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あと

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ハンラマソ 18話

2013-06-29 15:29:09 | 小説
さて



みんな大好き


ハンラマソだよー!




第18話「時計」

まるで雲ひとつ無いような晴天、その言葉の一言で言い表せるような実に良い天気だった。
モディがいつも通りアトモスフェアに向かうとリーの姿が見えた。
「あれ、その時計は?」
モディがリーに質問した、リーは何故か腕時計ではなく目覚まし時計を持っている。
「ん・・・・、いや、レイさんが時計がほしいっていうんでね。余ってるから持ってきたんだ」
一瞬考えたような表情、その時計には何か曰くがあるのだと思った。
「へ~、時計かあ、うちはほとんど携帯で時間見てるし」
「だよな~・・・、でもレイさんは、寝坊したくない用事の時使うんだって言ってたぜ」

さも自分は時間を守るという表情で言う。
だが、忘れないで欲しい、リーは全体的に時間にルーズなメンツの多いアトモスフェアでも、かなり時間にはルーズな方である。
「あっ! リーさん時計持って来てくれたんですね!」
レイさんは喜びながら時計を受け取る。
「ん、こんなのでよかったらいつもであげるよ」
「助かりました~、携帯電話のアラームに慣れてきちゃったのか起きれない時があって」

「あるある、ウチもそれで寝坊したことが・・・」
「それにしても可愛い時計ですねぇ」
男が持つには少し可愛すぎるような形の時計だ。
「ん・・・・」
リーがあまり優れない表情になった。
「それはなコイツのっ・・・高校時代の後輩が・・・」
ブラックが茶化すように話に割り込んできた。
「てめーー!」
「はっは~ 捕まえてみろーい!」
まるで海辺のカップルのようなじゃれあいを見て、うんざりするモディであった。
だが思い出を語るような顔つきでしゃべってるリーの顔はなんだか寂しげであった。
その頃オッパーブの内部では。
「・・・・・今度は俺の番だな」
「ふざけないで、まだ私の番よ、あんたは引っ込んでな!」
「・・・・・・・好きにしろ、だがお前では力不足だろ?」
「っは?あんただって送り込んだ怪人が次々と倒されてるじゃない?」
その言葉の後クリューはとても不服そうな顔で表れた。
「ブリトニーよ、貴様はまだ戦果を上げたとは言いがたいな」
クリューは凄みをきかせる。
「返す言葉がございません・・・」
「まあよい、俺もずいぶんと丸くはなった・・・、だがあまり何度も失敗は良しとせんぞ?」
「申し訳ございませんわ」
多少不服な表情で返した。
「そう神妙な表情をするな、だが貴様も末席ではあるが立派な三幻神の一人・・・・そろそろハンラマンの1人でも倒してもらわないとな」
「末席ですか・・・・」
「なんだ、不服か? だが未だに戦果を挙げれぬ者にずっと高い給料を与えるほど俺も懐が深くはないぞ?」
そういい手元にある酒を口にした。
「もちろんゼロ、貴様にも言えることではあるぞ?」
「・・・・・・・」
「なら私に最後のチャンスをいただけませんか?」
「ほう? 最後とな?」
「ええ・・・・、必ずせんぱ・・・、いえ、ハンラマンを殺して見せますわ」
「・・・・なるほど、どうやら貴様なりの覚悟があるらしいな」
「はい、今までは弱点を攻める事ばかり考えすぎでした・・・、私の最強の怪人を使います」
そういいブリトニーは数ある怪人から選りすぐりの戦士を選んだ。
「サバゲー男爵、来なさい」
サングラスをかけたチンピラ風の男が現れた。
「フフフフ、ようやくわたしの出番ですねぇー?」
「ええ、貴方にはその豊富な武器の知識を使うときが来たわよ」
「フフフフ、なるほど、ブリトニー様も御目が高い!」
「御託を並べてる暇はないわ、すぐにハンラマン共を倒しに行くのよ」
「フフフフ、わかりました・・・・」
まるで、訓練されたようなレンジャーのように、静かに闇に消える。
その頃、ゼロはクリューの背後にいた。
「・・・・・クリュー、アイツに何度もチャンスなんて与えていいのか?」
「っふ、様が抜けておるわ・・・・、だがまあいいだろう、こちらの戦力が減るかも知れぬが相手も消耗する・・・・こちらのほうが圧倒的に戦力は高いのだ」
ブリトニーは手持ちの怪人の数が減ってきた、このままではブリトニーが戦力として削られるのも時間の問題だろうと考えている、なので、ブリトニーの軍勢がまだ残っているうちにけしかけて、ハンラマンの体力を削ぐ事にした。
「クリュー様!!」
「どうしたマネジャーよ」
「なぜ・・・なぜ我々キャッチーにもチャンスをくださらないのですか!」
マネジャーは一向にチャンスを与えられないことが不満で、わざわざ直談判をしに来た。その言葉に反応して立ち上がった。
「確かに貴様らにチャンスを与えないのは悪いと思っている、だがこうやって戦いで消耗している間でも店のためにキャッチーが働いているから怪人共を手に入れて、そいつ等がハンラマンに攻撃が出来るのだ、わかってくれるな?」
「しかし・・・それなら我々キャッチーも選りすぐりの精鋭を用意いたします!!」
「・・・・・雑魚は何匹集まっても雑魚だがな」
「っく・・・お言葉ですがゼロ様・・・、貴方様も人の事を言える立場でしょうか?」

「・・・・・・・・」
「残念ながらいまだ戦果を挙げていないと聞いていますが」
「・・・・・俺は俺の好きなときにだけ攻撃を仕掛けてるからだ、お前らとは違う」
「ふん・・・、いいでしょう。クリュー様、では次こそはチャンスをいただけるように願っています」
「ああ、考えておこう」
オッパーブ内部では嫌な空気が流れていた。



「お昼のロードショー、今日の映画は”麻呂マックス”です!」
TVを見ていたリーは、つまらなそうに肘をテーブルの上に立てていた。
「この時間帯ってあまりいい番組やってないねえ」
「ん~・・・・確かにそうかもですねえ・・・お客さんも来ないし」
「この映画つまんねぇ・・・・」
そんな時ビリーがバイクで登場した。
「こんちは~」
「あれ?ビリーちゃん、バイク・・・どうしたの?」
ヘルメットを見せびらかしながらビリーは言う。
「ようやく買えたんすよ~、250ccですけどなかなかの速さっすよ」
「ビリー、てめーのバイクのせいでテレビの音が聞こえないぞ!」
「・・・リーさん映画つまらないって言ってたじゃないですか」
レイさんが呆れながら言う。
「いや・・・・なんか楽しくなってきて・・・」
「そんなにこの映画楽しい・・・?」
ビリーは半信半疑でカウンター席につきながら見始めた。
「うぁ・・・つまんねぇ・・・」
麻呂っぽい2人組が、ずっとのけぞってるだけの映画を見ながらビリーがため息を吐く。

