むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

格差考

2010年05月14日 03時58分21秒 | Weblog
バンコクで手に入らないものはほとんどない。

思わずたこ焼き屋を見つけ、「大阪本場ジャンボたこ焼き」90バーツ(約270円)を買ってしまった。(なぜか写真の看板は“大坂”!?)
焼いているのは、まさに大阪のおばちゃんだった(笑)





バンコクにいる人は、日本に比べればまだまだ不便という。
けれど、テヘランから来ると、こんなに楽に暮らせる街はない……と思う。

人は、相対的にしか判断できない。




バンコクの混乱の背景のひとつは、都会と地方の格差だ。
人は身近な相対評価から不満を募らせ、そして時に爆発する。

バンコク市内だけでも少し歩けば、豊かさ一色だけじゃない。
時間を見つけてウロウロ。
線路のうえで遊ぶ子供たちと仲良くなった。



4歳の女の子は、大事そうに絵本を抱えて、時に大人びた表情を見せた。
目と鼻の先には高層ビルが見えるが、心理的な距離は果てしなく遠いだろう。

この子はどんな夢を持っているんだろう。
その夢にどこまで近づけるだろうか。



格差を考えるのは本当に難しい。
今でこそ、格差論議が盛んな日本だけれど、世界的に見れば、限りなく格差が少ないまま均等な発展を実現させた国かもしれない。

学歴社会、官僚政治、バラマキ……。
安直な批判は簡単だけれど、「1億総中流」をそれなりに実現した意義はやっぱり貴重だと思うようになった。

程度の差はあっても普通に努力した人が、普通の幸せがつかめた。
そんな国はきわめて少ない。