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ClASSMATE/HERO 46話

2012-01-26 08:35:00 | 小説
すっかり忘れてた



昨日は 水曜日だったんですね




今日が水曜日って体で!





菱元(ひしもと)は臆病な男である、本来であればこういった表沙汰になりそうな行動は極力避ける、そういう性格だった。
なので、プライベートルームは常に薄暗く、誰も寄り付かないような場所に作る。そうすれば人が来ることがないからである、しかし、身を隠しているハズの菱元は簡単に見つけられてしまった。
「おや・・・、これは珍しい客人ですね」
見た目初老の男をソファーに深く腰をかけながら出迎えた。手にはコーヒーを持っていて、相手がいても構わず啜る所を見ると、もてなす気など無いらしい。しかし初老の男は構わず話を始めた。
「君がしっかり仕事をしているか、たまに確認しないとな」
態度は紳士的だが、目線では相手を威圧しようとしていた。
その表情を見て相手が冗談などの類で言ってるのではない、こちらの返答次第では何かしらの行動を起こすという警告が含まれていると察知し、少し真面目な表情で切り返す。
「待ってくださいよ、私はこれでも忙しい身なんですよ、それでもちゃんとノルマはクリアしてるじゃないですか」
「ああ、それはわかってる。他の者に比べると遥かに優秀だ、だが・・・、少し目立ちすぎてはいないか?」
その言葉を聞き、手に持っていたコーヒーカップをテーブルに置く。
少し目立ちすぎる、それは仕方がない、彼は大きな組織を後ろ盾にもっている。
「折角アメリカまで行って、ヒーローに捕まりそうになって逃げ帰ってきたそうじゃないか、菱元君?」
「そんな怖い顔をしないでくださいよ」
いよいよ余裕が無くなってきた、いつもならひょうひょうと話題を変えたり出来るのだが、今回はそのような事では誤魔化されるつもりはないらしい。
「まあ・・・、それを刺しぬきしても、君の功績は大きい・・・、だが、これ以上我々の動きが勘付かれるのはまずいんだよ、特にヒーローなんかにはね」
「わかってます、とりあえず今回はこの”奇跡の手”を解散させて・・・・、新しい事業でも立ち上げますよ」
今すぐにこちらに、何かをするつもりがないと察した菱元の表情に、少し余裕がもどる。
「全く・・・・、地元ヤクザに手を出して、それで追われながらも新しい宗教を立ち上げる。君のステップワークの軽さには驚くばかりだ」
初老風の男は体を反転させて背を向けながら喋る、どうやら本当の要件はこれのようだ。
「そうだ・・・・、君が捕まりそうになったせいで、アメリカからお客さんが来てしまったぞ」
「ヤコブブさん・・・、あんまり小心者をからかわないでくださいよ」
名前を聞く限り、日本人ではないようだ。だが風貌は日本人、その状況から考えられるのは、コードネームのような物で呼ばれている可能性があるという事だ。不気味な空気を身に纏うこの男、
「アイツの強さは異常だ、もしかしたら”奴ら”の可能性もある、捕獲しておいてもらえるか?」
「わかりました、出来る限りはやりましょう」
ヤコブブと呼ばれた男は闇に消えるように、姿をくらました。菱元は強気な態度をとっていたが、それは精一杯の虚勢だったようだ、肩の荷が下りたように、ソファーにへたり込む。
それと同時刻、糸江とジェシカはどうやってこの菱元を探すかを考えていた。
使える情報が限られている限り、中々次のステップに進まない。あまりのんびりしていると相手がこのまま姿を消してしまう可能性もある、そうなってしまっては秘密裏に日本に来た意味がなかった。
「人を探せる覚醒者がいれば、いいんだけどね」とジェシカが言う。
任務で来たのだから、ヒーロー協会に連絡をいれれば簡単に協力を頼めただろう。それこそ、お目当ての能力を持ったヒーローの1人や2人は応援にこれる。なんたってコードレッド、しかもトリプルの称号を得ている、普通だったらVIP待遇をされて今頃大名行列のような感じにすらなる。
それは昔一度だけ、トリプルの称号を持ったヒーローが来た時にそのような状況になり、メディアが殺到、四六時中そのヒーローの話題になった記憶があった。
しかも凄いのはそれだけではない、あれだけの人に囲まれながらもきちんと任務を達成、何事もなかったような顔で本国に帰国していった事である。
「やはり・・・一度連絡を入れたほうが」
流石に手詰まりなのか、水口は連絡をいれるという意見を通した。
「ダメよ、本国でもそれで情報が漏れてたみたいなの、どこで情報が漏れるか解らないわ」
ジェシカは菱元という男を何度か取り逃がしている、それも全て情報が漏れていたかのように完璧に姿を消された。いくら用心深い男でも、さすがに怪しい。そこで、ヒーロー協会に裏切り者がいるのではないかという結論に及んだのだ。
「もちろん、裏切り者も見つけるわ・・・、でも今はヒシモトを探す方が先よ」
その切羽詰った表情を見た5人は表情が固まる。
「あ、丁度良い奴がいるわ」
その緊張感ある場面を一気に変えるような、大きな声を出した奴がいる、糸江だ。
「おいおい・・・、ヒーロー関係者じゃなくて、そんな事できる奴なんていないだろう」
「あら、アンタは3歩歩くと忘れるタイプなの?まるでニワトリね」 
さっきまでは悪漢扱い、今度は鶏扱いされた。流石に俺もカチンと来る、だが糸江は本当に、その”人を探せる”覚醒者に心当たりがあるらしい。どうやらその人物は俺も知ってるとの事だった、それが思い出せないので俺は言い返す事が出来ない。
「糸江さんのお友達ですか?」
「まあ、友達みたいなものかな」
そういい、携帯電話を取り出した。そして耳に当ててから数秒してから口を開く、相手はどうやらこちらに会うのを渋ってるようだ、だがそれでも執拗に頼み込んでる、そして5分程度話し合った後、近くのファミレスで落ち合う事になった。
「なぁ・・・、誰なんだよ、教えてくれよ」
「本当に思い出せないの?」
本気でバカにしたような表情で、俺を見た。










次回予告


水口「ようやく、次回予告に出させてもらった気がします」

西崎「おおう・・、お前の役回りは結構損だからな」

水口「そういえば、また新しいキャラクターが増えましたね」

西崎「お姉さんだったな」

水口「おや?ああいった感じの方が好みですか?」

西崎「え? いや・・・ほら、結構若い女性って言うとさ、みんな同級生だろ?」

水口「ふむふむ」

西崎「ちょっと真面目すぎる反応やめてくれない!?」

水口「それはそうと・・・・、糸絵さんは誰を呼ぶんでしょうかね?」

西崎「呼ぶのは人じゃなくて、トラブルだと思うがな」








ちょっとしたキャラ紹介のこーな~



ジェシカ・アルドア


こー、全員高校生っていうのもねーって思って考えていたキャラクターです。

しかし、アメリカ人でスーパーヒーローの設定にしてしまったのが災いして、本編に絡ませにくい事になった。

容姿的にはフランクなお姉さんキャラ、と・・・言っても想像がつかないかもしれない。

まぁ、キュートな感じとセクシーな感じの中間で、きっと優しい人だと思う。

性格も明るく、それでもって糸江に影響を与えたぐらいなんで。わりと破天荒。

そのへんが今後書けたらいいなー。