「いや、これからきっと面白くなるって」
4人はテレビでも見ながらまったりと時間をつぶしていた、だが突然の緊急速報で事態が急変する。
『現場からの中継です・・・・、ええと、BB弾を発射する銃のようなもので武装した・・・人間のような生き物が、我々を襲っています』
そこには、BB弾を四方八方に撃っている怪人、サバゲー男爵の姿があった。
「ようやく・・・・、僕のバイクが活躍するときですね!」
ビリーはバイクできていたので、とっさにヘルメットを取り店からでる。
「まてよ・・・一人で勝手な行動するんじゃねえよ」
リーが冷静に止める。
「そうだよ!みんなが来るのを待とう」
「だけどそれじゃ間に合わないかもしれないだろ!」
リーがビリーの肩に手をかけた。
「俺もいくぜ!」
「だからなんでそんな風になるんですか!!」
レイさんが珍しく怒鳴った。
「大丈夫っすよ! 2人もいれば平気っすよ!」
「ああ、大分戦いにもなれてきたしな。遅刻常習犯のユズィなんて待ってられねえよ」

リーとビリーはほとんど勝手な判断で出撃した。
「2人とも!勝手に行動しちゃ・・・」
モディの制止にも応じず走り出してしまった。
「2人とも・・・勝手なことして・・・後で・・・殺す」
レイさんが静かに怒っていた。
「あちゃー・・・・、あの2人、ご愁傷様・・・」
バイクでいち早く到着した2人はいかにもな怪人を見て余裕の表情だった。
「いた、あいつらだ」
「っへ、ただのサバゲーオタクじゃねえかよ!」
リーはそういい変身をする。
「超脱衣!」
「この前のより弱そうだし、楽勝だ」
ビリーも変身して2人で襲い掛かった。
「フフフフ、ようやく来ましたね、わたしはサバゲー男爵・・・・、このペイント弾を使って街を汚して住みづらくしてやりますよ」
「珍しく、普通に迷惑な事するじゃねーか!」
「だな、コイツはいつもの奴と違うかもしれない・・・」
「フフフフ、わたしには街を汚すという指名があります、あなたたちの相手はキャッチーですよ!」
その言葉の瞬間、大量のキャッチーが現れる。
「アニキー!!」
「こんなの雑魚、いつも通り一瞬だぜ」
リーは得意の剣道でバッサバサと斬りつけた。面への一撃で、キャッチーは次々と倒される。
「残念だったな!キャッチー程度じゃ足止めしきれない、後はお前一人だ!」
「フフフフ・・・・これはこれは、ピンチですねぇ・・・・」
だが2人は敵に裏をかかれていた。
「うぉ・・・・っあ、痛ぇ・・・」
「なんだ・・・どうした?」
「まったく・・・わたしが1人だといついいましたか?」
「狙撃・・・か?」
相手の場所がわからない、どうやらペイント弾のようで一撃必殺の威力はないにしろ、このままでは負けてしまう。
「ならば・・・先手必勝! お前からまず倒す!!」
ビリーは目の前のサバゲー男爵を倒す事にした。
「フフフフ、絶好の的ですよ!」
「そんな攻撃、1発や2発耐えてやる!」
「フフフ・・・・、わたしがそんな攻撃だけすると思ったなんて、非常に計算違いです」

サバゲー男爵は大きなショットガンを取り出す。
「ビリー! 危ない!」
まるで本物のような威力、その攻撃でビリーは吹き飛んでしまった。
「先ほどわたしのペイント弾を受けてしまった、それとこの特製の対ハンラマン用の弾丸がくっつくと、大きなダメージになるんです」
ビリーはほぼ全身をペイントされている、このペイント弾はダメージをあ与える為ではなく、次の攻撃の威力をあげるためのものだった。
「野郎・・・・、おいビリー! 起きろ!」
「う・・・っく・・・、この威力すげえぞ・・・」
2人の勝手な行動により、一気にピンチになってしまったのだった。



次回予告


リー「・・・・・」

モディ「あれ? リーちゃんなにやってるの?」

リー「ん? ああ、ホバゲーですよ」

ビリー「なに? サバゲー?」

リー「ちげーよ! ホバゲーっていうゲームだよ」

モディ「ふーん」

ビリー「へー」

リー「なんだよ! 興味ないなら聞いてくるんじゃねーよ!」


次回 第19話  「策士! サバゲー男爵の罠」 お楽しみに




ハンラマン 17話

2013-06-15 15:29:22 | 小説



困ったときに現れる(主にこのブログの更新に困ったとき)


我らがヒーロー(管理人にのみ)



