むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

スープの温かさ

2010年05月21日 03時33分09秒 | Weblog
空気がカサカサのイランでは、ノドのイガイガがなかなか消えてくれない。
仕切り直し!を宣言しながら、実は体もまだポワーンとだるい。

なので、意を決して、友人のイラン人の手を借りて病院へ行くことにした。



今日は半日業務の木曜日。
診療が終わりかけの警察病院で、医師はノドだけ軽く見てたいしたことないと判断した様子だった。
薬局で薬と一緒に点滴の袋をドン!ともらい、また診察室へ。

「日本人だから丁寧にしないとね」と看護婦のおばさんがニヤニヤ。
「イラン人と違って手が毛深くないから点滴針が刺しやすい」とか。

しばらく日本語が達者な友人Rさんとベラベラ話しながら、横になり黄色の液体が落ちるのを見つめた。
すると、結構復活。




たかが風邪、されど風邪……。

ペルシア語で、「風邪をひく」は「サルマー(風邪を)ホルダン(食べる)」。
ちなみに「転ぶ」は「ザミン(地面を)ホルダン(食べる)」。

ペルシア語は歴史があるだけに、何とも表現が見たままというか原始的というか!?
(それが最大のおもしろさでもある)




帰り際、Rさんの実家に立ち寄り、お母さんに昼メシをごちそうに。
おいしい豆ごはんと、アーシュ・ゴージェというトマトや野菜、米、麦などを煮込んだ濃厚スープをごちそうになった。

イラン料理はケバブばかりが有名だが、アーシュやホレシュテという煮込み系が種類が豊富で絶品。
病み上がりの胃にじんわり染みこんだ。




実は、Rさんには3日前から「早く病院に行った方がいい」と言われていたのに、面倒くさくて拒否していた。
けれど、今日になって私が電話でお願いして病院に行くことになり、Rさんは母親に「あんたが早く連れて行かないから悪くなったんじゃないの?あんたも日本で暮らした時に、たくさん助けられたでしょ!」と怒られたとか。



今日のスープの温かさは忘れられない。

(写真はなぜか薬……。スープは撮れず。ごめんなさい)