近所の少し大きめなドラックストアへ行ったら。
背の高い痩せた若い父親が、1才位の女児を
カートに乗せ歩いていて、
その後ろから、3才位の女児が
あわいやわらかな緑のワンピースをふくらませ、
半泣きの話し方で、しきりに父親に
何かを、訴えていた。
(今、お母さんに 会いたいっ
会わせてください!)
私の耳に入ったのは、彼女のこの叫びからだった。
(お父さんに、やさしくしても
許してもらえないんですか)
「許さない」
(ごめんなさい)
「謝ればいいと思っている
なにも、分かってない」
(分かりました
分かったところです
それなら、いいでしょうか)
「何も、分かってない」
父親は、締めくくった。
私は、レジに並びながら、
体が、震えた。
幼児の言葉は「青」だけでも困るが、
これは‥‥
たまらなかった。
R3.6.26