さて はじまります


第17話 「ハンラマン正体がバレる!?」

5人は不本意であったが彼女を本部へと連れ帰ることにした、もちろんのこと任意である。連れ帰るという表現だけだと、誤解が生じそうなので、ハンラマンの名誉のために言っておく。
これは任意である。
もう一度言おう、これはあくまで任意である。
「ねえねえ? 一体どこに連れて行く気?」
興味と不安が交じり合ったような表情でムナがしゃべりかける。
「もうすぐでつきますよ」
ユズィがごまかそうと笑顔を出すが、ぎこちなくて怪しい。
「うぇい、見てびっくりっすよー」
「はぁ・・・?」
「ほら、ここですよ」
モディが指を指す、その先にはハンラマンの基地があった。
「へぇ・・・・ こんな立派な基地があるんだ」
メモ帳に何かをメモっていた。
「まぁ、とりあえず中でお茶でも・・」
内部に入ると、それっぽいマシーンやコンピューターが所狭しと並んでいる。だが、ハンラマンの誰もが、このコンピューターの役割をわかっていない。
「おー! なんかヒーローの基地みたいですね!!」
「うぇーい、そりゃもちろんっすよ~俺達はスーパーヒーローっすもん」
「・・・・・で、モディさんなんでバレたんだ?」
スーが少しムッとした表情で見つめる。ハンラマンとこの基地に関しては極秘だからである。
「・・・・津魔屋でちょっといろいろありまして」
「そーそー、ヒーローの記事を見てたんで興味ある人なのかなぁって思いまして!」
「なるほど、そういう訳か・・・」
「と・・・なると、ごまかしはきかないな」
ユズィは頭を抱えながら会話を続ける。
「まぁ・・・こ・・このええと・・ダージリンティー・・あ、間違えたアールグレイティーでもどうぞ」
ユズィがごまかそうとするが彼女の興味はそれどころではなかった。
「ずばり!なんでこんなことをしてるの?」
「うっ・・・・」
オッパーブは実質被害が少ないように見えるが、このまま増えるのを待てば確実に街の秩序が乱れてしまう、それを避けるためにハンラマンが戦っているのであった。
だが自分達の正体を出来るだけ伏せたかった彼等は口を重く閉ざしたままだった。
「あの・・・ごめん、今日のことは忘れてくれないかな?」
モディがしゃべりかける、だがムナは今日のことを記事に書くつもりであった。
「私達記者は市民達に事実を伝える義務がある! 隠し事なんていけませんよ」
その言葉を聞き、その場に来てくれたレイさんが言う。
「彼らの正義を無駄にしないでください・・・、もし彼らの正体が世間にバレてオッパーブとの戦いにおいて、何らかの支障が現れたら・・・」
その真剣な表情に押されたのかムナは考え始めた、だが、彼女も引こうとはしない。それに対してレイさんも説得を続ける。
「それに敵はオッパーブだけじゃない、警察だって彼等のことを快く思っていないかもしれない・・・、今大勢の人を敵に回すわけにはいかないのです」
「ん~・・・でも」
「ウチらは確かにちょっと変かもしれない、でも正義の心は本物なんだ!」
「ああ、俺が保障するぜ」
「ま、僕は体力づくりの一環もかねてやってるけどね」
「リーさん・・・それにビリーさんも!」
ウィカもユズィも立ち上がってさらに言った。
「重要なのは護るという意思さ!」
「酒だって人の命だって守ってやるぜぃ」
「みんな・・・・」
5人の心は今まさに正義を体言しているといっても過言ではなかった。
「じゃあ、みんな自己紹介してくださいよ、それで私だけの秘密にしておきますよ」
「ほんとうですかっ!」
レイさんがちょっとうれしそうな声で聞きなおした。
「これでも記者の端くれですよ!約束は守ります」
その目は嘘などではなく、ちゃんとした約束であることが伺えた。
ムナを信用した彼らはおのおの自己紹介をするのであった。
「そういえばユズィさん・・・・ダージリンでもアールグレイでもなくてこの紅茶はキーマンですよ」
レイさんが突っ込む。
「うへっ・・・マジっすかぁ・・・、あ・・・、いやあ・・・ユズィっていいます、一応レッドやってましてリーダーです」
「コイツがリーダーだったら俺はきっとサブリーダーだな、ええと俺はリーって言います。よろしく」
2人のやり取りを見てムナが笑う。
「うぇーい、酒と人をこよなく愛するイエローことウィカっすよ~」
「ん・・・・ええと司令やってますスーです、一応この基地は俺が作ったわけですけどね」
スー司令も自己紹介する。
「おー!凄腕ですね!」
「ええと僕はレイと申します!この人達の行き付けの喫茶店の従業員です」
「そうだ、みんな自己紹介も終わったところだし・・・みんなでアトモスフェアにでもいかない?」
ブルーが言った。
「うぉおおおおおいい!!」
だがその一言に物申す声があった。
「まだボクの自己紹介が終わってないっすよ!!」
「あ・・・・、ええと彼がビリーちゃん」
ビリーはその軽い紹介で終わってしまった。そんなたわいもない会話の途中、突然基地にブザーがなる。
「・・・・!! 待ってくれ! 怪人が現れたという情報が送られてきた!」
司令が急に声を荒げた。
「え・・・? 誰から・・・?」
「それは言えないが・・・場所は、新宿らしい」
「新宿なら近いな、おいビリー、早くレンタカー借りてこいよ」
「っち・・・指図すんじゃねーよ」
「ああん?」
「喧嘩してる場合じゃない、みんな早く向かうぞ!」
「わかった!」
場所は新宿、お昼の繁華街に突如現れた怪人が暴れている。
「来週も来てくれるかな?」
「え・・・? 来週はふつーに予定あるんだけど・・・?」
「はいダメー!  そこは”いいんじゃなーい?”でしょう?」
そう言いサングラスをかけた男が突っ込んだ。
「はい、キャッチー、コイツを拉致っちゃって」
「アニキィー!」
「いやあ、いいねえ、繁華街で堂々と悪さをするなんて、最高だね!」
「そこまでだな・・・・グラサン男爵」
「うん? 誰だい?」
「俺か? 俺の名は・・・・シルバーとでも言っておこう」
「キャッチー! 早く倒しちゃって」
グラサン男爵と呼ばれた男は、キャッチーを使い抵抗をし始めた。



シルバーはあっという間にキャッチーを倒してしまう。
「やるねえ、明日も来てくれるかな?」
「ふん、お前に明日なんてないぞ」
「・・・・・なるほど、多少実力があるようだけど、相手を間違えたね」
そう言いキャッチーを再び呼ぶ。
「何度呼ぼうが同じだ!」
シルバーはまた、キャッチーを倒そうとするが、グラサン男爵はキャッチーに紛れてしまった。
「なに・・・?」
「サングラスにスーツ、基本的に同じ格好だからね、キャッチーに混じった僕を探せるかい?」
シルバーは手当たり次第に攻撃をするが、ぎゃくに攻撃の時にできる隙を狙われてしまう。
「明日も来てくれるかな?」
「ここかっ!!!」
後ろから声がしたので振り向きざまに攻撃をする。
「残念!!アニキィーー!」
「っち・・・」
「多少は強いけど、それじゃあ僕にはかなわないね」
グラサン男爵の言うとおり、シルバーは防戦一方だった。
そのまま逃げるように路地裏に行く。
「ははは、待ちなよ」
キャッチー達に紛れるグラサン男爵はついにシルバーを追い詰めた。
「ここが墓場だよ、ええと・・・シルバーだっけ? 髪切った?」
「っふ・・・・、そうだな、ここが墓場だ」
「・・・・何か言いたそうだね?」
「今日は・・・風が強いな」
「・・・!??」
シルバーの言葉の後、突如突風が吹き荒れる。
「な・・・なんだったんだ」
「見つけたぞ、お前がグラサン男爵だな!」
「な・・・なに!?」
グラサン男爵を即座に見つけ出し、シルバーは攻撃をしかける。
「ぐぁ・・・・なんで、バレたんだ・・・」
「これだよ、これ」
そう言いカツラを拾う。
「それは僕の・・・!?」
「お前がカツラだっていうのを思い出してな」
「なんだと・・・? ま・・・まさか、その声は・・・・」
「どうやら、お前は余計な事に気付いてしまったようだな」
シルバーの目は本気になった。
「クリュー様に連絡しなければ・・・」
「そうはさせるか!!!」
鋭い攻撃が一閃、グラサン男爵のグラサンが割れる。
「っく・・・こうなったら!」
グラサン男爵はソフィーと仲がよく、事前に巨大化薬をもらっていた。
「明日も、明後日もいいんじゃなーい?」
グラサン男爵(グラサン無し)が巨大化する。
「これで踏み潰してあげるよ」
「ふん、お前の頭上をよく見てみろ!」
「なんだと?」
頭上には巨大なマシーンが浮いていた。
「・・!?」
「チェンジ! シルバーパック!」
巨大なマシーンは人型になる。
シルバーはそのマシンに乗り込む。
「お前1人なら、大したことはない、すぐに倒してやる!」
その宣言通り、隙のない連続攻撃でグラサン男爵(グラサン無し)は倒れてしまう。
「うぐぐ・・・・くそ・・・この・・・・うらぎ・・・・」
「とどめだ!!!」
最後に何かを言いかけたが、その前に倒してしまった。
その頃5人はようやく新宿へと到着する。
「あ・・・あれ? あのマシーンは?」
「うぇい、俺等のじゃねえっすよね」
「まさか・・・・シルバーの?」
「かもしれないな、あの人は一体なんなんだろう」
「いいなあ・・・自分のマシーン」
5人はシルバーの活躍だけを見て、帰るのだった。


次回予告

リー「ったく・・・ユズィの野郎、また遅刻だよ」

リー「・・・・ってか他の人もこねーな、なんだよ・・・時間に厳しいビリーも奴もいねーし」

リー「・・・・・おかしいな」

リー「メールでも見るか・・・・」

リー「やべ・・・俺が遅刻してた」



次回 第18話「時計」  お楽しみに






ハンラマン 16話

2013-06-04 14:53:42 | 小説

物語はついに佳境!?



