田さんが挙げていたのがこの百貨店の屋上。屋上から見た、天王寺公園や天王寺動物園も、いつかは撮影したいなあ・・・。

「天王寺公園の市立美術館。天王寺動物園。ジャンジャン横丁。 (中略) 西成銀座。西成の三角公園。今池本通り。飛田新地……。阿倍野の近鉄百貨店の屋上。大和川の土手……」 (『照柿』p462)

この外装からすると、私の記憶する限り、『照柿』 当時(1994年)のままのはず・・・。

但し合田さんと達夫さんが幼少の頃には、写真の左側に一段ドーンと高くそびえている建物は、まだありませんでした。確か昭和60年代頃だったと思いますが、新しく建てられたのです。
その当時、「西日本最大の売場面積を誇る」というフレーズが付けられたことを覚えています。今はどこの百貨店が「西日本最大の売場面積」を保持しているのかは、全く知りません(苦笑)


2 コメント

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見つけた! (くん)
2005-12-16 17:02:44
1954年4月1日生まれは「リ・オウ」ですね!「李欧」ではそのへんは詳しく書かれてはいませんよね?「李欧」再読中だったのですが、「わが手・・・」もパラパラ斜め読みしました

私、「李欧」の次に「わが手」を読んだせいか、「李欧」の方が気に入ってます。反対だったら、「わが手」だったかも。

からなさんはどちら派でしょうか?

そういえば「照柿」はまだ文庫本になっていませんよね?
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大当たり! (からな)
2005-12-16 21:52:48
くんさん、こんばんは。



そうです、リ・オウです。恐ろしいことに(?)、合田さんより年上なんですね・・・。

リ・オウも李歐も、20代の若々しいイメージが先行しているためか、合田さんの方が年上に感じられませんか?



>「李欧」の次に「わが手」を読んだせいか、

>「李欧」の方が気に入ってます。

>反対だったら、「わが手」だったかも。



私も『李歐』→『わが手~』の順番でした。ほとんどの方が、最初に読まれた作品のキャラクターを好まれるみたいですね。

脇を固めるキャラクター達(笹倉さん、田丸さん、原口組長など)も、まったく違いますし・・・。



私もどちらかといえば、『李歐』の方が好きです。「年月の長さや重み」がより深く感じられるので。



>「照柿」はまだ文庫本になっていませんよね?



はい、まだです。

次回作で「21世紀の合田雄一郎」を描かれる前に、ひと区切りつける意味でも、文庫化していただけたらよろしいのですが・・・。

こればかりは、じっと待つしかないようです。

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