よりみち文化財

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ドトウ町の土塔

2008年11月11日 | 遺跡・遺構
大阪府堺市中区土塔町

ちょっと依頼があって、堺市まで荷物を受け取りに行くことになりました。
メールには「堺市中区ドトウ町」とあって、
この「ドトウ」はどういう字を書くのだろうか?不思議な地名があるものだと思いながら車を走らせていたところ、その「ドトウ」に行き当たりました。
ドトウはつまり「土塔」のことで、奈良時代の神亀4年(727年)に行基がここに建てた大野寺という寺院の境内につくったものだそうです。
日本で唯一、土で作られた13層の塔であるとのことで、一辺が53.1m、高さは8.6mに復元できるとのことです。
国指定史跡だそうですが、そういえば少し前の新聞に公園整備の記事が載っていたような気もします。

「土塔公園」として遺跡と共に周辺を公園化して現在整備中ですが、
平成9~15年に堺市教育委員会によって発掘調査が行われており、堺市役所のホームページには、写真と共に出土した文字瓦についても詳しい説明があります。



塔の基壇には沢山の瓦が積まれ、また一面にも整然と瓦が葺かれています。ちょっと色の違う瓦がところどころに混じっている様子が面白いのですが、瓦そのものは当時の作り方を考慮して作られているのでしょうか?


ただ、やはりちょっと綺麗すぎるような気もします。
この塔に限らず特に寺院の基壇などは、綺麗に整備してしまうよりも、土や草木で覆われているままの姿のほうが元の姿を想像する余裕もできて、また観る者になんとなく時間の流れを感じさせるようにも思われます。
もちろん築造当時はこういった立派な塔の姿が眺められたものとは思いますが・・・
復元が完成すればいったいどんな塔になるのか、楽しみです。

堺市役所のホームページ 

http://www.city.sakai.osaka.jp/index.html

(TOPページから「土塔」で検索すると、文化財課のページが見つかります)




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