ではなく



まだまだ 中盤戦にも入ってません



ガチで 47話あります





第16話  「ハンラマン危機一髪!?」

ムナはハンラマンのことが気になって仕方なかった、突如現れた謎の集団。
その姿は敵か味方かといわれるとなんとも表現しづらかったのだが何故か興味がわいてきた。
「部長! ちょっと取材にでかけてきます」
「まて!! お前そうやってすぐに取材取材って・・・・っていねえのかよ!」
すぐに取材と称して出かけてしまうムナに対して部長は頭を抱えていた。
「・・・・はあ・・また胃薬・・・買わないとな」
そういい残り少なくなった胃薬を口の中に放り込んだ。
いてもたってもいられなくなったムナは今まで事件が起きた場所を巡ることにした、この謎の集団の手がかりがもしかしたらつかめるかもしれないという期待感が強く彼女を突き動かした。
「今まであの謎の集団がいた場所を回ってたけど・・・初めてその姿を見ることが出来たあの場所に行くのが一番だよね!」
そういいムナは津魔屋に向かうのであった。
その頃ブルーはまた津魔屋に来ていた、今度は前から見たかった映画「エイリアンvsプレデターvsジェイソン」を借りに行っていたのであった。
「あっ・・・これも見たいな・・・”モッキー4 ~沈黙のドラゴン~”・・・ん~”紅の虎”も捨てがたい・・・」
いつもの休日のように真剣にDVDを選ぶ。
「あったあった、エイリアンvsプレデターvsフレディー・・・? あ~・・これは前作だよ、見たし」
中々お目当ての作品が見つからないでいた。
「あっ!?」
「うっ!?」
偶然にも2人は津魔屋で会ってしまった。
モディはこの人は記者だということを知っているので少しまずいと思ったのかそそくさと逃げようとした、だがその行動が裏目に出たのか彼女の興味を引いてしまった。
「覚えていますか?私ムナといいます」
「あぁ・・・あ、モディといいます・・・・」
「名前・・・モディさんって言うんですね」
「ギクリッ・・・」
モディはしまったと思いながら目をそらしそわそわし始めた。
「この後ご予定はあります?」
「いえ・・・特には」
「なら、コーヒーでもおごらせてください」
「え・・あ・・・、いや、用事あるんで」
「え?さっきは無いって言ったじゃないですか?」
「あ・・・はい、ないです」
素直に返事をしてしまうモディ、このまま2人は喫茶店へと行くことになった。
「ええと、モディさん。そういえばあの時あの謎の5人組を見てましたよね?」
喫茶店内でコーヒーを飲んでる最中のモディに突然話しかけた、その話題はあまり触れてほしくなかったのでコーヒーを吹きこぼしそうになった。
「あ・・・ハ、ハンラマンですか?そ・・そういえばいましたね。ウチには関係ないんですけどねー」
必死にごまかそうとする。
「ハンラマンっていうんですか?」
しまった!と思ったときにはもう遅かった、モディは震える手でコーヒーカップが落ちないように必死に押さえていることだけで精一杯だった。
「もしかして知り合いとか? もしよかったら詳しく話しを聞かせてください!」
「いや・・・知り合いというほどでは・・・」
明らかにごまかそうとする態度でわかってしまう、この辺は記者の勘だろう。
「やっぱり知り合いですね!! すごいです!」
「うっ・・・・」
ムナはモディの一挙一動をすべてメモ帳に記入している、なんだか自分がハンラマンなのではないかと疑われているような気がして冷や汗が出てきた。
「あれ、もうコーヒー飲みきっちゃったんですか? このお店はおかわり自由なんですよ~、すみませ~ん!」
「あっ・・・いや」
モディは緊張のあまり熱いはずのコーヒーをがぶ飲みしてしまっていた。
「あっっつぁああ!」
「だ・・大丈夫ですか!?」
モディはあわててこぼしてしまったコーヒーを拭き始めた。
突然モディの携帯がなる。
「あ・・・電話だ・・・、みんなからだ・・・」
だがムナがいるこの状況で電話に出たら何かバレてしまいそうな気がした。
「電話・・・でないでいいんですか?」
「あ、いやあ・・・コーヒー拭かないと・・・ハハハ」
モディは何とかしてこの状況を回避しないと皆からの連絡を取れない、モディはさらに焦っていた。
しかしこんなときでも悪の組織オッパーブは容赦などしない。
街中に凶悪な刺客を送り込んでいたのであった。その事をテレビのニュースで知った4人はすぐさま向かおうとしている。
「モディさんに連絡が付かない・・・どうしよう」
ユズィは困惑していた。
「とりあえずレンタカーは借りてくる」
「ああ・・・頼む」
「もしかしたら・・・連絡が取れない状況なんじゃ?」
「うぇい、なんか良くない予感がしますよ」
電話をしてから5分、とうとう折り返しの電話がない。
「仕方ない・・・・、モディさんが無事で、気づいてくれているって事を願って」
「うぇい、行くしかないっしょ!」
4人は不安が頭から離れなかったが仕方なく行くことにした。



「ギギギギギ! 俺様は小さい子供ばかりを誘拐するセミ男爵様だ!」
ブリトニーの刺客、セミ男爵が街中で暴れている。
「きゃーー!助けてー!」
「うぁ~んマーマー!!」
セミの顔をした怪人が小さい子供を堂々と誘拐している。
「ギギギギギ! 何年もの眠りから目覚めた俺は燃え尽きるまで戦い続けるぞ!!」
「そこまでだオッパーブ!その子供達をどうするつもりだったんだ!!」
彼等は変身した状態で現れた。
「ハンラマンめ! きやがったな!? 仕方ない教えてやろう! この子供達を誘拐しておっパブに連れて行きおっぱいと地球上に住む生物達のことばかりを考える大人にしてやるんだ!」
「うぃ、それならおっパブに連れて行く意味なくねーっすか?」
「良い質問だな! なぜおっパブに連れて行くか教えてやろう」
「ほう? どんな理由があるんだ?」
ピンクが質問する。
「おっぱいは母性の象徴! そのおっぱいを見ながら生き物たちと接する事によって、母性本能が目覚める、それによって我々の仲間であるセミを都内で大量に増やし、田舎のセミのように元気に鳴き続けてもらうんだ!」
ドヤ顔で自論を述べる。
「そんな好き勝手させないぞ!!」
「そうだよ、都会は都会の良さもあるんだ」
「うぇーい、あんまりうるさいと暑苦しいだけっすよ」
「だな、お前のエゴだよ」
だがセミ男爵は急に数を数え始めた。
「ん・・・たった4人ではないか!」
「うるさい! お前なんて4人で十分だ!」
結局モディには連絡がつかなかったので、仕方なく留守電にメッセージを入れていた。

