露子は延々と自分の気持ちを閻魔大王に伝えた。
閻魔大王も心がある。
心と心で接すれば、必ず伝わると信じて。
閻魔大王の顔は、優しい顔と怖い顔の二つある。
その顔が入れ替わって、露子と話しをしていた。
しかしだんだんと怒りの表情が消えている。
それを、三途の川の向こうから見ている式神達にもわかった。
「もしかして、露子の気持ちが届いているのか?」
金太郎が呟いた。
誰もが息をのんで、見入っていた。
露子の気持ちが、閻魔大王に。。。
伝わってくれ!
願う。
誰もが自分が消滅しないことを祈ってはいなかった。
そんなことはどうでもいい。
露子の願いが、届けばいいと思っていた。
露子ならきっと出来ると信じていた。
「それだけか」
閻魔大王が露子に聞く。
「えっ?」
「そんなことぐらい、言わなくてもわかっている」
怖い顔の閻魔大王だ。
「言わなければ通じません」
「おまえが皆を思うのは、それだけかと聞いているんだ」
「それだけ・・・・」
「言葉で通じれば、それで物事が解決できるのか」
「どうすればいいのですか?」
「私は、おまえに願い事をひとつ叶えてやると言ったはずだ。おまえの望みは自分の気持ちを私に伝えることか?」
「伝えることではなくて、わかってもらえることです」
「わかればいいのだな?」
「いえ。そうではなく・・・」
「ほら人と言うのは、裏と表があり欲もある。それがある限り言葉で伝えれば、あわよくば欲が満たされると思う。浅はかだ」
「そんなつもりじゃ」
「ならば全く考えなかったのか?」
「・・・・それは、全くではないと・・・」
「ほら。そうだろう。欲があるのだ。人と言う生き物は」
「ではどうすれば理解して貰えるのです?」
「その答えが欲しいのか。それがおまえの望みだな?」
「いえ。望みではなりません。質問です」
「私には望みとしか受け取れないが」
露子は焦った。
閻魔大王も心がある。
心と心で接すれば、必ず伝わると信じて。
閻魔大王の顔は、優しい顔と怖い顔の二つある。
その顔が入れ替わって、露子と話しをしていた。
しかしだんだんと怒りの表情が消えている。
それを、三途の川の向こうから見ている式神達にもわかった。
「もしかして、露子の気持ちが届いているのか?」
金太郎が呟いた。
誰もが息をのんで、見入っていた。
露子の気持ちが、閻魔大王に。。。
伝わってくれ!
願う。
誰もが自分が消滅しないことを祈ってはいなかった。
そんなことはどうでもいい。
露子の願いが、届けばいいと思っていた。
露子ならきっと出来ると信じていた。
「それだけか」
閻魔大王が露子に聞く。
「えっ?」
「そんなことぐらい、言わなくてもわかっている」
怖い顔の閻魔大王だ。
「言わなければ通じません」
「おまえが皆を思うのは、それだけかと聞いているんだ」
「それだけ・・・・」
「言葉で通じれば、それで物事が解決できるのか」
「どうすればいいのですか?」
「私は、おまえに願い事をひとつ叶えてやると言ったはずだ。おまえの望みは自分の気持ちを私に伝えることか?」
「伝えることではなくて、わかってもらえることです」
「わかればいいのだな?」
「いえ。そうではなく・・・」
「ほら人と言うのは、裏と表があり欲もある。それがある限り言葉で伝えれば、あわよくば欲が満たされると思う。浅はかだ」
「そんなつもりじゃ」
「ならば全く考えなかったのか?」
「・・・・それは、全くではないと・・・」
「ほら。そうだろう。欲があるのだ。人と言う生き物は」
「ではどうすれば理解して貰えるのです?」
「その答えが欲しいのか。それがおまえの望みだな?」
「いえ。望みではなりません。質問です」
「私には望みとしか受け取れないが」
露子は焦った。