
三本の桜を橋の上から見る。なかなか絵になる。感心しつつ石畳を歩く。齢83になる母であるが、まだ足腰は衰えていない。が、あまり思うように歩けないようである。途中から昔のままのごつごつとした石の道が続くようになる。足の弱いものには歩きにくい。湯平の良さもであり、悪さでもある。私は先に歩きながら足元のおぼつかない母の為に歩きやすい箇所を見つけながら先導するのである。湯平の好い加減のところで温泉に行く。そこは砂の湯で細い橋を渡るとすぐ左に下りる。その場所にある。ここ砂の湯は川の水が溢れると温泉が水没すると言われる。確かにすぐ横を轟々と水が流れ落ちていく。急峻である。また前夜来の雨で水嵩も増している。まあ今日は水没することはないであろう。(写真:川に突き出す三本の桜。湯平の入口から写す。)