「一気に倒してやるぜ!」
ブラックが突っ込む。
「ギギギギ! お前らの相手はこいつらだ!」
「アニキー!」
「またキャッチーかよ!!」
「1人10体がノルマだ!」
いきなりのレッドの提案に皆の動きが止まったがブラックだけは拳を鳴らしていた。
「だっしゃぁ~~~い!!!」
ブラックは1体のキャッチの脚をつかみブン投げた、それにより数体のキャッチーが倒される。
「いつもいつもキャッチーなんてチョロイぜ!」
「俺らもブラックに続くぞ!」
「OK!」
「うぇい!」
4人はあっという間にキャッチーを倒してしまった。
「ギギギ・・・・これはピンチだ・・・一旦引くかなぁ」
「さあ観念してもらおうか!」
「おいユズィ、アイツ逃げるみたいだぞ」
「そうはさせるか!」
「ギギギ! 逃げるが勝ちってな!」
わざとらしいほどに怪人が後ずさりをする。
「ユズィさん、今がチャンスだ!」
「わかった!」
4人がフォーメーションを組む。その瞬間、逃げ腰だったセミ男爵が突然振り向く。
「なんちゃってな!・・・・俺の超音波攻撃でも食らえ!」
「何だこれは・・・耳が・・・ああっ・・・耳がっ・・耳がぁあああ!」
「ぐぁああ・・・近寄れない・・・モディ・・・早くきてくれっ!」
その頃モディは必死に電話に入ってる留守番電話のメッセージを聞こうとしていた、だが先ほどの話題のせいで好奇心に火をつけてしまったのか全く隙を与えてくれない、このままでは万事休すかと思われた。
「あ・・・ごめんなさい、電話が・・・」
突然、ムナに電話がきた。
「え・・?本当ですか!?」
何か連絡が入ったようだ、その様子は真剣そのものだった。
「どうかしたんですか?」
「ごめんなさい、ここは私のおごりです」そう言いお金を出す。
「えっ・・・でもお金は・・・」
「いいんですよ、取材させていただきましたし、ではまたです~」
そういい1000円を置きその場からムナがいなくなった、このチャンスを生かしモディも即座に店から出た。
「おぉ・・・着信がすごいことになってる・・・早く向かわなきゃ!」
モディは一目散に皆の所に向かった。
「ギギギギギギ!今までの連中はこんなのに手間取ってたのか! コレなら環境を護りいなくなった仲間達を増やす計画も簡単にすませそうだな!」
セミ男爵は東京では数の減ってきたセミ達を増やすために都会などに落ちているゴミなどを拾っているのである。
だが、何度拾ってもゴミが減る気配がない、そのストレスで近隣の家へ嫌がらせを始めてしまったのである。
「ギギギギー! オッパーブ最高ーー!」
「後ろががら空きだっ!」
「なんだとっ!? ぐぁああ」
突然の背後からの攻撃、その攻撃の主はブルーであった。
「モディ!!」
「ごめん・・・ちょっと電話にでれなくて」
だが5人揃ったことで形勢が逆転したかのようにも見えた。
「だが・・・喰らえ! 超音波攻撃!!」
「ぐぁ・・・ 耳が・・・・」
「どうだ・・・近づけまい!」
セミ男爵は攻撃の手を緩めない。
「うぇい・・・・ここはモディさんの出番でね?」
「だな・・・・モディさん、よろしく頼みますよ!」
「うん、わかった!」
5人はフォーメーションを組む。モディが一番後ろに回り、まるで巨大な弓矢の様だった。
「古代にバリスタって呼ばれる武器があったんだ」
「ギギ・・・?」
セミ男爵は悪い予感がしていた。だが、押してるのは自分だという事もあり引き下がらない。
「くらえ! ハンラマン唯一の遠距離必殺技! USBメモリークナイ!!」
「ギギギ!? 全くバリスタの件が関係ないじゃないかあああああ!」
モディの攻撃はメモリーの要領によって威力が大きく変わる、その事とバリスタの話は本格的に無関係だった。
だが、敵も簡単にはやられない。
「ギギギギギ!仕方ない・・・こうなったら巨大化薬で・・・・ギ・・・ギギギ・・!?」
突然セミ男爵は倒れこんだ、その光景に意味も分からず立ち尽くす5人、予想外の出来事だったらしい。
「お・・・俺・・・7日で死ぬんだった・・・6日間・・・遊びすぎた・・・・」
地中の中にいたときは出来なかったことをやっていたために6日間はほとんど遊んでいたのだった。
「・・・何はともあれ勝ちは勝ちだ!」
5人の戦士は喜んでいた、だがその喜びが一瞬にして冷ややかな汗へと変わるとは思いもよらなかったからである。
「モディ・・・さん・・・?」
5人は背筋が凍りつく、タダでさえ恥ずかしい格好をしているのに名前まで知られてしまったなど、これ以上ない辱めであった。
「・・・・ムナさん・・・・」
ムナは怪人が出たという知らせを受けたのは本当だった、だがすぐには現場に向かわずモディの後をつけていた、それはモディとハンラマンが何らかの関係があると思っていたからであった。
5人の背後に振り払えない暗雲が立ち込めたのであった。



次回予告


ユズィ「やべえ! 恥ずかしいんだけど!」

モディ「なにが?」

ユズィ「いや・・・、リーに借りたエロ本をさ・・・、管理人さんに見つかって・・・」


リー「ふざけんなよ、俺を巻き込むんじゃねーよ」

ビリー「へえ、管理人さんはどんな反応でした?」

ユズィ「すっごい微妙な反応だった」

ウィカ「うぇい、誰でも1つぐらい、秘密はあるもんすよ?」


次回 第17話 「ハンラマン正体がバレる!?」  お楽しみに 




ハンラマン 15話

2013-05-29 17:27:37 | 小説



体調が治らないので


とりあえず



これを貼り付けておきます




第15話「ドキドキ☆就職大作戦!?」

ユズィは紳士服のコダックへと着ていた、そこで手ごろな値段のスーツを一着買う。
理由は唯一つ、ユズィは就職を考えていた、普通に考えるとアトモスフェアに集まるメンツで唯一仕事をしていない状況なのはユズィ1人だけである、この前の仕事も肌に合わなくてやめてしまった。
ユズィは充電期間だとごまかしていたが、最近はレイさんが心配してきて、挙句ツケがたまってきたので払わないと出入り禁止になりそうだった。
「いらっしゃいませ~、お客様何をお探しでしょうか?」
にこやかな店員を尻目に、ユズィは店内を見回す。だが、お目当ての物は見当たらない。

