どうやって運べば、この死霊を解放せずに地獄に落とせるだろう。
砂場から少し見える地蔵の首に、露子は悩んだ。
もし解放してしまえば、また悪霊と死霊の戦いが始まる。
幾ら悪霊と言っても、5歳足らずの子だ。
何度も勝てるとは限らない。
そう考えると、早めにけりをつけたい。
いや、けりと言うよりも眠ったまま運びたい。
このまま掘り起こしたらどうなるのだろう。
たぶんまた蘇る。
「ねぇこの悪い奴を、このまま石に入れたまま運べる?」
無理と知りながらも少女に相談して見た。
少女は小首をかしげて見せる。
やっぱり無理か。。。
幾らなんでも、悪霊と言っても子供だ。
そんなことを知るわけないだろう。
露子はどうしたものかと、また一人で考え始めた。
少女はトコトコとどこかに走り出す。
露子は気にもしなかった。
どちらにしても公園の外には出ないだろう。
露子がここに居るのだから。
しばらくすると、裾を引っ張られる感じがする。
露子にはできないことだ。
つまりそれは悪霊である少女がしていること。
振り返ると、何やら手にしている。
「何?」
露子に差し出した。
露子はそれを見る。
触りたいが触れない。
露子の身体はないのだ。
それは折られた紙。
少女が開くとその紙は話し始めた。
『露子、戻ってきたよ』
見るとそれは式神だった。
砂場から少し見える地蔵の首に、露子は悩んだ。
もし解放してしまえば、また悪霊と死霊の戦いが始まる。
幾ら悪霊と言っても、5歳足らずの子だ。
何度も勝てるとは限らない。
そう考えると、早めにけりをつけたい。
いや、けりと言うよりも眠ったまま運びたい。
このまま掘り起こしたらどうなるのだろう。
たぶんまた蘇る。
「ねぇこの悪い奴を、このまま石に入れたまま運べる?」
無理と知りながらも少女に相談して見た。
少女は小首をかしげて見せる。
やっぱり無理か。。。
幾らなんでも、悪霊と言っても子供だ。
そんなことを知るわけないだろう。
露子はどうしたものかと、また一人で考え始めた。
少女はトコトコとどこかに走り出す。
露子は気にもしなかった。
どちらにしても公園の外には出ないだろう。
露子がここに居るのだから。
しばらくすると、裾を引っ張られる感じがする。
露子にはできないことだ。
つまりそれは悪霊である少女がしていること。
振り返ると、何やら手にしている。
「何?」
露子に差し出した。
露子はそれを見る。
触りたいが触れない。
露子の身体はないのだ。
それは折られた紙。
少女が開くとその紙は話し始めた。
『露子、戻ってきたよ』
見るとそれは式神だった。