蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

漢字に関する色々なことを発信して行きます。中国語も有りますよ!

「咸」

2010年01月09日 | 共通する部分が表すモノ
【「咸」】


カン/ゲン xian2
みな <ことごとく、すべて><同じ><あまねし>
<やわらぐ><易>
字統:124
0236/01414

<解字(字統)>
“戉”と“口”との組み合わせ。
“口”は、祝詞をおさめる器。
その器(口)に“戉:まさかり(鉞)”を加えて、祈りの呪能を守ること。



カン/ゲン jian3
(へる)(へらす)<そこなう>
0148/00798

<解字>
“減”参照
● 減は本字 减は俗字

 

カン/ゲン jian3
へる へらす <そこなう>
字統:281
常用字解:174-3
0779/06338

<解字(常用字解)>
“咸”は、神への祈りの文である祝詞を入れる器(サイ:口)の上に、聖器の戉(鉞)を置き祈りの効果を守ることで、とざす(緘す)という意味。
水(氵)を加えるということは、神聖なものを汚す・祈りの効果を減殺する行為。
“減”は、水をかけて、祝詞(口)の効果を無くす事。
● 減は本字 减は俗字



①カン/ゲン ②カン/ケン ①han3 ②***
さけぶ <しかる><つぐむ>
字統:128
0247/01546

<解字(字統)>
大きな叫び声・一斉に発する声のこと。



カン/コン kan3
<たいらかでない、ゆきなやむ><堤防>~つつみ
0284/02004



①カン/ゲン ②セン/* 慣用:ケン 
①jian3 ②***
(しおけ)<しおみず> あく 
<熟語:石鹸:せっけん>
0937/08042
● 鹼は本字 碱は俗字 鹸は簡易慣用 
≪咸・僉は通用している≫



カン/ケン jian1
とじる <とじなわ><手紙などの封じめ><封筒><手紙> ∴封緘:フウカン
字統:134
1036/09068

<解字(字統)>
“咸”は、祝詞をおさめた器であるサイ(口)の上に聖器としての“戉”を置き、これに封をして祝詞の呪能を守る事を意味する。
“緘”は、その封をする為の「綴じ紐」



カン/ゲン xian2
<やわらぐ、まこと>
1221/11062



カン/ゲン xian2
【しおからい~からい(にがい)(しおけ)】
1332/12157
<解字~“鹹”参照>
● 鹹は本字 醎は俗字



シン/* zhen1
はり <さす=はりをさす><いましめ>
字統:495
1359/12504

<解字(字統・蜻蛉)>
元は、「縫い針」のこと。
後に“鍼灸”のように経絡(経脈)に刺す金属製の「はり」のこと。
∴“箴”は「しつけ針」
 “咸”は、「サイ(口)を守る」ことから、つぼを押さえて「人体を守る」ことか?



①カン/コン ②カン/ゲン ①gan3 ②jian1
<ぎぎ><魚の名:かれいの一種>~かれい ≪たら≫
1487/13788



カン/ゲン xian2
しおからい~からい(にがい)(しおけ)
1506/14095

<解字(漢語林)>
“咸”は、「大声を出し尽くす」の意味。
“鹹”は、「強い塩辛さ」の意味。~本当だろうか?
● 鹹は本字 醎は俗字



①カン/ケン ②ガン/ゲン ①jian4 ②yan2
<なべずみ><黒色>
1516/14181



カン/* kan3
<熟語:顑頷:飢えて顔が黄色くなる>
1434/13212



カン/* gan3
カンずる カンじる <うごかす><まどわす><かんじ>
字統:132
常用字解:082-2
0478/03483

<解字(常用字解)>
“咸”は、神への祈りの文である祝詞を入れる器(サイ:口)の上に、聖器の戉(鉞)を置き祈りの効果を守ることで、とざす(緘す)という意味。
祈りに応じて夜中に神がひそかに訪れ、
神の“心がうごく”こと ⇒ 感



ヒツ/ヒチ bi4
(ひちりき)<觱篥>
字統:750
1195/10857

<解字(字統)>
元は、“或”+“角”の形。「ハイ」の音。
羌人の用いる角笛。誤って現在“觱”になっている。



シン/* zhen1
はり <いましめ> いましめる <文体の名>
字統:494
0991/08621

<解字(字統)>
「しつけをする針」のこと。
針:縫い針 箴:しつけ針 鍼:人体のつぼに打つ針 
“鍼”も参照



シン/* zhen1
<植物:りゅうきゅうあい><植物:ほおずき>
1120/09902


<日本では扱えない漢字>
椷 煘 瑊 羬 輱 嵅 麙


≪派生≫
<感>

カン/ガン han4
うらむ うらみ
字統:134
常用字解:085-1
0502/03812

<解字(常用字解)>
“感”は、神への祈りの文である祝詞を入れる器(サイ:口)の上に、聖器としての戉(鉞)を置き祈りの効果をとじこめて守り、その効果に神が反応することをいう。
“憾”は、神の反応が不充分で、心残りにすること。

<うらむ>
恨む:人に対して恨むこと
憾む:自ら残念に思うこと
怨む:心の中にわだかまり(蟠り)、いつまでも忘れられない怨みの気持ちのこと



カン/ガン han4
うごかす うごく
字統:135
0553/04336

<解字(字統)>
“感”は、祝詞をおさめる器のサイ(口)に封をして、神に祈ることに対して、神が反応すること。
“扌:てへん”は、動作を表すので、“撼”は、他を動かす事を意味する。



カン/* kan3
<熟語:轗軻:車の行きなやむさま、事がおもうようにならないさま、人の不運なさま>
字統:138
1285/11715
“カンカ:坎坷・坎軻・(埳坷)”=「不遇に苦しむこと」を車に及ぼした文字である。


<日本では扱えない漢字>
澸 鱤


<箴>

シン/* zhen1
さより
1491/13884

<解字(蜻蛉)>
しつけ針のように細い魚「さより」の意味。

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