「この広告のスーツは?」
もってきたチラシを見せながら言う。
「そちらでしたらこの通路の奥にございますセール品のコーナーにございます」
明日は彼にとって大切な面接の日であった。
なので念入りに自分の斬ることになるスーツを選ぶ。
「どんなスーツをお探しでしょうか?」
「就職活動に使えるものを探してるんですが・・・」
「それならオススメがございます!」
店員は吊るしの商品の中からとびきり派手なスーツを取り出した、このスーツはこの店が始まってからずっとある物である。
「お客様お似合いですよ~」
「・・・・・・これ・・・・派手すぎません?」
あからさまに真っ赤なスーツ、一体どんな店ならこんな昭和のアイドルのようなのが売ってるのだろうか。
「なら・・・これではいかがでしょうか?」店員はすぐさま違うスーツを取り出す、それもかなり古いものである。
「・・・・・白い・・・」
「いいじゃないですか~、金剛正弘みたいですよ!」
「・・・・だいぶ前のアイドルじゃないですか・・・」
今度は純白のスーツ、少しラメが入ってるのかキラキラと光るのが実にいやらしい。
最後にしようと思って普通のスーツを着てみた。
それはストライプが全身をスタイリッシュに見せてくれる。
「・・・これはいいかも!」
値段も14980円とお得、さらに今ならワゴン品のネクタイもついているというのでこれに決めたのであった。
スーツを購入した後アトモスフェアに向かう、そこにいたのはスーとモディとレイさんだけであった。
「あれ? 3人はどうしたの?」
「なんか・・・・ブラックバス釣りに行くとか言い初めて・・・」
「ビリーさんって、なんかそういう部分は、ズレてますよね」
「だよなあ・・・、今の時期的には、海釣りのが熱いのにな」
「へぇ、スーちゃんって釣りが得意なの?」
「まあまあだね」
といい、スー司令は釣りをするジェスチャーを見せる。
4人はどうせなら食べれるものを釣りに行けばいいのにと思ったが、ユズィの手に持ってる物の方が気になっていた。
「それより早くスーツを見せてくださいよ!」
「驚かないでくださいよ?」
ユズィは少し勿体つけてから着替えに行った。
「ユズィちゃん似合うよー!」
「いやぁ・・・ははは」
「へー、少しは仕事してそうな感じですね」
少し茶化されたものの、自分でもそこまで悪い気はしなかった。
「なら 今面接の練習でもする?」
「いいですねえ、今から準備しましょうか!」
「え・・・?え?」
スー司令の発案により急遽面接練習となった。
店を閉めてからわざわざ面接会場っぽくセッティングして結構本格的な感じになったのであった。
「ええとお名前を教えてください」
「ユズィといいます」
「この職業を選んだ理由はなんですか?」
着々と普通の面接が続けられた。
途中で飽きてきたレイさんから面接内容が脱線し始めた。
「アナタにとって半裸とはなんですか?」
「・・・・変た・・・正義です!」
「アナタにとってオッパブとは?」
「悪です!」
「じゃあじゃあ、ユズィちゃん今までで一番強かった怪人は?」
「・・・・リアルにグローブ男爵、いろんな意味では魚男爵」
「魚男爵ですか・・・なんでですか?」
「巨大化した時に、白目を向いてたのがトラウマで、今でももう魚を見るだけで泣きそうです」
「他には??」
「後やっぱり・・・警察ですね、本気で逃げますアレには」
あからさまにふざけた内容のせいで他の2人はただ笑いをこらえるので精一杯だった。

「じゃあ、他の質問。あなたにとって嫌いな色はなんですか?」
「ブルーかな?」
「ちょっと!酷いんじゃない?」
「ブラックなんて言うと、後で暴れそうだからね」
「俺はピンクって言うと思ったんだけどな」
スーも悪乗りする。
「酔うとセクハラしてくるイエローなんてどうですか?」
皆は3人がいない事をいいことに、言いたい放題だった。
「あはははは」
「ありある!ありえる!」
ユズィは気づいていなかった、1つ大きく勘違いをしていたことを。


「さて・・・面接ごっこはこの辺にしておいて・・・」
「えー、まだやりましょうよ」
「そうだよユズィちゃん、どうせお客さんなんて来ないし」
「それは酷いですよー」
そんな悪ふざけをしながらもう一度軽く会社の面接のプリントを見てみた。
どうやら連日の戦いで目がかすんでいるらしい、ユズィは軽く目をつぶってもう一度見てみた。
「・・・・・??」
会社の概要を知るために何度も見たHPをそのまま印刷したのだからミスするはずなどない。
「ッ・・・・・でぇええええええ!?」
明日が面接だと思っていたら、1日間違えて今日であった。
「えっ・・・今日て22・・・?」
皆はぽかんとしたまま答える。
「うん?明日が23日で面接でしょ?」
「へ・・・へへっ・・・・、1日間違えてたっぽい」
「え・・・うん・・・こんなことしてる場合じゃないよね・・・?」
スー司令は気まずそうに言った。
「そういえば・・・時間は!?」
「もう3時だよ・・? 面接 2時からだから・・・」
「あは・・・ははははっ・・・」
店内はものすごい微妙な空気になってしまったのであった。
その頃悪の組織オッパーブでは・・・・
「いつまでたってもあの邪魔なハンラマンを倒せないではないかっ!」
「クリュー様!我らキャッチーが必ず・・・・」
マネジャーが名乗りを上げるがクリューは苦い顔をした。
「貴様らの力でどうにかなるならとっくに倒せてるわ!」
「しかし・・・・」
「もう戦うことよりも、どうやって客を呼び込むかということに専念していろ!」
「はい・・・」
街中にいるキャッチーもどんどん倒されていく、このままでは規模が縮小する一方であった。
「なら、今度こそ私が・・・」
ブリトニーが言う。
「ほう・・・」
「今度の作戦は完璧でございます」
ブリトニーは自信満々に答える。
「5人の、決定的な弱点を持つ奴を見つけました」
「ほう・・・?」
「5人とも趣味が違うんです、だから5人を別々のイベントに呼び出し、そして倒すのです」
ブリトニーが自信満々に言う。
「・・・・・やめておけ」
「なんだと・・・・!」
ゼロが割ってはいるが、ブリトニーはひかない。
「・・・・・また、失敗するだけだぞ、それにどうやって、相手に怪しまれずにチケットを渡すんだ?」
「っく・・・アンタだって・・・」
ブリトニーの言葉にかぶせるように、クリューが会話に入ってきた。
「ゼロの言うとおりだ」
「しかし、今度の作戦は完璧ですわ」
「貴様はそういい何度失敗をしている?」
「申し訳ございません・・・」
絶好のタイミングだと思ったゼロは、ここで言いたかった事を言おうとする。
「・・・・・なら、俺が」
「ほう?手は考えてあるのか?」
「・・・・・・・・・・」
クリューの質問にたしいて声を出さない。
「結局ないのかよっ!」
お笑いライブなら爆笑間違いなしの突っ込みが入った。だが、ゼロはそのツッコミをスルーしたまま発言をする。
「・・・・・・・・・相手に合わせて、5体送ればいいのでは?」
ゼロのその発言で一瞬場が凍りついた。今まで1対5~6の戦いだったからだ、普通に考えたらこちらも数を出せばいいだけである。
「た・・・確かに・・・そうかもしれませんね」
ブリトニーも頷いてしまった。
「あっ・・・お前・・頭いいな?」
クリューは絶句している。
「・・・・・・・言わなきゃよかった?」
「いやいやいやいや・・・さすがゼロ様ですよ! なぁ? キャッチー共?」
「ア・・・アニキィー!」
オッパーブのアジトでもすごい微妙な空気になってしまったのであった。
その頃ブラックたちは・・・・
「よし!大漁にしてみんなを驚かしてやりましょうよ!」
「ま、ブラックバスって食えないけどな」
ピンクが冷静に突っ込む。
「うぇい、んなの楽しければいいんすよ~」
そういいロッドを振りルアーと遠くまで投げた。
だが2時間たっても誰も釣れる気配がない、最初はこんなもんだと笑っていたが次第に笑みが消えた。
「・・・・・つれないな」
「ああ、夕日だけが俺達を癒してくれるな」
ビリーとウィカはただひたすら夕日めがけてルアーを投げた、リーはどうしても終わらせないとならない企画書があるというので持参したノートパソコンで仕事をしていた。
「・・・帰ろうか」
「ああ、夕日だけが俺らを見送ってくれるな」
パソコンのキーボードを打つ音だけがむなしく響いていたのだった。



