チーフ君 僕は君を尊敬している・・・スゴイと思うよ
いつもはチーフに任せっきりのポジション・・・
今日は人が足りなかったから僕が久しぶりにスタンバイを手伝った。
疲れか、焦りか、不満か、彼はイライラしているように見えた。
一つの作業が終わったとき、彼の口から出た言葉は
感謝の言葉じゃなかった・・・「ヒドイコトバ」
その後、彼はこう続けた・・・「あースッキリした」
とても腹立たしかった。
多分次はない。
次に同じようなことを言った瞬間に彼は僕の部下じゃなくなる。
それほど僕は成熟した大人ではないから・・・そしてそれを許せば
たとえ小さくても組織は機能しないから。
だけどそれは悲しい・・・
彼はとても面白い。ブラックなジョークも最高に上手い。
この言葉も、おそらく他のスタッフに言ったなら皆が笑って終わっただろう。
言う相手を間違えたのだ・・・そう思い、そう伝えた・・・
たぶん彼は言った瞬間に気付いていたと思う。
伝える前に、いつもの1.5倍は早く肉を切り終わり・・・いつもの倍は多くの
洗い物を片付けていた。
★★★★★
しかし・・・営業が終わって、冷静になったときに気付いたことがある。
僕が言うべき事はそんな事じゃなかった。
腹立たしさにやられて物事の本質を見る目が濁っていた。
たとえ冗談であっても、その中に潜んでいたのは傲慢だ。
この2年でお客様は増え・・・売上もぐっと増えた。
それにも係わらず料理提供の遅延やクレームは減り、スムーズな
営業が出来るようになった。
たしかに、彼の力があったからこそだ・・・
でもね。。。そこで傲慢になったら人間は終わるよ。
そこで止まる。
そして、店の成長も止まる。
さらに気付けば・・・僕も彼と同じ・・・傲慢さを持っていた。
僕のことを鏡のように映し出しているから、、、より鮮明にその姿が
僕の心にとびこんできた。
今に満足して、あそび・・・あそび・・・飲み・・・あそび・・・寝る。
形は違うけど、それも傲慢。
二人ともこの辺りでもう一度、もう一度気持ちを引き締めないと
このままの人間で終わってしまうさ・・・
きっと、伝えるのは僕の役目だ。