次回予告

ビリー「知ってます?」

ウィカ「うぇい?」

ビリー「黒ひげ危機一髪ってゲーム、実は飛び出させた人が勝ちなんですよ」

リー「へー、で?」

モディ「知ってたよ?」

ビリー「・・・・・」

ユズィ「なんで違うルールが一般的に広まったの?」

ビリー「知らないっす・・・・」


次回  第16話  「ハンラマン危機一髪!?」  お楽しみに





ハンラマン 14話

2013-05-26 15:59:39 | 小説
第14話 「漆黒の拳」

ビリーは久々にロードワークをしていたそれは昨日のボクシングの試合に触発されたものだった、それに最近バイトやハンラマンなどでさぼり気味だったのでちょっと多めに走った。
久しぶりに走ると新鮮な気がしてちょっと遠くまで行ってみる、ビリーは適当に走ってるうちにかなり遠くまで来てしまい、戻るのにも若干遠すぎる距離まで来てしまった。
だが、ボクシングの試合のせいでやる気になってるビリーは、その距離を走って戻ろうとした。
「ぜぇ・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・うっぷ・・・」
走りすぎて吐きそうになるブラック、当然のごとく体力が衰えていた。このままではダメだと思い、途中でタクシーを捕まえた。
「はぁ・・はぁ・・・ぜぇ・・・はぁ・・・アト・・・モ・・すフェアまで・・・・」

「・・・?」
運転手は怪訝な表情をしたが、そこはプロなので向かってくれた。
「はぁ・・・はぁ・・・ぜぇ・・ぜぇ・・・」
タクシーから降りたビリーは一目散にレイさんのいるカウンターへと向かう。
「どうしたんですか!?」
「汗だらだらじゃないですか・・・」
レイさんとユズィがあわてて近寄る。
「うぉっ! どうしたん!?」
トイレから出てきたばかりのウィカも近寄ってきた。
「・・・み・・・みず・・・」
リーとモディは仕事でここには来ていなかったが、この状況なら2人とも驚くだろう。

「水ですね、わかりました!」
レイさんは手早く水を出す。
「ビリーさん、何があったんすか? まさか・・・・敵が?」
水を飲んで呼吸を整えたビリーがやっとの思いで声を出す。
「いやねぇ・・・最近走ってないから体力とか落ちたなぁって・・・」
「な・・・なんだぁ、心配させないでくださいよ」
レイさんは怒って水の入ってるコップを取り上げる。
「いや・・ちょっとまって・・・まだ水・・・」
「ビリーさんは今日、水も有料です」
「そんなぁ・・・」
コイツは根っからの格闘バカだなと皆がようやく肩の力を抜く。
「ダメっすよビリーさん!」
ユズィが珍しく真面目な表情でビリーに言う。
「筋肉を動かした後は、プロテインすよ」
「うぇい・・・そういう問題っすかね?」
ウィカが呆れてる。
「ビリーさんまさか、昨日のボクシング見てたんすか?」
「そうなんすよー、田山のタイトルマッチを見てたんすけどね、あまりにいい試合だったんで、ついつ・・・」
「あのアッパーすごかったすよね、ほんと、俺もボクシングやろうかな」
「マジっすか? なら一緒にどうっすか?」
「はぁ・・・・どうでもいいんですが、その大量の汗を拭いてください」
レイさんは冷静にビリーにタオルを渡す。
その時、リーが仕事終わりにアトモスフェアに寄ってきた。
「うぉ・・・どうしたんだよ、その汗!?」
リーが驚いてるとユズィが笑いながら事情を話す。
汗だくのビリーを見て、リーが呆れてアクエリアスをくれた。
「なんだよ・・・仕事終わったからすぐにきたら・・・」
「うぇい、ほんっと人騒がせっすよ~ビリーさんは~」
その後、皆でTVを見ながらまったりしてたのだが、突然の臨時ニュースが入った。
”大変です、連日平和を脅かしている怪人が、下野に現れました、下野付近の住人の方は、速やかに避難してください!”
「下野・・・・、ここから近いな!」
「でも、なんでそんなところに?」
「うぇい、子供が多いからじゃねーすか?」
下野には動物公園がある、そこにいる子供を狙ってきた可能性があった。
「よし! 兎に角向かいましょう!」ビリーはいきり立つ。
「うぇい、こっちには未来のチャンピオンがいるっすからねー、怪人なんて楽ショーっすよ」

ビリーは即座にレンタカーを借りてきて向かった。
「ふんっ、生涯無敗のこの俺の敵はいないのか?」
そこにはチンピラを片手に持ち引きずっている怪人の姿があった。
「まてオッパーブ!」
「やっと来たかハンラマン、待ちわびたぞ」
そこにいたのはオッパーブでは珍しく子供以外も襲う”グローブ男爵”の姿があった。

「ハンラマン!貴様らを倒して護身術に格闘技を浸透させ自己防衛のできる国に変えてやる!」
「お前らの好きにはさせるかっ! いくぞ!」
「超脱衣!」
5人は変身をする。
まずはピンクが前に出る。
「素手のようだな! 俺の竹刀で倒してやるぜ!」
「うぇーい、協力しますぜ!」
イエローとピンクが攻撃を開始した、だが2人の攻撃を簡単に避けてる。
「うぉ、こいつやりやがるぜぃ!」
「だけど竹刀のほうが間合いが長い!」
その言葉に対してまったく動じることなく攻撃のモーションに入っていた。
「遅い・・・遅いぞ!!」
左が動いたと思ったらいつの間にか右拳も伸びていた、イエローは目視することなく攻撃を食らってしまった。
この反撃でイエローが落ちた。
「なんちゅー早いワンツーなんだ・・・」
ブラックが固唾をのんだ。
「このままじゃ・・・まずい」
腕をブンブンと振り回すグローブ男爵、今までの敵とは明らかに感じが違う。
「さあ、次に俺の拳の餌食になるのは誰だ?」


「くそっ・・・・早すぎる、いいか?俺達3人でかかるぞ!」
レッドが言う、その言葉どおり1vs1じゃ勝ち目が薄いと思った2人もうなずいた。

「俺が囮になる、その間にブラックが抑えてからピンクがとどめをさすんだ!」
「わかった!」
一番力のあるブラックが抑えて、武器を持ってるピンクがトドメをさすという実に合理的な作戦だった。
そのための囮をレッドがになうことになった。
「よう! 俺の必殺ドロップキックであの世に送ってやるぜ!」
少し挑発気味の言葉でいきなり大技を繰り出す、当然のように避けられたがその避けた先にはブラックが待ち構えていた。
「よし捕まえた!」
「なんだと!?」
「動けないだろ・・・・早く止めだ! このクソピンク!」
「うるせー! このクソブラック! お前ごと倒してやるよ!」
ピンクが渾身の一撃を加えて終わるはずだった、しかしあっさりと避けられ終いにはブラックに攻撃が当たってしまう。
「!!?」
「本当に当てる奴があるか!」
レッドは突っ込む。
「いや・・・アイツ化物みたいに強い・・・」
ピンクの一瞬の隙にボディーブローが炸裂、一瞬で散ってしまった。
「くそっ・・・こうなったら!」
相手は明らかにボクシングで戦いに来ている、だから無理に打撃で挑まず組みつこうと試みた。
「食らえ!」
レッドはエルボーを囮にタックルへと切り替わる、だが相手も一瞬で切り返しアッパーをお見舞いした。
「くっくっく・・・芸がない連中だ、捕まえれば楽勝だとでも思ったか?」
みんな思いっきり殴られ立てる者はいないと思われた、だがブラックだけが立ち上がった。
「お前の仲間が咄嗟に力を抜いて、致命傷だけは避けたか・・・・」
ピンクは当たる瞬間に力を抑えたためにギリギリ立てたのであった。
「な・・・なんで、そんなに強いのに、オッパーブなんかに・・・」
「俺様か? いいだろう教えてやる」
そう言い両腕に力こぶを作り見せるける。
「筋肉質はモテるからだ! この前オッパブに行ったら、この腕を触りながらかっこいいと言っていたぞ!! オッパブはすごいところだ!」
グローブ男爵は、実はウブで女の子と話したことがない、なので先輩に連れて行かれたオッパブにハマってしまい、その人間離れした戦闘能力を買われてクリューの手先に成り下がった。
「甘いな・・・・」
ブラックがつぶやく。
「なんだと・・・?」
「いいか・・・、今の時代はな、マッチョはモテないんだよ!」
「な・・・なんだと! 嘘をつくな、オッパブの女の子は・・・・」
「それはな・・・・・、商売だから褒めてるだけなんだよ!」
その言葉に絶望して、倒れこむ。
「くそ・・・くそ・・・・・! 俺様のプライドを粉々に砕きやがって!」
やけくそになったグローブ男爵が立ち上がる。
「お前で鬱憤を晴らしてやる!」
「やってみやがれ! この勘違い野郎!」
ブラックはガードをあげて突っ込んだ、体格ではブラックと同じぐらいである、ならば力勝負に持ち込めば、体格で有利な自分でも勝目があると思った。
「くらえ! アッパァーーー!」
「なかなか良い踏み込みだ・・・だが甘い!」
ブラックは強烈なカウンターを食らってしまったが踏ん張って倒れるのをこらえた。
そのとき脳震盪を起こしたのかブラックの動きが一瞬とまった。
「ほう・・・タフネスだな、だが・・・・俺の攻撃をくらって立ってた人間はそうはいない、お前にも倒れてもらうぞ!」
「まずはガードをあげて・・・ブツブツ・・・」
ブラックは脳にダメージがあるのかブツブツ言い始めた。
その次の瞬間思いっきりの右ストレートをぶちかました。
「・・!?驚いた反撃をする力が残ってるとは」
予想外の攻撃に驚いているグローブ男爵。
「まずは細かくジャブで距離を測り・・・上下に散らして相手に反撃の間を与えず・・・・」
そういいジャブで相手のガードを上げさせてからボディーを時々混ぜ、ショートフックで相手に反撃できないようにした。
「っく・・・」
だが怪人のガードも固い、確実に上段の攻撃はブロックしている。
「硬く丸まっても必ず隙が現れる・・・」
そういいショートのアッパーを相手のガードの上から打ち付ける、そして立て続けに2発打ち込んだ。それによりガードが開き顎に強烈なアッパーが滑り込む。
「っち・・・距離をとらないと!!」
たまらず相手が反撃のジャブを打ち距離をとろうとした。だが、予想以上のダメージがあったらしく、パンチに腰が入っていない。そうなれば、ただ闇雲に腕を突き出してるに過ぎない。
「軸がぶれてる・・・だから狙いが定まらない・・・」
そういい踏み込んでクロスカウンターを決めた。
相手の伸ばした左腕をまるで蛇が這うかのように滑らかに右拳をかぶせた、それをまるで目視できなかったかのように怪人は無防備に受けてしまった。
「ぐぁっ・・・・まさか・・・俺が負けるなんてっ!?」
そういい怪人は爆発した。初めての負けがショックだったらしい。
「うぉ・・・すげぇ・・・ブラックが一人で倒しちゃったよ」
「あのバカ・・・やるときはやるんだな」
「うぇい、すげーっすよ」
そう言い皆はブラックの肩を叩いた。
「ん・・・・・?」
どうやら何も覚えていないようである。
「あれ・・・敵は?」
「いやブラックが圧倒して倒したよ?」
その言葉を聞いて少し不思議な表情をして首をかしげた。
「・・・・? いや、そんなハズないでしょ?」
「え・・? 覚えてないの?」
「うん」
ボクシングの試合でも勝った選手が記憶がないことがある、まさにその状態だった。
そしてそのときのブラックを見てみんなが思った、怒らせないようにしようと。


次回予告

リー「問題、夢で食べる職業は?」

ビリー「無職」

リー「問題、”N””E””E””T”、これでなんて読む?

ウィカ「うぇい、ニートじゃねえっすか?」

リー「問題、職業がないと困る事は?」

モディ「ん~、貸したお金返せないとか、お店のツケ払えないとか?」

リー「問題、この中で全部に当てはまる奴は?」

ユズィ「ほんと・・・・ごめん、俺働くから許して・・・」


次回 第15話「ドキドキ☆就職大作戦!?」お楽しみに